つれづれ製麺

好きな事を書いていきます。アニメの感想、小説、ゲーム(ソシャゲ除く)、ボカロなど。

読んだ本の感想 2021.10月分

1ヶ月ぶりです。

体調良かったり悪かったりの繰り返しでした。起床時間を固定するのって結構難しいなぁ…と近頃思います。休みの日は特にたくさん寝たくなっちゃいますもんねぇ…。しかしながら、体にとっては生活のリズムを整えるに越したことはないんすけどね。

毎日読み続けてきましたが31日に限ってはワクチン2回目の副反応によりお休みです。

 

 

※全作品Kindle Unlimitedまたはbookwalkerの読み放題範疇でした。

※あらすじはAmazonから引用しています。

 

 

 

 

01.金色の文字使い ー勇者四人に巻き込まれたユニークチートー 1

☆あらすじ

勇者召喚されたクラスのリア充たちに“巻き込まれ”異世界に連れてこられた高校生の丘村ヒイロ。浮かれるリア充たちに背を向け、ひとり旅立つ彼はまだ知らない。やがて“ヒーロー”と呼ばれることになる未来を……。

 

★感想

主人公の性格が好きになれるかどうかで作品全体の評価も人によりけり、というのがより顕著。

具体的には慎重勇者の主人公に分かりやすさとデレを足したような感じ。比較するとこちらは三人称神の視点なので心情は分かり易い方。

簡潔にまとめると飯と本好きの尖った主人公が文字を操るというユニーク魔法を使い無双しつつ、ロリに好かれる話といったところ。個人的には男キャラがいて、役割があるのが◎。

コミカルなノリで、自由な冒険譚を楽しみたい人向けかな。文体も結構砕けてるのでライトなものを読みたい層への需要も十分。

 

02.村づくりゲームのNPCが生身の人間としか思えない 1

☆あらすじ

30代無職独身、実家暮らしの引きこもり。
そんな良夫のもとに突然送られてきたテストプレイ用のPCゲーム。
『最新型のAI』が内蔵されたキャラクターとのタダの平凡な村づくりゲームかに思えたが!?
現実とファンタジーがリアルタイムで交差していく。

どんなに情けなくても、誰でも「命運(じぶん)」を変えることはできる!

 

★感想

ニート主人公を見ていると、心が痛くなるのはなぜだろう。自分にも中々前に踏み出せない時があるので共感しかなかったです。他人から褒められたような仕事や年収などがなくても毎日を懸命に生き抜いている人もいますし、本人が価値があると思えばそれで良いんじゃないかな。この作品も主人公が一歩を踏み出すことで家族との関係性が良い方向へと変化していきます。何かする前に、尻込みすることもあるでしょう。けれど案外、やってみると思ったような困難もなくクリアできてしまうこともあります。要はものも捉え方次第なのかなと。そして何に価値を置くのか。

その点、十年塞ぎ込んでいようとも、人のために何かしようと奮起できる主人公は十分過ぎるほど価値のあることをしているんじゃないかな。

 

03.影の実力者になりたくて! 01

☆あらすじ

主人公でも、ラスボスでもない。
普段は実力を隠してモブに徹し、物語に陰ながら介入して密かに実力を示す「陰の実力者」。
この「陰の実力者」に憧れ、日々モブとして目立たず生活しながら、
力を求めて修業していた少年は、事故で命を失い、異世界に転生した。

これ幸いと少年・シドは異世界で「陰の実力者」設定を楽しむために、
「妄想」で作り上げた「闇の教団」を倒すべく(おふざけで)暗躍していたところ、
どうやら本当に、その「闇の教団」が存在していて……?

ノリで配下にした少女たちは勘違いからシドを崇拝し、
シドは本人も知らぬところで本物の「陰の実力者」になっていき、
そしてシドが率いる陰の組織「シャドウガーデン」は、やがて世界の闇を滅ぼしていくーー。

 

★感想

努力済みの最強無双転生ものと、勘違い系の面白さを融合させた作品。更に言えばラノベでよくある学園ラブコメも混ぜてる。いいとこ取りといったところか。シリアスや陰鬱な描写がなく、ギャグも混ぜつつ主人公が悪を討ち影の実力者になりたいorでありたいという望みのままに戦うのに一貫。

実質ハーレムでキャラデザも美女揃いなので好きな人はハマる作品という印象が強い。

個人的にはハーレムの数を抑えても良いので内面を掘り下げて欲しい気はするが、ギャグ要素のことを踏まえるととっつきやすいライトな文体が好まれるのでこれで正解かなと。

 

余談

いいとこ取りはお得なように思えて食材のようなもので、どう調理するかが作者の手腕が求められるところだなと。

 

04.魔術師の杖 ② ネリアと王都の錬金術師たち

☆あらすじ

錬金術師団長ネリア・ネリスとして、エクグラシアの王都シャングリラで働きはじめたネリア。クセのつよい錬金術師を束ねつつ、ネリアはあたらしい魔道具『グリドル』の販売をめざして、魔道具ギルドに行ったり大忙し。

そんななか明らかになった、研究棟でいちばんの若手、錬金術師ユーリ・ドラビスがかかえる事情とは?さらにレオポルドにも、衝撃の過去があることがあきらかに!ついでにバレる、ネリアの意外な弱点。

おなじみの竜騎士団長ライアスに、あやしげな動きをみせるオドゥもくわわり、さらに魔術学園の五年生たちが、職業体験で研究棟にやってきたからもう大変!そしてその裏では、ユーリをめぐる恐るべき陰謀が……。

 

★感想

ネリアは相変わらず独創力好奇心実行力(Ne)全開といった感じで自由に動き回る生き生きとしている。

話の方向が王族絡みで広がっていき今後舞台の裏側が明かされていくのが純粋に楽しみですね。

主にライアス、レオポルド、ユーリの三人に矢印(?)を向けられているネリアですが恋愛模様もくどすぎず比較的緩やかなのでこの作品においては特に嫌厭するとかはなかったです。それよりもメインはネリアの魔道具開発と錬金術の研究、キャラの生い立ちや過去、周囲のいざこざなどで設定を掘り下げでした。ページ数かなりボリューミーなので、内容が薄いとか物足りないということはそうそうないと思います。

 

余談

何ヶ月かぶりに読んだので記憶を掘り起こすのに時間がかかったw

 

05.悪役令嬢なのでラスボスを飼ってみました 1

☆あらすじ

破滅フラグを回避したいのでラスボスを恋愛的に攻略してみました

乙女ゲーム世界に転生した、悪役令嬢アイリーン。前世の記憶だと、この先は破滅ルートだけ。破滅フラグの起点、ラスボス・クロードを攻略して恋人になれば、新しい展開があるかも!? 一発逆転で幸せになれるか!?

 

★感想

主人公アイリーンの性格が個性際立っているのが良い。彼女が物語を引っ張っていくおかげでテンポが良く、痛快な作品へと仕上がっている。サバサバ系に思わせておいて実はツンデレというキャラ付けは上手いなあと思いました。

また、攻略したい殿方のクロードも繊細な一面がありそこがギャップとして魅力的なので読み手は応援したくなるだろう。

一巻できちんとまとまっているので、消化不良感がない。試しに読んでみるのにもおすすめできる作品。

 

余談

アニメ化決定している作品。見たところコミカライズ版も上手く漫画として落とし込んでいる感じなのでそちらでも楽しめるだろう。

 

06.音風シンドローム 鳴らせ、運命のイントロダクション

☆あらすじ

「バンドのメンバーになって、俺と駆け落ちしてくれ!」
引きこもりでベースを弾くことだけが支えだった僕、鈴谷陸の日常は、明るくて強引なボーカル・カズの言葉で一変した。
まるで熱風にさらわれるように、彼や初めてできたバンド仲間と奏でる音楽は、僕をまだ知らなかった新しい世界に連れていくけれど……

 

★感想

展開は早めだが、読みやすい文体の作品です。バンドものとしては王道寄りなのかな?という感じですが、その分主人公や他のメンバーたちの葛藤、成長を描かれています。

自分は何もできない人間なんてことはないんじゃないかな。何かしら他人にはできないことを持ってると思うんですよね。この主人公もそれに当てはまると思います。音楽の才能だけでなく、他者のことを自分のことのように受け止められるところもそう。

親側がそれを理解せず、普通であれと強要するのは自分は違うんじゃない?と思うんですけどね。その子の個性を尊重してあげたいものです。(とは言え、良い親ばかりじゃありませんからね…)

 

07.転生先が少女漫画の白豚令嬢だった 1

☆あらすじ

気がついたら、前世で愛読していた少女漫画のモブキャラ、白豚令嬢に転生していた! 超おデブで性格最悪な私は、このままだと処刑エンド。回避するには人生やり直すしかない?よし……とりあえず、ダイエットしよう!

 

★感想

主人公にハンデを背負わせることで目的をきちんと据えているタイプの作品。

めげずに努力をするタイプの主人公であることと、作風が明るめなので楽しく読めるかと思います。

元婚約者であるリカルドは生真面目気質で、主人公の見た目だけでなく中身の人となりに触れてくれる子なので好感が持てますね。

見たところ色んな場所を点々とするような作品ではなさそうなので今後どう展開の広がりを見せるか気になるところではあります。

 

 

08.シュガーアップル・フェアリーテイル 銀砂糖師と黒の妖精

☆あらすじ

人間が妖精を使役する、ハイランド王国。少女アンは、一流の銀砂糖師だった母を亡くし、あとを継ぐことを決意する。銀砂糖師とは、聖なる砂糖菓子を作る特別職のことで、王家勲章を持つものしか名乗れない。用心棒として、美形だが口の悪い戦士妖精のシャルを雇い、旅に出たアン。人間に心を閉ざすシャルと近付きたいと願いつつ、王都を目指すけど……!? 

 

★感想

お菓子作りに奮闘する少女が波乱あり気になる彼にドキドキあり…のファンタジー小説版。昔少女漫画誌に載っていたお菓子作りの恋愛漫画を思い出しました。ただ、この作品の場合漫画も良いかもしれませんが文章の良さもあると思います。ファンタジーチックな世界観に加えお菓子作りという要素は文章で表現することで、脳内の場面がより煌めき趣が出てくると個人的には思います。

起承転結、特に転の部分で主人公に試練を与えることで成長を描いているのが良い。少女漫画のような雰囲気のある世界観を含め、文体も読みやすく女性に特におすすめしたい作品ですね。小学生高学年あたりでも楽しめそうです。

 

09.虎族皇帝の果てしなき慈愛

☆あらすじ

ヘルブスト国の伝統ある王立学院に通うノエルは、成績こそ優秀だが没落貴族の三男で容姿も平凡。王太子ジークフリートの幼馴染で婚約者という立場も今では名ばかりだ。そんなある日、虎族の住む隣国ヴィスナーの皇妃を人間が誤って殺してしまい、代わりの妃を学院内から選び差し出すよう皇帝ファリドから要求される。冷酷で恐ろしいと噂の虎族皇帝…だがこの輿入れが国交のない両国の懸け橋になるなら、とノエルは自ら志願し…。

 

★感想

定期的に読むBL、n弾。この作品は他と比べると濡場が少ないんですが、その分ヴィスナーの皇族関係の獣人達との交流を描いているのが良かったです。

設定もなおざりに感じず、文体も読みやすかったのでBLと獣人やケモ好きな人にはお勧めできると思いました。

 

余談

BLとして楽しめるかどうかと物語性を深めるかどうかのバランスというのは中々難しいんじゃないかと感じてます。百合やNLでも言えることですがやはり恋愛メインにすると成就などが最終地点になるからでしょうね。

 

10.西の善き魔女

☆あらすじ

15歳になったフィリエルは、はじめての舞踏会の日、燦然と輝くダイヤと青い石の首飾りを贈られ、幼なじみの少年ルーンに、それがフィリエルの母の形見であると告げられる。青い石は女王試金石と呼ばれ、王国でもっとも大切な宝石であることが明かされていく。それは自らの出生の秘密とつながっていた―。人里離れた北の高地で育った少女の運命が、大きく動きはじめる。

 

★感想

荻原先生…空色勾玉の作者さんだったとは最後まで気がつけませんでした。空色勾玉に関しては結構難しい表現や言葉が多かったのですが(それを上回るほどの精緻な描写が巧みでした)、今作品はかなり読みやすい部類かなと思います。

主人公フィリエルは作中何度も困難を被りますがそれでもめげずに立ち向かっていきます。彼女を通して、女性が持つ強かさや豪胆な一面を魅力として受け止められます。

本当に大きなことでも、強固な意思で立ち向かうフィリエルは本当に強いと思う。そんなフィリエルに惚れる男も匂わせ程度で、それどころかアデイル嬢に気に入られてて予想外にもなんか百合っぽかった?…(アデエル嬢は●女子でもあったのにも喫驚だが)。

 

11.勿論、慰謝料請求いたします! 1

☆あらすじ

お金儲けが大好きな伯爵令嬢の私、ユリアス。
結婚も商売(ビジネス)だと侯爵令息との婚約を決めたのに「絶対に婚約破棄してやる!」と言われた。
原因は最近転校してきた庶民上がりの令嬢。
なぜか彼女の行動に既視感が……って、巷で人気の恋愛小説の主人公(ヒロイン)になりきってない?
その上私を悪役令嬢に仕立て上げるつもり!? 上等です! それなら慰謝料いただきます!

 

★感想

悪役令嬢者ではないが…誰よりもそれに近いキャラをしている主人公。悪ではないが、筋金入りの商人気質&守銭奴である。

個性があると言えばそうなのだが、何事にも損得勘定でものを考え、時にはビジネスに繋げる。自信や他人の感情に疎く、それがギャップ的魅力に繋げられているか…というとそうではないと感じた。

私としては、王子のキャラは好感が持てた方ではあるものの、ひたすら主人公の性格が合わなかった。それに尽きます。

やり手だという描写はあるものの、それらしさは余り感じられなかった。何せ、戦う相手が愚昧であり主軸に置かれているのが恋愛小説に伴う婚約者の観察(??)なのでビジネスに奮闘してるかというとそこまでじゃないんですよね。例えば機知に富めば説得力が増したり、守銭奴になった経緯とかもあれば良かった。どちらも一巻の時点でやっていると効果的かと(恋愛描くにしても主人公はお金のことしか頭にありませんし…)メインを絞った方がより面白かったかもしれません。

舌打ちを何回も平気でするのは感じが悪すぎるのでは…?その割に持ち上げられてるのも謎です。王子に関しても惚れる要素あったか?という…第一印象マイナスなのでは?気のせいでしょうか。

ここまで率直かつ個人的な感想でしたが、見方を変えると王子に媚びない主人公の姿勢に好感を持つ読者は一定数いるからこその評価だと思います。

また、婚約破棄を豪語し言いがかりをつけた相手を懲らしめる流れにざまぁ的爽快感を覚えることもできるでしょう。

 

前に読んだ無職転生やもふもふ従者等と同じく、価値観・主人公の性格などが合わなかったにすぎませんので、つまるところ楽しめるかどうかは人によりけりかと。

 

12.やり直し悪役令嬢は幼い弟(天使)を溺愛します 1

☆あらすじ

「お姉ちゃん……ぼくと一緒にいてくれる?」かつて自身を処刑した弟フィルの一言に、公爵令嬢クレアは悶絶していたーーなぜか12歳に逆戻りした彼女は後悔を胸に決意する。今度こそ幼く可愛い天使を大事にします、二度と王妃なんて目指しません。だから、手を繋いでお昼寝したり、一緒に厨房に忍び込んだり、この地味で穏やかな毎日が続きますように……、と。だが、破滅する未来を回避するはずの“やり直し“人生が一変! 名門貴族の後継問題に、王国の内乱と激動の生涯が幕を開ける!

 

★感想

タイトル通りやり直し逆行作品。主人公クレアが自らの過ちを改め未来を変えるべく行動していく。

そして要となるのは弟のフィルで、彼の可愛さが作品の肝であると見て良い。純粋&従順で可愛らしい男の子なのでショタコンホイホイなのは間違いない。

クレアはフィル一筋ではあるが、かつて関係が破綻してしまった第二王子との関係も良好にしていくなどやり直しは順調な様子…と思いきや魔女や聖女の存在により設定が実は特殊だったということが明かされる。ただひたすら弟を愛でる系に収まらないのは良い傾向だと思いました。

 

 

 

13.悪役令嬢に転生した私がヤンデレメインヒロインとフラグを立ててしまった件

☆あらすじ

「ロザリーさまを一番愛しているのは私です……」
乙女ゲームの攻略対象は、王子様よりお姫様?

乙女ゲームの悪役令嬢・ロザリーに転生したアラサー腐女子は、
破滅ルートを回避するため奮闘する。
しかし、その過程でメインヒロインであるエステルと異常なまでに親交を深めてしまい、
気付けば彼女のヤンデレルートに!?

王子からの婚約破棄を機に暴走したエステルは、
ついにはロザリーを誘拐監禁し……。

 

★感想

気になってたので購入してみました。蓋を開けてみると濡場が大半を占めているというある意味濃厚な百合でした。どちらかというと男性向けっぽい。それで、あまりにも濡場が多いので(成人向け商業作品をそれほど読んでいないのもあるが)ヒロイン達の喘ぎが段々とシュールな笑いに変換され「これは実は百合エロギャグ本だったのかもしれない」と思えてくるようになりました。

主人公ロザリーもエステルも特に不快になるキャラでもなく、ヤンデレと言っても暴力を振るったりすることもないので百合エロ好きならストレスフリーで楽しめるかと思います。

百合なので受け攻めとかははっきりしてませんが、基本エステルが積極的です。プラトニック寄りではないのでそこのところだけ注意。

 

おまけ:アウトラインから書く小説再入門

☆説明

小説、映画脚本、ゲーム、マンガ…あらゆる物語作りに応用可能な地図=「アウトライン」の描き方。書き手が物語を書くとき最も大切なプロット作りで失敗してしまう大きな要因が、「アウトライン」をないがしろにしてしまうことに起因しています。

「アウトライン」とは、小説を執筆するうえでのロードマップになるもの。最初に「アウトライン」を構築することこそが、小説を最後まで「書き切る」ための近道です。時間と労力はかかりますが「アウトライン」を作ると、物語にバランスとまとまりが生まれる、伏線がうまく配置できる、主観が計画的に選べるといった、さまざまな成果が期待できます。 本書では、「読むこと」と「書くこと」への愛あふれる現役作家が実体験をもとに、「アウトライン」構築にあたっての独自のメソッドをステップごとにナビゲートします。

あらゆる創作活動と同様に、文章術にも絶対的に正しい方法はありません。「アウトライン」を作ることがすべての創作者に合う方法かはわかりませんし、苦手なひともいるでしょう。そこで著者は、「アウトライン」に対する誤解を解いたうえで、一つのメソッドとしてまずは試してみることを提案します。書き始める前にわざわざアウトラインをつくるのは面倒ですか? いえいえ、面倒なことがキライなひとにこそオススメです。アウトラインは決して書き手の書く楽しみを奪うものではなく、むしろスランプに陥っているひとにこそ実は時間の短縮になります。急がば廻れなのです!

初めて書く人には基礎知識の習得に、既に小説をたくさん書いている人には執筆術の「再入門」として本書を読まれることで、新たな可能性を追求できることでしょう。

 

★所感

著者が海外の方ということもあり例に挙げていたりインタビュー作家が全員知らない方々という部分はあれど、プロットや物語作りにおいてはかなり勉強になります。あまり書いた経験がない人でもプロット作りの重要性が分かるんじゃないかなと思います。一から世界や人物を作るとなると、いきなり本番で書き出すと何かしら躓くので設定を練りに練り、物語の流れを時間がかかってでも良いから作成するに越したことはないかと思います。

この本は何回も読み返すべき内容だと感じたので紙にしておいて正解でした。

 

14.最果てのパラディンⅠ 死者の街の少年

☆あらすじ

かつて滅びた死者の街――人里離れたこの地に一人の生きた子供、ウィルがいた。少年を育てるのは三人の不死者。豪快な骸骨の剣士のブラッド。淑やかな神官ミイラのマリー。偏屈な魔法使いの幽霊のガス。彼ら三人に教えを受け、愛を注がれ少年は育てられる。そしていつしか少年は一つの疑念を抱く。「……この『僕』って、何者なんだ?」ウィルにより解き明かされる最果ての街に秘められた不死者たちの抱える謎。善なる神々の愛と慈悲。悪なる神々の偏執と狂気。「約束だ。ちょいと長いが、語ってやる。多くの英雄と俺たちの死の……、そして、お前がここで育った話でもある」――その全てを知る時、少年は聖騎士への道を歩みだす。

 

★感想

神々の恩寵を直接的に授かることのできるファンタジーワールド舞台とし、更に転生要素も足した作品。主人公は引きこもりであった前世を酷く悔やみ、またどこかで堕落してしまうのではないかという恐怖を抱えながらも直向きに研鑽を積んでいきます。失敗したからこそ再起しようという気概が生まれるし、堕落してしまったからこそ自分に価値を見出せない失望感も個人的にはすごく共感できますね…。世界観もしっかり作り込んである印象ですし、心理描写も軽くで済ませていないので良作だと思います。時系列は比較的緩やかですが、その中でもキャラクターとの交流を描いていて泣きそうになったシーンがいくつか…。主人公にも毒気がなく、素直に応援したくなります。

 

余談

アニメが放送中みたいですね。原作二巻以降も読みたい気持ちはありますが読み放題範疇ではないので先送りになりそうです…。

 

15.ワンワン物語 ~金持ちの犬にしてとは言ったが、フェンリルにしろとは言ってねえ! 1

☆あらすじ

過労死したロウタの願いは、金持ちの犬への転生。その願いは慈悲深い女神によって叶えられ、飼い主のお嬢様と夢のペットライフを送るが―その体はまさに狼。それどころか、伝説の魔狼王フェンリルに転生していた!

 

★感想

美味しいものを食べてのんびり過ごしたい…的な読者の欲求を満たすべく、それでいて最強格のフェンリルを主人公にしようという発想を噛み合わせた作品。ただ、文体自体は口語寄りであり個人的な感覚としては漫画の原作向けの文章…といった感じ。

軽く読める上に、主人公は特に苦労もなく力を発揮するためストレスフリー。その点も加味するとじっくり小説を読みたいというよりかは気楽に作品を楽しみたい人向けだと感じました。

フェンリルなので絵面的には可愛いのと、飯テロ描写は好きな部類でしたね。

 

16.転生従者の悪政改革録 1

☆あらすじ

大好きな先輩との下校中、気づけば没落貴族として異世界に転生した水町勇利。仕える令嬢にしぶしぶ会いに行くと――待っていたのは完璧な土下座姿のお嬢様で!?  打倒魔法至上主義! 勇利と先輩の改革が始まる!

 

★感想

蓋を開けたらスポーツマンシップ全開の男女が転生して無双する話でした。…そのため、価値観は脳筋、鍛えまくって力で解決的な感じです。

序盤あたりのラブコメは主人公が先輩に首っ丈なので一途なのが方向性だというのが分かる。ここら辺はラノベで基本男性向けですから定石ですね。普通に可愛い一面もありますし、悪役令嬢になってもへこたれず頑張ってますから毒気のあるヒロインではなかったです。主人公も助平すぎなかった。

貴族が魔法の力に驕っているのを筋力を得た平民たちと共に圧倒するあたりはざまぁ的要素があり好きな人にハマる内容かなと。

 

余談

NL的ラブコメ要素見ると基本的に快くなれない精神状態になってるんだがどうしてだろうな(遠い目)

 

17.好きで鈍器は持ちません! ~鍛冶と建築を極めた少女は、デカいハンマーで成り上がる~

 

☆あらすじ

―あなたの胸に、輝く鈍器はありますか?私、ハンナ・ファルセットは冒険者になるのが夢の、いたって普通な女の子。でもどんくさすぎて同級生や理事長に馬鹿にされ、学園から追い出されてしまいます。餓死寸前まで追い込まれ、たどり着いた工事現場。そこでハンマーを手にした瞬間、才能が開花!鍛冶や建築はもちろん、戦闘にだって使える“鈍器スキル”を身につけたからには、華麗に成り上がってみせますよ。竜を倒したり、店を建てたり、国を救ったり―鈍器の、鈍器による、鈍器のための冒険譚が始まります!ちなみに本当は剣を使いたかったというのは…、決して言わないお約束です!

 

★感想

鈍器にちなんで鈍臭いけど良い意味で図太く、頑張り屋な主人公が魅力的。チート並にスキルレベルは上がるものの、無双というほどでもなくちゃんと考えて動いてるので不快感もない。加えて主人公が何でもかんでも即解決ということもなく目的に向かって動き回ってるのも◎。

強いていうなら鈍器の力に目覚める流れはご都合感があるけれど、それくらいなので後は楽しめました。

女性キャラが多く雰囲気もライト百合っぽいのでNL避けたい人にも良いかなと。

 

18.転生先が少女漫画の白豚令嬢だった 2

☆あらすじ

前世で愛読していた少女漫画の白豚令嬢に転生したブリトニーは、努力の甲斐あってダイエットに成功! リカルドとの婚約話も再浮上し、このまま処刑フラグを回避して人生順調かも!?――と思いきや、訪れた王都は甘い誘惑たっぷりでリバウンドの危機!!  しかも自分を処刑エンドへと導く悪役王女に気に入られてしまい?

 

★感想

痩せると美少女だが、体質もありリバウンドする主人公・ブリトニー。その事もあり、見てくれで無双する事はあんまりない。ブリトニーに惚れる男たちは内面や仕事熱心な姿に感心している部分が大きい。その点、リカルドはかなり理想的な男子だと思いましたね。主人公の目的が(王都行きを避けるために)婚約者を見繕うということもあり、リカルドのことを意識し出し相思相愛に。この時点で終わりに近づいているかと思いきや波瀾が巻き起こるよう…といった感じ。やや中盤以降のいざこざの流れがざっくりしていますが読みづらくはなかった方だと思います。

 

19.武装メイドに魔法は要らない 

☆あらすじ

元・民兵の仲村マリナは転生した異世界で、公女エリザベートのメイドとなる。命を狙われるエリザを護るため、魔法の力で現代兵器を召喚する能力を得たマリナ。強大な魔法に武装メイドは銃火をもって立ち向かう!

 

★感想

ミリタリー要素…なんか色々武器が出てきます。自分は疎いので読むだけなんですが、銃持って戦うメイドってカッコ良いですよね。

武装メイドのマリナと公女エリザの関係性、心境の変化などをしっかり描いているのがとても読み応えを感じました。百合好きにも良いんじゃないでしょうか?マリナが一人称俺で男気に溢れてますが自分としてはイケメンさ加減が清々しかった。

終盤に盛り上がる構成は鉄板だけどやっぱ燃えますね。

 

余談

マリナイナギャラの瞬木っぽい性格してる。人間不信なところとかそれだなあと(好きです)

 

20.人生∞周目の精霊使い 無限の歴史で修行した元・凡人は世界を覆す 

☆あらすじ

この世界で唯一、時空の精霊クロノスとの契約に成功した精霊使いのジレッドは“過去転移”の力で、自ら師となって幼い自分自身を育てることで、最強の力を得る方法を編み出す。「これならできる。俺は召喚術を極められるぞ」成長した自分と融合し、さらに“過去転移”を繰り返すことで、無限に近い人生を歩み始めたジレッドは、学園や戦場で出会う人達から賞賛と名誉を与え続けられ。ついには精霊使いの頂点ヘと至る!そして全てを極め最強となったジレッドは、真に大切なものを守るため、理不尽で残酷な世界と戦うことを決意する!世界を覆すエレメンタルファンタジー!

 

★感想

タイムリープ(トラベルではないと思う)を繰り返して最強に至る過程はそこそこ軽め。主人公がなぜ最強を目指すのかが不明瞭だったためそこのところが気になるところです。

個人的に良かったのはやはり恋愛要素が殆どなかったところですね。世界の秘密が明らかにされつつある段階で、物語が本格的に動き出すのは次巻以降といったところ。続きが気になるので読み放題に適用されれば迷いなく手に取りたい部類です。

 

余談

絵師さんが個人的に好きな絵柄です。(エリィゴールデンと同じ方です)

 

21.女同士とかありえないでしょと言い張る女の子を、100日間で徹底的に落とす百合のお話 1

☆あらすじ

「女同士なんてありえない!…はずなのに!!」モテ系JKの榊原鞠佳は、ある日、クラスのクールな美少女・不破絢に、突然百万円を突きつけられた。その日から始まる、放課後の○○タイム。頭を優しく撫でたり手を握ったりするところから始まる絢の行動は、日に日にエスカレート!!果たして鞠佳は、百日目まで絢に「ありえない」と言い張ることができるのか―(できない)。屈服確定!?敗北必至!?鞠佳の百日を巡るガールズラブコメディ!!

 

★感想

きましたね…みかみて先生の百合作品。何度も見かけてきた作品ではありましたが遂に読むことに。

読み終わったのち、先入観を捨てて良かったなと思いましたね。受け攻め(タチネコ)があまりない百合が割とある中今作品は優位がはっきりしているのも良かった。そして健全かと思いきやしっかり致してました…でもそんなに生々しさはないです。それを含めたとしても作風がライトで女の子の視点に寄り添っていることもあり男性だけでなく女性にも読める百合だと思いましたね。百合が気になってる人でも読みやすいんじゃないかなと思います。主人公もノンケということもあり心境の変化に葛藤したりしていて共感しやすかったです。百合はいいぞって改めて思いましたね。

 

22.魔女と始める神への逆襲 道化の魔女と裏切られた少年

☆あらすじ

世界中から追われている少年・ティクス。世界から忘れられた魔女・オヨチ。二人の出会いが世界のすべてをひっくり返す、神への逆襲譚の始まりだった。不遜で尊大な魔女が織りなす、ウィッチ・ダーク・ファンタジー

 

★感想

一言で表すならば、記憶に残りやすい光るものがある作品。

厨二設定もりもりで、魔法がぶつかり合う独特なバトルシーンが展開。ヒロイン(?)のオヨチはあらすじの通り不遜で尊大ではあるのだが、不器用な面が大きく読んでいるうちに可愛らしく思えてくる。NLはそこまですかないのだがオヨチと少年の関係性は好きになれましたね。ただ、設定がまとまり切ってないような印象を受けるのと、二人の関係を掘り下げていくシーンが足りなかったりと中々バランスが難しそうな作品という印象があった。(個人的な所感です)

特に惹きつけられたのはどんでん返しや伏線回収。疑問に思っていた部分を有耶無耶にせずクライマックスに持っていくのはスゴイ。

合う人には合う作品、特に世界観やオヨチが好きになれるかが肝心かなと。

また、ダークファンタジーということもあり平和、明るい作風によってはいないので優しい世界を求めてる方向けではないかもです。

 

余談

読ませる作品って最初部が大事ですが、書く側は頭を捻らねばなりませんよね…。

 

23.孤高の暗殺者は、王女を拾い育てる

☆あらすじ

生き別れた妹を捜すため、奴隷商を殺し続ける凄腕の暗殺者・ラグラス。彼がある日保護したのは、妹に似た亡国の姫・トルテだった。絶望に染まり、自らの死を願う彼女にラグラスは。「選択しろ。何もできず死ぬか、仇を殺すために生きるか」言葉は希望を与え、ラグラスに師事するトルテ。本当は少女の手を血で染めたくないラグラスの思いと裏腹に、厳しい訓練に耐え抜き―トルテは暗殺者として、才能を開花させていく。「わたし、強くなる。復讐のためにも、あなたのためにも」孤独に生きる暗殺者と、全てを失った王女。兄妹とも恋人ともつかぬ絆を結ぶ2人の、ダークバトルファンジー!

 

★感想

主人公が暗殺者ということで冷徹なのは勿論として割と人間味のある一面があったのは良かったかなと。メインヒロインのトルテがちゃんと可愛い子です。天才肌ですが年相応に怖がったり素直になれなかったりと好感が持てるポイントは高めかなと。

面白く読めるポイントを抑えている方の作品ではありますし、ヒロインはロリですがあらすじの通りに恋仲になる気配もないため誰かの地雷ってことにもならないかと思われます。

 

24.かくりよ神獣紀 異世界で、神様のお医者さんはじめます。

☆あらすじ

異世界に転生したら、神様(怪異)の医者でした。世直し和風ファンタジー!

名により本質が定められる『此の世』――亥雲の国に転生した八重。ある日、化け物に襲われた八重は、かつて神だったという金虎・亜雷を解き放つ。俺様な彼に振り回されて弟捜しを手伝うが、見つけた弟・栖伊は本質を失い、異形と化す病に冒されていた。亜雷は、独特な魂を持つ八重ならば栖伊を治せると言うが……? 「俺はおまえのために解き放たれた」アブない虎に懐かれて、魂の意味を取り戻す“神様治療”はじめます!

 

★感想

この作品の特色はやはり世界観。全部は理解できませんでしたが和風ファンタジーをベースにSFまで混ざってます。

それだけじゃなく、主人公の心理描写がしっかりと描いているのが個人的にはとても良かったポイントです。心の弱みを提示しつつ葛藤を掘り下げて書いているので応援したくなるキャラですね。

従者の虎兄弟に関してもありがちなベタ惚れキャラということもなく、今後次第といった感じ。恋愛とはまた少し違う感覚かなと。

簡潔にまとめるならば、世界観、心理描写共に楽しめるファンタジーです。

 

25.辺境都市の育成者 始まりの雷姫 1

☆あらすじ

「僕の名前はハル。育成者をしてるんだ。助言はいるかな?」辺境都市の廃教会で暮らす温和な青年・ハル。だが、彼こそが大陸に名が響く教え子たちを育てた伝説の『育成者』だった。彼が次の指導をすることになったのは、伸び悩む中堅冒険者レベッカ。彼女自身も諦めた彼女の秘めた才能を、『育成者』のハルがみるみるうちに開花させ―!「君には素晴らしい才能がある。それを磨かないのは余りにも惜しい」レベッカ固定観念を破壊する、優しくも驚異的な指導。一流になっていく彼女を切っ掛けに、大陸全土とハルの教え子たちを巻き込んだ新たなる『育成者』伝説が始まる!

 

★感想

学者然としたキャラにツンデレの女の子が惚れるという意外とないパターン。対応が紳士な上に料理が出来たりとこれは(レベッカに免疫がなかったとはいえ)惚れるよなあと思う。冒険者は人が入り乱れるから屑な男が寄ってくるのはままあるだろうなあと思った。…ファンタジーでも現実でも人間だからこそ起こりうることだなあと…。

レベッカがハルの教えを受けて大成するという結末が見えているからこその安心感がある作品なので基本ストレスフリー。時間が空いた時に読むのにも適した文量です。

 

26.BLゲームの主人公の弟であることに気がつきました 

☆あらすじ

男子高校生・天地央は気がついた。ここが前世の自分=腐女子が愛したBLゲームのクリア後の世界で、しかも主人公の弟に転生したことに! 兄の情事を覗けると喜ぶも、失恋した攻略キャラ達のその後(アフター)も気になる! 彼らの新しい恋(ただしBLに限る)を見守ることこそが我が使命! と燃える央……だが気づけばクーデレな新キャラ相手にイベント発生?? 生BLを拝めるご褒美ポジが一転、メインキャラに昇格!!? って、どうなる、元腐女子な僕の転生ライフ!

※電子版試し読み作品は未読

 

★感想

男→女の転生はそれなりにありますけど逆は意外とないんですよね…。腐女子が転生してBLゲームの主人公の弟キャラになったのだが実は…といった内容。攻略対象キャラも攻めだけでなく受けも存在しておりその場合天使のような魅力に主人公が当てられかけてます。

腐女子の方なら共感しながら楽しめる内容だと思います。登場人物多めなのでじっくり掘り下げはないですが、蔑ろでもないです。文体もライトでサクサク読めますよ。

 

・余談

個別ルートに関してはなろう版で読めるようですね。

 

27.■

※18禁作品のためタイトルを伏せます

☆概要

https://www.amazon.co.jp/dp/B07D24F5Z2#aw-udpv3-customer-reviews_feature_div

をご覧ください。

 

★感想

百合えろ短編集。特殊寄りの性的嗜好が詰まってますが自分としては不快感は特に感じなかったですね。少女キャラ比率高めで百合だからこそ読める部分が大きいです。ページ数も程よく読み返すのにも良さそう。

 

28.臆病な伯爵令嬢は揉め事を望まない 1

☆あらすじ

私、アメリアは侯爵令嬢・ソフィー様に憧れる地味でしがない取り巻き―だった。彼女の婚約者、王太子殿下の密会現場を目撃するまでは!これまでの人生揉め事を避けてきた私だけど、悲しむソフィー様を放っておけない!なりゆきから、ソフィー様の弟・ルーファス様と協力して恋のレッスンを始めたところ、私の周りにも少しずつ変化が訪れて?

 

★感想

ひたすら善人主人公アメリアがソフィー様の為に奔走するお話。読み初めは、恋愛小説を参考にして上手く恋路を発展させるとか本気か?と思ったが、アメリアは人に尽くす精神を持っており恋愛経験がないならないなりに背中を押せるよう人から尋ねたり分析するなど奮闘。

アメリアの姿勢は謙虚の極みで、読み手によってはくどく感じるかとしれないがでしゃばるタイプではないのは良い。恋愛に憧れはあるがとことん疎い上、好意を寄せているルーファスもツンデレ可愛い系なのもあり作品としては楽しむことができた。

主人公の成長が今後描かれるなら期待したいところ。

 

29.世界最強騎士団の切り札は俺らしい 無敵集団の中で無能力者の俺が無双無敗な理由 1

☆あらすじ

剣の一振りで、山を砕き、海を割る。
呪文を唱えれば、空が裂け、時間が逆行し、次元を超えて雷鳴が弾ける。
魔王軍さえも恐れる最強の騎士たち――
それこそが『超魔覇天騎士団』

人類最後の砦である彼らと、人類の宿敵“魔人”による、熾烈を極めた戦いに、ひとりの少年が巻き込まれた。
爆炎の中から無傷で現れた彼は呟く――
「……なにするんだよ、ほんと」
その瞬間、少年の小さな拳が“魔人”の腹を貫いた――!!

無双の精鋭たちが集いし最強の騎士団が出会ったのは、魔力ゼロの羊飼いにして、彼らをも凌駕する最強の少年だった!

最強×最強の超弩級トルファンジー、ここに開幕!!!!!!

 

★感想

主人公があっさり騎士団に入って無双しまくるサクセスストーリーではなく、あれこれ思い悩みながらも彼が騎士団に入る決意を決めるまでの物語でした。騎士団メインということもありメンバーが多くやや混乱しそうではある。彼らの戦いにページを割くために主人公の枠が削られているのは確かですが、まだまだ序章といった感じなので今後次第かなという所感です(一応念を押しときますが…個人の感想です)あとは騎士団メンバーの掘り下げも確実に欲しいですね。個性があるので物語を盛り上げまでくれそうですしおすし。ディーヴィちゃんは直向きキャラでヒロインとして見ても好きな部類かもしれない。

 

30.異世界食堂 1

☆あらすじ

オフィス街に程近い商店街の一角、犬の看板が目印の雑居ビルの地下一階にその店はある。
猫の絵が描かれた扉の食堂「洋食のねこや」。
創業五十年、オフィス街のサラリーマンの胃袋を満たし続けてきた。
洋食屋といいながら、洋食以外のメニューも豊富なことが特徴といえば特徴なごく普通の食堂だ。
しかし、「ある世界」の人たちにとっては、特別でオンリーワンな一軒に変わる。
「ねこや」には一つの秘密がある。
毎週土曜日の店休日、「ねこや」は“特別な客"で溢れ返るのだ。
チリンチリンと鈴の音を響かせやってくる、生まれも、育ちも、種族すらもばらばらの客たちが求めるのは、世にも珍しい不思議で美味しい料理。
いや、オフィス街の人なら見慣れた、食べ慣れた料理だ。
しかし、「土曜日の客たち」=「ある世界の人たち」にとっては見たことも聞いたこともない料理ばかり。
特別な絶品料理を出す、「ねこや」は、「ある世界」の人たちからこう呼ばれている。
―――――「異世界食堂」。
そして今週もまた、チリンチリンと鈴の音が響く。

 

★感想

アニメ化済みの人気作の一巻め。

世界観としては毎週土曜のみ異世界に繋がる日本の洋食屋さんをベースに、現地の来店者視点で展開されるお話。飯テロを楽しみつつ、優しい世界なのでほっこりできると思います。

似た作品で異世界居酒屋のぶ(アニメ版を見てました)がありますが、こちらは洋食屋ということもあり料理らしい料理がメイン(こちらの方がファンタジー色強め?居酒屋の方は地に足ついた中世時代かと)どちらも美味しいものは種族問わず幸せにしてくれるよ!というコンセプトを感じます。

 

※31日分に関しては投稿主krnワクチン2回目の副反応により体調が芳しくないため、辞退させていただきました。またどこかで埋め合わせをできればと思います。

 

☆10月を通しての所感

前月は最後まで読み切りたいシリーズが読み放題だったので順風満帆でしたが…今月は読みたい本があまり見つからず、けれども読んでみると面白い作品があったのは事実でしたね。NLは食傷気味かな〜とは思いますが、馴れ初めをしっかり描いてくれれば面白く感じたのは確かです。やはりというべきか、キャラの内面をおざなりにせず掘り下げてくれる作品が自分の好みのようです。