なぜか「異世界はスマートフォンとともに。」全話を見てしまったので感想とか。
少し前に話題になったスマホ太郎こと「異世界はスマートフォンとともに。」通称イセスマ。
このイセスマの円盤売上を基準に爆散アニメか否かを判定する動画がつべにあったりなかったりあったり。
「どうせアニメ見るならクソアニメをと意気込んで、以前け2やバーチャルさんで懲りたのに何を血迷ってしまったのか…」
それでも見てしまったのである。通しで。
1日をこのアニメで費やしてしまったことを後悔しつつもイセスマの実態について蓋を開けたからこそ分かったこともあったのでまあ良し。
以下、目次。
主人公が万能というのも考えもの
この作品を大まかに説明すると主人公(望月冬夜)が神様から機能強化スマートフォン+オプションを授かり、転生した異世界で俺ツエーして次々と惚れ込むヒロイン達と一緒にイチャイチャする話です。以上です。
転生、異世界、俺ツエーはなろう系のお決まり三大要素だと思います。
ただ、なろう系というのは三要素のうち俺ツエーが入ってればなろうだ、こいつはなろうだ!と認定されますね。プラスの意味では使われないことがほとんどのように思います。
ただ、最近のソシャゲやアニメはこの俺ツエーに限らずこれまたなろうの主人公にありがちな、メアリースーのような人格であったりだとか、周囲に持ち上げられてたりとかそんな感じのものが増えているような…。
話がずれてしまいましたが、イセスマの主人公である冬夜は、本当になんでもできてしまいます。筆者が一番ヤベーと思ったのは魔力を消費し過ぎて疲れ果ててるシーンがないところ。そりゃあ、はあ…疲れたあとぐったりしているシーンはあるものの、精神的な疲れ、もしくは身体的な疲労でしかありませんでした。
無属性魔法の瞬間移動は魔力を多く消費する〜とか言われてんのにバンバン使ってますからね。空一面に光魔法使ってたり、とにかくなんでもアリ。
行先で出会うキャラクターや、行く手を阻む障害は秒単位で解決してしまいます。
苦労のくの文字もありません。
なろう系の長所はよく分かった
大方が主人公無双、からの解決、感謝されてたのしー!って感じなのでとってもストレスフリーです。
また、サクサクと物事が進むためテンポが良いです。
可愛いヒロインズに囲まれ、眼福です。
どうあがいてもサイコパス野郎
この手の主人公はどうしてもサイコな一面が見え隠れします。召喚した魔獣を転ばせて楽しんでいる場面がその筆頭でしょうか。後はオエド回の武田さんを躊躇なく打ったところだとか。ただ、今作品はそのサイコ要素も転生したらスライムだった件と比べると抑えてあるのでは?と思いました。転スラは原作・アニメでゴブリンを縄で縛り付けたりしていじめてるんですが、正直ドン引きしました。特に原作の方。
主人公に感情移入させない作品を作る=作者の共感能力が欠如している
という解釈は極端でしょうか。
ヒロインは即発情
1話
手前エルゼ奥リンゼ
冬夜「なんか不良に襲われてる美少女シスターズ助けた!」
エルゼ・リンゼ(ヒロインの双子)「「ありがとう///」」
冬夜「俺全属性の魔法使えるっぽいわ」
エルゼ・リンゼ「「すっご〜い!(しゅてき…///)」」
から始まり、
2話
冬夜「和風の美少女が困ってるから助けた!ついでに飯も奢ったぞ!」
八重「かたじけないでござるぅ///」
冬夜「王女の執事助けた!ついでにママの目もリカバリーしといたわ」
八重「なんと懐の広い方なのだろうか!冬夜殿にこの身を捧げるのでござる///」
4話
冬夜「あっさりと手に入れたリカバリースキルで毒にやられた国王助けた!」
冬夜「あとその犯人も無属性スキル()で楽々見つけちゃいますね!」
ユミナ(自称正妻ヒロイン)「しゅてき…💕(発情)」
ユミナ「私、冬夜様と結婚したいです…///」
両親「「君なら全然おk。それにユミナは魔眼持ってるし問題ないよ^^」」
冬夜「ええ…(困惑)」
※ユミナは12歳であり、ロリコンの射程圏内余裕です。他にもロリは数人います。
だいたいこんな感じで他にも多くの女性達が冬夜に惚れてるまたは好意的です。
なろう系統のテンプレなんでしょうか…
策士すぎる12歳(自称正妻)
そのヒロイン勢の中でも群を抜いてヤベーのはユミナ様だと思います。
彼女は第4話で国王の兄弟が毒を盛られて苦しんでいると聞きやって来た冬夜にあっという間に惚れちゃいます。
そして一連の事件(サクサク終わる)が解決したのち、両親(王族)に冬夜と結婚したいと申し出ます。
異世界では15歳までに婚約を済ませるらしいがユミナ様はまだ12歳。冬夜は慌てて断りを入れましたが…
その後もヒロインズに加わり冬夜にアプローチしまくります。
許嫁・正妻を名乗り、他のヒロンズよりも明らかに余裕の構え。
更に冬夜に手を繋いでくれない〜とかブローチ買ってくれない〜とか結構わがままお姫様感もあります。…いや、これはメンへ…なんでもないです。
冬夜様は素晴らしいお方なので、嫁はたくさんいてもええんやで(要約)というお考えの持ち主のようで、まあ最強主人公についていけば人生安泰だな(極論)
というわけで、
ヒロイン達に冬夜様が好きならみんなでお嫁さんになりましょう♪と提案します。(異世界は一夫多妻おkです。なら一妻多妻はいいですか?)
まあそれ自体は悪くないんですけど、とても12歳とは思えない腹黒さ…ヒロイン達を完全に手玉にしちゃってます。
ヤベー子です。
さすがはク○アニメ!わけわかんないことだらけだぜ!
まるで将棋だな3話
冬夜が教えた将棋に夢中になり仕事放棄する輩や王様も娘そっちのけになる回
それはまあ置いておくにしてもこの話の意味不明さは「まるで将棋だな…!」が一体なんなのかわけわかんないところ。
古代洞窟にいたモンスターを倒すのに赤い核が弱点だ!ってことに気がつくけれど、それまでに核を意識してないのに急にどうしたと思ったのが正直なところ。ていうか、他のヒロインも気が付けないのか?ボスモンスターにありがちな弱点の核とかわかりやすいとこにあるパターン、経験してこなかったんですかねぇ…。
寒すぎるスライム回
後の10-11話もそうだったがなんちゃってすけべキャラが滑ってます。
ローション出すスライム、胸を大きく見せるスライムとか笑いを取りに来てんのか知らんけど、なんやこれ状態。
ある意味虚無回じゃないかこれ。リンゼちゃんの特訓パートなかったら終わってた。
サイコパスなのに変にムッツリな主人公イミワカンナイ。
紛れたサイコ回
オエドという大江戸をモデルにしたであろう地で遺跡調べるついでに困ってる徳川さん達を助けよう!という話。
まず言いたいのはこれから敵陣へ行くぞー!って時に唐突に胸を揉み始める妖精族の長、お前はなんなんだ。今やることじゃねーよまじで。
そして最後には武田さんを手にかけるなんて無理と嘆く周囲を御構い無しに「俺、恩義とかないし(真顔)」と亡骸と言えど操り人形にされた武田信玄躊躇なく撃っちゃう冬夜。
なろう特有のは?からのチートつええ!無双展開ですね!分かりま…
いや、やめて。見ててなんかきつい。
虚無の11話
やたらダラダラと話しているだけ。そんな感じでした。なんか…もうちょっと…なかったんか…絶妙に見ないとダメみたいな感じがいやらしいなと思いました。
アンドロイド痴女とDキスしてしまう冬夜。
勿論ヒロイン達の前で。
そして修羅場へ…。
電波すぎるアイキャッチ
本編の補足みたいな役割は果たしていましたがそれ以上にインパクトが強すぎるものが…。
まず1話から主人公の服の匂いを嗅ぎまくる変態おじさんから始まり、はたまたは別のおじさんのお色気ショットやぬいぐるみ同士が密着し合って喘いでる(まじで狂気)のは見ていて気分が悪くなりました。いやー、キツイっす。我々はなんでこんなものを見せられているんだ…。
なんやこれは、腐女子は喜ばないぞ(憤怒)(喜ぶ方がいないとは言ってません)
しかもこれ声優さんの茶番付き。一体どういう気持ちでやってたんでしょうか…(白目)
この独特(すぎる)なアイキャッチをまとめた動画はないのかと思い探したけどなかった。
総評
ぶっちゃけると百錬よりはマシです。
百錬は主人公が何割か増しでイキっていたので不快感が拭えなかった。あと正ヒロインに夢中なのはまあしゃーないにしても他のヒロインに不誠実でイラついた。フェリシア健気だったのに…。あと正ヒロインに彼氏だからと携帯代払わせるわ主観押し付けるわクソ主人公すぎる
それよりかはハーレムエンドの方が僕は好きです。イセスマはハーレムです
だからと言ってイセスマはあくまで謙虚を保ってはいるものの、イキっていないかと言えばそうではない。努力で身につけた力ではなく、授かった力で無双していますし、スマホ頼りでもあります。まるで才能に勝るものはないと見せつけられてるようなものです。そしてそのなんちゃって貰っちゃったパワーでヒロイン達を発情させてるんですからイライラをするでしょう。
どうせハーレムを作れるならもっと真剣にヒロインと向き合って欲しかったとか言いだせばいろいろあるんですけど、なんやかんやで全ヒロインに見せ場があったのでそれは良かったなあと思いますね。主人公はともかく、ヒロインの悲しむ顔はあんまり見たくないので。
…まあ、ユミナは可愛い反面やべー奴だが
だから12話は男らしく俺が全部支えるからお前らついてこいやあ!!!!!
って感じでもよかったんだぞ
全員ビジュアルは可愛いもののユミナはやや腹黒くメンヘラの素質がある。
リンゼも控えめそうに見えて策略家。(そして目の前で冬夜がユミナとチューしてても全く気にしないのがなんか怖い)
エルゼと八重はツンデレ度が高い。
スーちゃんも可愛いし腹黒くないのでスーちゃん推すわ(は?)
まあ可愛いからおkみたいなことあるわ。
一番の癒し枠は琥珀ちゃんです
…だからと言って自分が作り手側に回ったら話は違いますけどね。主人公にせよヒロインにせよ、与えられた試練を乗り越えてこそ魅力が増すというものです。勿論、きちんと練りこまなければ物語の旨味は深まりません。
以上です。
ここまで読んでくださってありがとうございます。