つれづれ製麺

好きな事を書いていきます。アニメの感想、小説、ゲーム(ソシャゲ除く)、ボカロなど。

読んだ本の感想 2021.8月分

雨の日が多く、晴れれば日差しが凶器…な8月でした。数年ぶりに妖怪ウォッチのゲームに触れたりもしましたが、相変わらず大体本読むか書くかみたいな日々でした。

暑いのであんまり体調は良くなかったりしますが、涼しくなったらそれはそれでまた疲れが押し寄せてくるという…気をつけます。

 

 

以下、目次です。

※全て電子書籍 Kindle unlimited適用作品です。一部、無料作品あり。

 

 

 

 

1.ボーズ・ミーツ・ガール 1 住職は異世界で破戒する

☆あらすじ

第六地球宙域駐留軍所属の従軍複製僧兵で、住職階級の「HTF‐OB‐03」は蟲人との死力を尽くした宇宙戦の果て、力尽きようとしていた。死の世界を目前にしたその時、神の思し召しか仏の救いか、不思議な力が働いて、彼の体は見知らぬ世界へと転移していた。召喚主の少女ケイトから魔皇討伐への同行を求められる。異世界で出会ったけなげな少女の願いをかなえるべく、鍛錬を積んだ孤高の戦士は、己の肉体と武芸を駆使して、新たな道を突き進む!

(Amazonより引用)

 

感想

現時点では読了に最も時間がかかった作品です。

文芸ジャンルから見つけてきたものなのですが、作者さんはなろうなどを中心に執筆している様子。

とにかく語彙が豊富、一句言い換えるのに何通りも持ち合わせているのだろう。

そこから仏教とSFなどの要素を付与しそれなりにぶっ飛んだ内容のはずが上手くまとまっています。

主人公のオショウは無双しますが、いわゆる魔王特攻の勇者パーティーの面々などは違ってきます。

彼らの掘り下げもオショウが成敗するまでの尺稼ぎではないです。バトルシーンは接戦、つまり白熱的で自分は面白いと思いました。

敵側もただやられにいくとか、力任せではなく頭を働かせているのが良かった。設定は私的にはかなり参考になるものが多かったです。

気になった点に関しては、仏教要素による主人公の口調、更に筆者に語彙の豊富さによりかなり複雑化しているところ。単語を調べながら読んだ人もいるんじゃないかなあ…。自分はこれでかなり時間を食いましたが。語彙が豊富ですが、本来の話自体はそう難解ではないので身構えず読んで貰えば楽しめるはずです。

 

 

余談

主人公の無双具合は爽快感すらありますが強過ぎて笑えてきます。仏教とSFという異色の融合体であるこの作品は、あまり細かい事を気にしない人向けだったりするのかもしれない…。

 

2.メニューをどうぞ ~イルベリードラゴンのテールステーキ ディアドラス風~ 

☆概要

『リゾート地で料理人として働いてみませんか?』そんな言葉にひかれて新しい仕事を選んだ栞。その勤め先とは――異世界のホテル!?国の王子と誓約を交わし、1年間ホテル・ディアドラスの料理長を続けた栞。見習いの双子ディナンとリアも加わり、巨大鳥の卵やドラゴン肉などファンタジー食材を料理して異世界人を魅了していく!

 

感想

異世界飯テロモノ(作る側)。

全体的に無難で読みやすい作品でした。異世界なので魔物系統を調理するのがメインになってます。主人公は自分の能力に無自覚で、知らぬ間に周囲へ恩恵をもたらしています。

恋愛描写はありますが、主人公が乗り気ではないので要素としては薄めです。個人的にはやたら恋愛されるよりは料理一筋なのが伝わるので良いと思いましたね。主人公の価値観というか料理スタイルはなるほどと思いました。

気になる点は他作品でもままありますが過程を飛ばしている点ですかね。転移前はともかくその後1年経過して苦労を後日談として語ってます。個人的には成長を見たいので複雑なところです。

 

余談

転生者は魔力が豊富という謎特典、かなりの頻度で見かけますね。特に理由もなさそうですが転生者による恩恵だけでなく、弊害があっても良い気がする。(現時点では弊害要素があった作品は1つだけでした)

 

3. ふしぎ駄菓子屋銭天堂 1

商店街の大通りをそれた脇道、その奥に一軒の駄菓子屋がありました。そこで売っている駄菓子は見たことがないものばかり。駄菓子を買った人たちにどんな運命が待っているのでしょう。全六話。(Amazonより引用)

 

感想

懐かしい気持ちになれる作品でした。子供の頃に読んでいた「怪談レストラン」を彷彿とさせるショートストーリー集です。

買ったお菓子の二面性が出てくるのはドラえもんのような定番のやり口です。分かりやすく子供が読むのに向いています。こういう作品が子供達の印象的な思い出のストーリーとして残り続けるのでしょうね。そう考えると偉大だなあと。

 

余談

図書館で借りようとすると予約がいっぱいで中々ありつけないという作品。

その話だけでもなんか懐かしいなあ…自分はミッケを借りようとして予約一杯だった。

 

4. タイム・リープ 上 あしたはきのう

☆概要

平凡な高校生・鹿島翔香はある時月曜日の記憶がなく、いつの間にか火曜日に存在していたことに気がつく。困惑する翔香が日記を開くと、そこには見覚えのない文章が。若松くんに相談しなさいという記述を頼りに、翔香は半信半疑で彼との接触を図ることとなるが…?

 

感想

タイムリープモノは混乱を招きやすいですが、この作品に関しては比較的ライトな文体で入り込みやすいです。一概にタイムリープと言っても同じ時間を繰り返すだけでなく、パズルのように断片を組み合わせるなどの形態があるんですね。奥が深いです。この手の作品には伏線も多いでしょうし、作り手の技量も求められるでしょうね。

 

5.タイム・リープ 下 あしたはきのう

概要 

タイムリープも終盤に差し掛かり、翔香は自身の身に起きる衝撃の真実と向き合うこととなるが…。果たして翔香は、無事に一週間を終えられるのか?

 

感想

タイムリープを読みやすく書けるのは作者の知見の賜物でしょう。

そしてこの作品、主人公は翔香と若松両方でしたね。最も、若松は心理描写し辛いタイプなので中心から一歩引いているように思われますが。終わりの方の話は完全にSFでした。

 

余談

若松はINTP辺りだろうとは思いました。前に読んだ「ねじまき精霊戦記」に近く機知に富んだキャラですが、あちらは何となくENTPかなと。

 

6.エリィ・ゴールデンとイタズラな転換 デブでブスでもイケメンエリート 4

☆あらすじ

親友のアリアナと共に国外へと誘拐され、オアシスの街・ジェラに立ち往生することとなった小橋川(エリィ)。しかしエリィはこれを好機と捉え、砂漠の賢者ポカホンタスによる修行兼ダイエットを行い、実力と容姿共に大幅なレベルアップを果たした。そんな中、かつてジェラの街で起こった誘拐事件により、ジャン・バルジャンの弟が拐われた事を知ったエリィ。そして大規模な救助隊を結成し、誘拐された子供達が「魔改造」を受ける施設を目指すのだが——もう、デブでブスとは言わせない!?手に汗握る魔法バトルから目が離せない!

(Amazonより)

 

感想

ちょっと間が空いた上に、全巻をどこまで読んだか覚えていなかった。再ダウンロードで96%だったのでほぼ読んだと思われる。

キャラの善悪がはっきりしている方の作品で、軽快なノリのおかげでどんどんページが進む。

美人になったエリィに対するスルメの反応には笑った。ここから更に周囲がどんな反応を示すかに期待が持てる。マンネリ化が見えないどころか盛り上がっていく作品。

 

余談

良作な上、アニメ化したら確実に面白くなりそうなものだが…ラノベ界は厳しいなあとつくづく。

 

7.天狗町のあやかしかけこみ食堂

☆あらすじ

お客さんがあやかしなんて聞いてないよ!

都内の洋食レストランで毎日忙しく働いていた箸本なつめは、突然の祖母の訃報に急ぎ実家がある茨城に帰った。そこでなつめは、祖母のエンディングノートに「食堂は孫のなつめに遺します」と書いてあったことが知らされる。

彼女は祖母の意思を受け取り、食堂『ほたる亭』を引き継ぐことに——しかしそのお店は、人間だけでなくあやかしもやってくる食堂だった…!?

和装イケメンの紅葉とともにあやかしの悩みを解決していく、ほかほかグルメ奇譚!

(Amazonから自主引用)

 

感想

レビューを見ずにダウンロードした作品なのですが、想定以上の良作でした。自分は基本日常系というか、変化の起伏が緩やかな作品は進んで読まないんです。ですがこの作品は一つ一つのショートストーリーに癒されてほっこりできました。日常系は読まないというのが自分の偏見だと気付かされます。

構成は複雑でなく、文体もするすると入り込んでくるため小学校高学年くらいからなら楽しく読めそうですし、社会人なら疲労に効きそうですw

できれば続編が出て欲しいですが、恋愛色は控えめかソフトな方が個人的には好みですね…(未だに引きずっている)

 

余談

この作品を読んでる間、妖怪ウォッチ2のケマモト村のBGMが脳内で流れていた…。

妖怪という要素、彼らを助ける人間との優しい物語…ゲームをやり込んだ時の、良き思い出と重なるんですよね。実は妖ウォは今4をやっているところでして、落ち着いてきたら記事を更新したいですね〜。

 

8.我が驍勇にふるえよ天地 1 〜アクレシス帝国興隆記〜

☆あらすじ

天下無双——アクレシス大帝、レオナート一世の驍勇は真実そう評される。

しかし、後に大陸統一を果たす彼も、若き日には“吸血皇子”の汚名を着せられ、故郷を奪われた、無骨で不器用な青年でしかなかった。

これは、大反逆の物語である。

 

再起を誓ったレオナートはまさに一騎当千

そして一本気な惹かれて集うは、神とも魔物とも例えられる数多の名将、賢者、才媛、奇才。

やがて彼らは腐敗した祖国を呑み込む一大勢力となり、群雄する大国全てと渡り合っていく!

 

痛快にして本格——多士済々の英雄女傑、武勇と軍略が熱く胸を焦がすファンタジー戦記、堂々開幕!!

(Amazonより自主引用)

 

感想

戦記モノは四字熟語多い説、ありそう。それはともかく、一冊で割とサクサク戦いを重ねるので中身は決して薄くないです。主人公は朴念仁(生真面目)ですが戦闘力は無比、加えてヒロインは名軍師なのでまさに鬼に金棒とはこのことである…。文体は神の視点、つまり筆者の主観が混じるのでやや好みが分かれるかもしれません。そこのところは前に読んだねじまき精霊戦記に近しいですね。こちらは主人公の癖はそこまで強くないです。

戦記もの好き、そうでなくても主人公が最強格で安心感のある作品を求めている人にはマッチしています。

個人的に気になったのはサブキャラ同士で乳繰り合っている某シーンのことですかね…すみません、ちょっと引きました。短いし性的嗜好なんだろうけどしばらく頭から離れなさそうだ…。

 

余談

そもそも公式のあらすじに結末書いちゃってあるというw

 

9.エリィ・ゴールデンとイタズラな転換 デブでブスでもイケメンエリート 5

☆あらすじ

「帰ってきたのね」「うん…!」ついに、故郷グレイフナー王国へと帰ってきた小橋川(エリィ・ゴールデン)。美しくなったエリィに驚きながらも、家族・友人達、皆が彼女の生還を心から祝福した。一方、エリィと共にグレイフナー王国入りをはたした砂漠の賢者ポカホンタス。彼はそろそろいい頃合いだと、なぜエリィに雷魔法を授けたのか、複合魔法の秘密をついに語り出すのだが——。

(Amazonより自主引用)

 

感想

今回は戦闘シーンなしの異世界ビジネス中心に展開。御涙頂戴シーンも交えながらグレイフナーでの生き生きとしたエリィの快進撃が楽しめます。エリィは聖女感ある少女の魅力と小橋川の男前っぷりが合わさり愛され主人公に仕立て上がってますね。そして箸休めになりつつも安定して面白かったです。

 

10.ヒトの時代は終わったけれど、それでもお腹は減りますか? 2

☆あらすじ

夏も盛りの終末都市、東京。ある晩、空を覆った巨大なオーロラが電磁災害を引き起こし、町は暴動、紛争、大混乱。そんな時でも食のオアシス《伽藍堂》は明るく元気に営業中!……と思いきや、自家農園で謎のゲル状生物が大量発生!リコが駆除に奮闘する一方で、ウカはなぜだかほろ酔い気分。200年前の過去が甦り、事態は思わぬ方向へ……?

 オーロラから始まるドタバタ騒ぎも、仲良し二人にかかれば、ご馳走に大変身。食材はスライムに脱法ミルクに潜水艦!隠し味は、大切なあの日の思い出とひとつまみの幻覚剤!?

 遥か彼方の記憶達と巡り逢う、夏の爽やかな逸品を、どうぞ召し上がれ。

(Amazonより自主引用)

 

感想

またもや間が空きましたが2巻目。リコとウカの馴れ初め話をベースに、SF飯テロが止まらない。リコウカの関係性は至上ですが、周囲のキャラクター達も良い。素直になれなかったりしますが、互いに助け合うような場面を見ると優しい気持ちになれます。世界は荒廃していても、人や機械達の心は失われないって素敵。

そして相変わらずSFや食などに関する広い知見を感じます。尊敬。

 

余談

3巻目が出てほしい作品。もっと色んな人に読んでほしい。

 

11.剣とティアラとハイヒール 〜公爵令嬢には英雄の魂が宿る〜Second 

☆あらすじ

国への忠義を果たすため、英雄からか弱い令嬢へと転生したセレティナ。

魔物との一戦で呪いを受けた彼女は、前世の友を頼りギルダム帝国へ向かっていた。

するとなりゆきで兵士たちを助け、「慈愛の天使」と崇められる羽目に。

その上、悪徳領主に疎まれてお尋ね者になってしまう!兵士たちの強力で難を逃れた彼女は、友の窮地の報せを受けて城塞都市へ。

絶望的状況の中、「呪い」の力で見間違えるほどの剣捌きで魔物を薙ぎ払っていく!だが、その力は身も心も悪魔へと転化させる諸刃の剣だった……。

(Amazonより自主引用)

 

感想

周囲や敵キャラが露骨にナーフされていることもなく、寧ろ強敵揃いの作品。

主人公が騎士ということもあり、バトルシーン盛り盛り。それなりに謎を残しつつ、広げた風呂敷をどう回収していくか目が離せない。

主人公の男性性と女性性を兼ね持ってるのをきちんと描いてるのは感心です。TSものは大体男性性に偏ってる気がしてますので。

恋愛描写はあるものの、基本どちらかにその気がないためそちらも気になって仕方がない…。

あとリキテルは結構好きですね。主人公の存在を絶対的にさせないほどの戦闘狂ですが、番外編も兼ねると憎めない性格してます。確執はあれどそっちの気がないのも面白い。男女のライバル関係とか新鮮ですね。

 

余談

後書き見るまでイラストレーターさんが変わっていたことに気がつかなかったと言う不覚。

この作品は好きなもの詰め込んだ感が伝わってきます。自分も好きなものを形にする…「好きこそものの上手なれ」の真髄を勝手に感じ取りました。(笑)

 

12.エリィ・ゴールデンと悪戯な転換 デブでブスでもイケメンエリート 6

☆あらすじ

「いってらっしゃいませ、エリィお嬢様」グレンフィディックとのオシャレ戦争に見事勝利し、新学期をむかえるグレイフナー魔法学校へと登校する小橋川(エリィ・ゴールデン)。長く休校していたエリィは、進級のため特別試験を受ける必要があったが、砂漠の賢者による厳しい修行で大幅なレベルアップをはたしていたため、それを難なくパスする。そんな強く、さらに美しくもなったエリィに驚きを隠せないクラスメイトたち。しかし、かつてエリィをいじめていたスカーレットは、エリィの存在が面白くないようで――。

 

感想

今後の展開が読めない部分と、安心感のある部分の絶妙なバランスが美味しい。

そしてエリィと小橋川の関係にも新たな兆しが見えてきましたね。この2人が合わさってこその主人公エリィ・ゴールデンだと私は思ってます。軽快かつ読み応えのある展開がブレなくて、この作品の魅力だと感じております。

今回はいじめっ子のスカーレット関連も相まって感慨深かった。いじめられてた頃のエリィから努力の成果が如実に現れていて(小橋川と似た感じで)子供の成長を喜ぶ親のような気持ちです。

 

余談

後二巻で終わるとか信じられぬ…(泣)

 

13.白衣の英雄 1

☆あらすじ

稀代の天才科学者である天地海人。彼はある日目覚めると異世界に転移していた。海人が手に入れたのは『創造』という一度見たもの(植物以外の生物を除くほぼ全て)を作り出せる希少な魔法。女傭兵ルミナスに助けられ、彼女と同居しつつ、創造魔法を駆使してお金を稼ぎ、平穏で楽しい日々を過ごしていた海人だったが、様々な騒動に巻き込まれていき…。類まれな頭脳と創造魔法を駆使して敵を蹂躙!運動神経とネーミングセンス以外は完璧な、天才による異世界ファンタジーここに開幕!

(Amazonより自主引用)

 

感想

こちらの想定に反して無双せず、ハーレムも築かず、サクサク進みすぎることもない作品。主人公が元々天才であり、更に力をひけらかすことのデメリットも経験済みであるためイキることはない。

主人公の事情もあり恋愛要素がないので、女の子が集まってもコミカルに転換する。言わば、慎重勇者の聖哉とリスタの関係性みたいなものかと。

やや都合のいい場面はあれど、運動音痴という弱みがあるのでバランスが取れている。

戦闘描写は少なめ。ヒロインズとのギャグ色強めのやりとりを中心に展開されていき、そこが作品の強みとなっている。表紙とタイトルにギャップがある作品とも言えるのだはなかろうか。

 

余談

個人サイトからの書籍化した作品。

恋愛がないとギャグに傾くものなのだろうか。

 

14.役立たずスキルに人生を注ぎ込み25年、今さら最強の冒険譚 緑樫の章

☆あらすじ

怪物に襲われ、仮死状態となった幼なじみ・ソラ。彼女を救う唯一の手段は、トールの持つスキル〈復元〉を育て上げることだけ。だが、低レベルではまるで使い物にならないその性能ゆえ、ゴブリン相手ですら苦戦する日々。
 それから25年。努力の末、トールが手にしたのは「対象を自由に過去の状態に戻す」汎用性抜群のスキルだった!
 元より勘と経験だけは達人級。さらに今や最強スキルまで得た男は、ついに世界にその名を轟かせていく!

(Amazonより引用)

 

感想

主人公トールの25年にも渡る辛酸を舐める苦労の連続を描いた回想から一転、持っていた復元のスキルがLv10に達することで本当の冒険譚が始動する物語。成せばなるを体現して見せたトールは、スキル抜きの戦闘力も鍛え上げており相当の研鑽ぶりである。また、性格もぶっきらぼうだが優しい心根の持ち主である。

おっさん主人公がラノベでは流行っているそうで、この作品も例に漏れない。おっさん主人公の本当の魅力かどうかは分からないが長い経験ゆえの落ち着きを感じる。そして知識も豊富であり、ヒロイン達は言わば包容力的なものに惹かれていくのだろう。

主人公のみでなく、ヒロイン感の関係性なども挟んでおり読み応えとしては十分である。

おっさん主人公を読むならこの作品はおすすめできると思う。

 

余談

おっさん主人公は読者層の変動によるものだという考察がありましたね。

 

15.エリィ・ゴールデンとイタズラな転換 〜デブでブスでもイケメンエリート〜7

☆あらすじ

『グレイフナーに舞い降りし女神! その名もエリィ・ゴールデェェン!』そんな応援ボードに背中を押され、グレイフナー王国最大のイベント「魔闘会」に出場することになった小橋川(エリィ・ゴールデン)。そのエリィの前に現れたのは、さんざんエリィをいじめてきたリッキー家長男のボブ。スーパー美少女に変身したエリィに邪心を抱くボブは、エリィを手篭めにするべく、大胆にもグレイフナー魔法学校の校門の前でエリィを待ち伏せし――。

(Amazonより引用)

 

感想

魔闘界が中心に展開されていく7巻目。遂にクリフが表舞台に登場し、黒幕の存在も示唆され読む手が止まらないテンポの良さ。ずっと気になっていたエリィが小橋川に向ける感情が分かって良かった。エリィにとって、小橋川は救世主的な存在なのだろう。そして小橋川もエリィに親愛のようなものを抱いており、両者の関係性が心地良い。程よいギャグを付け足しつつ、エリィやアリアナが過去の因縁を払拭していく様は痛快。

 

余談

良作だからこそ続いて欲しかったのだが…。

 

16.聖女じゃないと追放されたので、もふもふ従者(聖獣)とおにぎりを握る 1

☆あらすじ

社畜、上里仁菜は今日も終電で家に帰り、米を炊いたところで炊飯器と共に異世界に聖女召喚された。しかし同時に召喚された美少女が聖女だとされ、仁菜は聖女でないと即断。王都から追い払われてしまう。捨てられて、手元にあるのは一緒に召喚された炊飯器一つ。どうしたものかと思っていると子犬が一匹寄ってきて……?

(Amazonより自主引用)

 

感想

追放されて聖獣が来るまでの流れが早すぎて笑った。あっさり読めてしまうので、軽く読みたい人向け。恋愛要素よりも、とにかく飯テロ成分が多い。全体の8割はそれで占められている。そのため、物語の進行が伸びてしまっており全体的に大味な印象を受けてしまう。とはいえ、従順(すぎる)美青年聖獣くんとイチャイチャしながら美味しいご飯を食べるという構図が好きな人は一定数いなければ書籍にはならなかったはずなのである。個人的には、聖獣くんが従順すぎてなんとなく現実味を感じなかったが、ファンタジーにそれはご法度だよなあ、と。どうにもNLに食傷気味である。

 

17.蒼薔薇の狙撃手 〜薄氷の弾丸〜

「引き金を引く理由ならある。私が生きるために、今、貴方を撃つ」

ティナ・バレンスタイン、齢二十。
歳にそぐわずあどけなさの残る容姿に、冷ややかな表情を乗せた女狙撃手は一人、傭兵として依頼をこなすべく魔獣討伐へと向かっていた。
手には母の形見の魔導砲、傍らには、武骨な巨躯の機械兵を携えて。

奪われる命、奪う命──トリガー一つで決まる命の争奪の末に、薄氷と評されたティナが求めるものは『強くなること』、『生きること』。そして…

(Amazonより引用)

 

感想

魔法、ロボット、スナイパーというカッコイイ要素を詰め込みつつ、主人公は美少女という美味しい作品。文字数も2.7万字とかなり軽めの分量なのでちょっとした空き時間に読む分にも良いだろう。短い分、整然とした展開となっておりかなり読みやすい。このままシリーズ化しても良いのでは?

 

18.マクベス(光文社古典新訳文庫)

☆あらすじ

「ヘエエエイ、マクベース!」荒野で三人の魔女から呼びかけられた闘将マクベス。やがては王になるとの予言どおり、ひたすら血塗られた裏切りと栄達への道を突き進む。王の座を手中におさめたマクベスの勝利はゆるがぬはずだった、バーナムの森が動かないかぎりは……。

 

感想

シェイクスピア三大悲劇のうち一つ。

マクベスが魔女に王になると予言されたことを発端に、夫人に扇動され王ダンカンを殺害してしまう。

マクベスはこれ以降、酷い幻覚や猜疑心に取り憑かれ暴君の王と化す。

シェイクスピアさん、そもそも劇作家ですもんね。ほぼ台詞のみで展開されるため、地の文は当然ない。その分台詞は長く、俳優さん達はこれを暗誦するなんて感心しかないです。

マクベス主体ではあるが、中々感情移入できるような人物ではない。寧ろ彼を討ち取らんと奮闘するキャラ達を応援したくなる。だが、魔女の妄想に囚われる前は悪に手を染める気配はなかったように思えるのがなんとも…自分は哀愁さえ感じた。

人間、一度悪に片足突っ込むと、逃れられない。何度も繰り返す者もいるだろう。この作品が伝えたいところのひとつとして、人の心は善にも悪にも染まることがあり得るのだとそういうことにある。

 

余談

蛸旅のアー○ストを思い出したがモデルにでもされてるのだろうか。

 

19.①畜犬談—伊馬鵜平君に与える—

☆概要

無頼派」「新戯作派」の破滅型作家を代表する昭和初期の小説家、太宰治の短編。初出は「文学者」[1939(昭和14)年]。いつの日か犬に喰いつかれるだろうという自信を持つ「私」が、犬を研究し最終的に一緒に生活しようと決意する物語。尾崎一雄に「甚だ面白かった」と言わしめたユニークな作品だが、「私」を太宰に投影した上で、本作を太宰の自己嫌悪の表れだとする見方もある。

 

感想

私=太宰さんだと解釈して読み進めていたが、ツンデレすぎて面白い。それが豊富な語彙と表現力で展開されていきつつ、短編なので丁度良い分量でもあります。終盤あたりは切ない気持ちになりましたね。

思っていたよりも読みやすく、陰鬱さもないので楽しめるかと思います。

 

②美少女

☆概要

無頼派」「新戯作派」の破滅型作家を代表する昭和初期の小説家、太宰治の短編。初出は「月刊文章」[1939(昭和14)年]。甲府盆地特有の猛烈の暑熱に眩暈を感じた「私」が、アセモに悩まされている家内とともに、皮膚病に効くという大衆浴場に出掛けて、青い桃実を思わせるからだをした少女を見るという物語。川端康成伊豆の踊子」にも通ずる、美しい少女の裸体に注がれるフェティッシュな視線が示されている。

 

感想

主人公は女性なんですが、男性性もあるような描写。(本当は女生徒を読むはずが間違えてたw)

こちらも短編ですが、見所はやはりなんと言っても主人公が美少女を見つめるときのシーン。締めくくりも作者の性格が出てるなあと。なんというか、自己嫌悪の念があるというか。そういうのが作品の文体に滲み出ている印象です。

 

※19日分は分量を配慮し短編2本にしました。

 

20.①夢十夜

☆概要

明治期の文学者、夏目漱石の短編小説。初出は「東京朝日新聞」「大阪朝日新聞」[1908(明治41)年]。「第一夜」から「第十夜」までの夢が幻想的で詩的に構成される。十編のうち四編は「こんな夢を見た」と、目覚めた視点から夢の記憶を語り始める。時代という外界に向きあってきた漱石が「夢」というかたちを借りて、自己の深みにある罪悪感や不安に現実感を与えた小説であり、荒正人は第三夜の夢を父親殺しと解釈した。

 

感想

多くの学生さん達が教科書で読んだ作品かと思われますが、十夜分は載ってないので覚えていたのは第一夜まででした。

夢を夢らしく描くというのも中々難しいんじゃないかなと自分は思うんですが、これを漱石さんは豊富な引き出しを駆使して短編として完成させちゃってますね。スゴイ。

文体もやはり時代を感じさせつつも読み返したくなるような味わいです。

夢一つ一つの解釈を考えてたら無限に読んでしまいそうです。

 

②女生徒

☆概要

無頼派」「新戯作派」の破滅型作家を代表する昭和初期の小説家、太宰治の短編。初出は「文學界」[1939(昭和14)年]。5月1日の起床から就寝までの少女の一日を描いた話で、少女の心理の移り行く様を丹念に写し取っている。当時、文芸時評を担当していた川端康成は、「「女生徒」のやうな作品に出会へることは、時評家の偶然の幸福なのである」と賛辞を送った。(Amazonより)

 

感想

太宰さん、パネエ…に尽きる。心理描写と言いますか、そもそも女性の感性をここまで高度に書き切る技術が凄い。少女は中学生くらいかと思われますが、彼女の一筋縄ではいかない複雑な心境には共感した。ある意味、彼女の貧しすぎず、という環境が現代に通じそうな部分があると感じる。

人によっては根暗、病みすぎでは?と感じるかもしれませんが人間味に溢れてて自分は好きですけどね。

 

余談

内省癖といいますか、自分の中であれやこれやと考えを巡らせる人間はこんな感じだというのを精密に描写できてるなあと。

本当の自分を誰も曝け出せないという考えに関しては、ホンモノを求めるINFPや直感持ちであり人々に目が向くINFJの人が感じていそうなことです。

 

※短編なので2冊読みました。

 

21.エリィ・ゴールデンと悪戯な転換 デブでブスでもイケメンエリート 8

☆あらすじ

グレイフナー王国を訪れたクリフの魔法〈天視瞑想〉のおかげで、エリィ・ゴールデンはついに小橋川と対話することに成功した。そして「魔闘会」最終日、最後の戦いに挑むエリィの前に、セラー神国の枢機卿ゼノ・セラーが現われる。セラーは会場を大混乱に陥れた挙げ句、手負いのクリフをさらって神国へ戻ってしまう。クリフを取り戻すため、エリィはアリアナとともにセラー神国へ向かうことにする。

(Amazonより引用)

 

感想

作品の魅力——魔法バトルやキャラの掛け合いなどのほか、小橋川が展開する異世界ビジネスもこの作品の面白さに大きく貢献している。ファッション関係の話は自分が疎かった分、新鮮に感じられた。

エリィは、魅力的な少女だ。彼女自身の心優しさに加え、小橋川のエリートぶりが加わり更には魔法に至ってもハイスペック。まさにスーパーガールというやつである。

タイトルのイケメンエリートを裏切らない小橋川はエリィの境遇に心動かされ、奔走し見守ることもしてきた。その過程、結果どちらも読者を楽しませてくれた。小橋川は良いやつであり、彼がいるからこそ軽快なノリで物語が進行できていると言っても過言でない。そんな彼がエリィとどんな未来を描いていくのか、これからも楽しみに思うことだろう。

小橋川、ありがとう。面白い作品を作ってくださった四葉先生に感謝です。

カクヨム版でも構いませんので、いつか完結してくれることを切に願います。

 

22.こころ(夏目漱石)

☆概要

私が「先生」と呼び、敬愛していた人からの手紙が届く。そこには、親友を欺いて好きな女性を手に入れた罪悪感から、長い間苦しんで自殺を決意した「先生」の想いが綴られていた。
友人、家族・親族、恋人との間に起こるの「こころ」の葛藤を、見事に描いた夏目漱石の名作。(原文をほとんど活かしたまま、現代に読みやすく改編されているとのこと)

 

感想

私と先生の話、私と家族の話、先生の手紙の話の3つのパート分けがされており教科書で読むのは先生の手紙の部分であり、おおよそ端折られている。

学生時代にこの作品を取り扱った記憶がありますが、かなり印象的でしたね。ドロドロしすぎだろ!とひとりごちっておりました。

しかし読み込んでみると人間の複雑な感情が交差し合い、奥深い物語が形成されていることが分かります。

その事もあり、いつしか全部読み切りたいと思っていた作品でした。前中パートの私視点の話は「私」が先生に向ける感情が敬愛を超えて崇拝めいてるように感じましたね…。それに対する先生もすげないようで拒絶はしないのでツンデレかと思ってしまう。

作品は若さゆえの未熟さというものが人物から感じ取れるように描かれている感覚はします。「私」は若いので、結構不機嫌になったり威勢は良い時があったりとムラがある人物。(そこがリアル=人間味があるんですよね)

気になったのは奥さん(お嬢さん)が魔性の女ではないかということ。彼女はもとより先生が好きだったのでしょうが試すような態度を取ってるので拗れたのかなと思わなくはない。とはいえ、登場人物みな善悪はっきり分かれてる作品でもないです。

時代背景(戦争や思想など)も大きく関わっているであろう作品ですが、こういった人間同士が織りなす感情の動きというものは現代に至っても続く人間社会において通ずるものがあるでしょう。

 

23.妖怪アパートの幽雅な日常 1

☆概要

共同浴場は地下洞窟にこんこんと湧く温泉、とてつもなくうまいご飯を作ってくれる「手首だけの」賄いさん――13歳で両親を失った俺が高校進学と同時に入居したのは人呼んで“妖怪アパート”! 次々と目の当たりにする非日常を前に、俺の今までの常識と知識は砕け散る。

(Amazon説明欄より)

 

感想

妖怪と幽霊の定義ってどこら辺にあるのか気になった。この作品の場合は幽霊も妖怪も共存しており、タイトルからもそれが窺える。

ラノベ調の文体に加え、主人公の一人称で進行。妖怪アパートには主人公が今まで会ったことのないような価値観や考え方をもつキャラクター達がおり、彼の世界を彩っていく。

私としても、価値感が異なる人たち、変わった考え方を持つ人と話をしたいという希望が前々からある。そのため、

この作品の伝えたい部分には共感ができた。

 

余談

この作品、位置付けとしては児童文書のようですが文体からしてもラノベの方が近そうです。(なろう発のような)

書き手としてはキャラクターに教訓を言わせるのと、行動に表すことその両立は難しいよなあ…と。

作者さんの情報が思った以上に見つかり、その内容が想定の斜め上だった。気になる方は調べてみると良いかも。(BLが苦手な人は注意)

 

24.乙女ゲームのモブですらないんだが 1

☆あらすじ

乙女ゲームの世界。その二人の第一印象は最悪だった。「お前、すっげぇ性格ブスだな」。庭師見習いに転生したイザークは初対面で率直に言い放つ。相手は理不尽に使用人をクビにすると言い出したわがまま令嬢のリュディア。当然、彼女の怒りは爆発! 破滅ルートへ……と思いきや、実は公爵令嬢として自信のなかったリュディアの心を解き放つ。いつしか近づいていく二人の距離。だが、それも束の間、彼女に第一王子との婚約話が舞い込んだことで事態は一変! 身分差のある恋か政略結婚か? 波乱万丈の未来はどっち???

(Amazonのあらすじを一部変更)

 

感想

主人公がひたすらタラシである。これで彼女いなかったとか嘘だよな?

庭師ということもあり、植物の描写多め。リュディア嬢は典型的なツンデレであり、しかし理不尽な暴力系には収まらない。主人公との交流を通すことで新たな観点を得たりして着実に成長していると感じた。第一王子に関しても同様である。リュディアの心の変化や、主人公の天然タラシ&お人好しぶりは心地よく感じられた。メイン人物が子供なので微笑ましい気持ちにもなれる。

 

25.超鈍感モブにヒロインが攻略されて、乙女ゲームが始まりません 1

☆あらすじ

「アイツらをゲームのキャラだと思ってる?」
モブキャラ転生者・篠山正彦の言動が、乙女ゲームの世界を変えた。理想のルートを夢みて奮闘していたヒロイン・桜宮桃は、地味メンの偉そうな正論に憤る。だが、よく観察してみると――彼は攻略対象のためなら厄介なイベントでも解決へ奔走する超お人好しで? (お節介? 身の程知らず? あれ、ちょっと、ステキ……かも)胸高鳴る桃はいつしか正彦に惹かれアピールを始める。しかし、彼は想像以上の鈍感だった!  事情を察した女子嫌いな王子、純情なチャラ男、病弱な眼鏡男子などモブを慕う攻略対象たちにまで同情から応援される始末……。
「なんで、本人だけ気付かないのーー!!」
頑張れ不憫ヒロイン、鈍感の厚き壁を打ち破れ!
超鈍感なお人好しのせいで乙女ゲームが始まらない、恋愛ファンタジー開幕!

 

感想

上の作品繋がりで一気に読んでみた。

公式のあらすじは…1巻に関してはまだヒロインがアピールするまでに至ってません。プロローグ的な部分ではそんな感じでしたが。

1巻ではほぼ馴れ初めを語っており、主人公の特異性が遺憾なく発揮されております。とてつもなくお人好しであり、ヒロインが攻略するはずのイケメン達を攻略します(BLではない)。

これによりそれを見ていたヒロインが惚れるという流れです。(それだけではありませんが)

まず見る目のある人なら惚れそうな主人公ですがそんな彼にも欠点があり、タイトルの通りとても鈍感だというところ。2巻以降は主人公を攻略したいヒロインとの攻防が始まるでしょう。

 

余談

乙女ゲームをモブ男視点という発想が好きです。

 

26.獣皇子と初恋花嫁

☆あらすじ

高校教師の立夏は、身投げする人を助けようとして川に落ち、気づくと獣人や耳と尻尾の生えた半獣半人が住む異世界にいた。不審者として捕らわれ、獣人に襲われるが、館の主人である麗しの東宮・紫藤に助けられ、山荘に匿われることに。そこで、自分の額に「呪禁師」の徴があり、それが獣人を惹きつけるのだと教わる立夏。けれど、それが穢れない者(=童貞)を意味すると言われ、憤死ものの徴に「この徴を消したい」と訴えるが、そのためには純潔を失わなければいけなくて…?

(Amazonより)

 

感想

BL×和風ファンタジー×獣人。

やや無理矢理orご都合主義な展開はあるものの、BL作品としては楽しめる範囲ではあると思う。攻めが白豹の獣人で、その系統が好きな人ならさらにおすすめできる。個人的には猫の篝丸が可愛くて癒された。この作品の中では一番好きなキャラクターかもしれない。和風BLは他にも読んでみたいのでまた見かけたら手に取ってみたいところ。明治あたりの作品とかも良いなあ。

 

27.人類は衰退しました 1

☆あらすじ

わたしたち人類がゆるやかな衰退を迎えて、はや数世紀。すでに地球は「妖精さん」のものだったりします。平均身長10センチで3頭身、高い知能を持ち、お菓子が大好きな妖精さんたち。わたしは、そんな妖精さんと人との間を取り持つ重要な職、国際公務員の“調停官(ちょうていかん)”となり、故郷のクスノキの里に帰ってきました。祖父の年齢でも現役でできる仕事なのだから、さぞや楽なのだろうとこの職を選んだわたしは、さっそく妖精さんたちに挨拶に出向いたのですが……。

 

感想

前からある作品で、タイトルが目を惹くのは今も変わりません。で、読んでみると主人公こと私ちゃんの性格が思っていたのと違っていて個性的だった。

女の子女の子してなくて、理屈をこねくり回すが惰性っぽいキャラ。(MBTI的にはINTP?)

そしてタイトル通りに人類は衰退しており、地球の人類的存在は「妖精さん」になっています。妖精さん達の文明が発達する様を、私ちゃんは調停官として見守り時に助言や手助けをすることとなるわけです。

妖精さん達は癒しキャラとして統一(ひらがななのでそう見える)されており殺伐さはまるで感じられない。

世界観、更には口語の文体どちらも独特であり好みが分かれそうではある。それを踏まえても不思議と読んでいたくなるような魅力がある作品とも感じる。

 

余談

人口統計によれば日本の人口も1000年後あたりには千単位になってるらしいという。そう考えると人類もいつか衰退するかもしれぬ。

 

28.処刑少女の生きる道(バージンロード) 2 ーホワイト・アウトー

☆あらすじ

古都ガルムをあとにしたメノウたちは、港町リベールへと辿りつく。
入り込んだが最後、戻ってきた者はいないと言われるリベールの霧。それは、かつて南方諸島連合を食らいつくした、四大人災『霧魔殿』だった。死んでも蘇るアカリを殺しきる手段を求めるメノウは、処刑人としての任務を完遂するため、その魔の霧を利用することを思いつく。
そんななか、メノウたちに接近するリベール伯の娘・マノン。“いなかった”はずの彼女の行動が、メノウたちの運命をアカリですら意図しない方向へと捻じ曲げはじめる――。

 

感想

(前回を読んでから結構時間が経ってしまい、内容があやふなな部分が少しあります)

中盤から終盤にかけて目が離せなくなるバトルシーン、そして明かされる新たなる真実が更に謎を呼んでいく。中盤以前は前座のような感じで、だからこそより面白く、満足感も強い良構成。これは次巻が気になる。

一巻で出し切ったとかは全然なくて、寧ろこれからだと言わんばかりに風呂敷が広げられていきます。

メノウはアカリに冷たくあしらっているように見せて彼女を思っているのが分かって良かった。

 

 

余談

今巻は(想像次第で補正は入るでしょうけど)、結構グロかったですね。これアニメでやるのかなと思うと楽しみなような怖いような…。

 

29.コボルドキング 1 騎士団長、辺境で妖精犬の王になる 

あらすじ

数々の武功で敵からも味方からも一目置かれていた騎士団長・ガイウス。戦場では勇名を馳せた彼だが政が苦手なこともあり、母の死をきっかけに爵位を返上し帰郷する。事実上のリタイヤである。故郷は森に侵食されていたがガイウスはそこで犬のような容貌の「コボルド」と出会う。彼らは森の眷属であり森中にコロニーを形成していた。初めこそガイウスをよそ者扱いしていたコボルドだが彼の勇猛果敢さに触れ徐々信頼をよせていく。

 

感想

コボルドという犬型の精霊達は可愛らしく、作品に和やかさに一役買っている。特にフォグは逞しい女性キャラで、最初から主人公を助けてくれる良キャラだった印象なのですが。(つらい)

癒しだけではなく、この作品結構敵が残忍でキャラが傷ましい重傷を負ったり死んでしまうことが少なからずあります。

それでも戦い抜こうとするキャラ達の姿勢には目が離せなくなります。…基本的に主人公は最強格ですが、それでも1人だけでは全部どうにかなるわけではありません。

全体的にコボルドの存在や個性的なキャラの組み合わせによって不思議な雰囲気のある作品ともいえます。

 

余談

キャラがバタバタ退場する作品は少なからずあるでしょうけど、やっぱり思い入れがあると胸が痛みますね…。

 

30.妖怪アパートの幽雅な日常 2

☆あらすじ

半年間の寮生活を経て、寿荘に舞い戻ってきた夕士。妖怪、人間入り乱れての日々がふたたび始まった。ある日手にした「魔道書」の封印を解き、妖魔たちを呼び出してしまった夕士は、除霊師の卵・秋音に素質を見込まれ、霊力アップの過酷な修行をするはめに……。大ブレイクの好評シリーズ、怒濤の第2弾!

 

感想

主人公夕士の親友・長谷がメインの二巻。全体的にあっさりとしていてすぐに読み終えられました。親友コンビの並々ならぬ友情が描かれております…ええ。アパートの住人達は毒気がなく、陽気で個性的。妖怪や幽霊などの不思議要素がプラスされて今後も愉快な日常が続いていきそうです。

作風としては依然として漫画調。

 

31.悪魔のような公爵一家 Ⅱ

☆あらすじ

アゾリアス王国の影の支配者(?)ラクトス一家。彼らは今日も国民達を恐怖に突き動かす!……なんてことはなく、長男ジェイクの婚約を控え、ますます愉快で賑やかな日々を過ごしていた。
一方、ラクトス一家の国家転覆罪を訝しむ王子アルトは着々と捜査を進め、遂に決定的な証拠を掴んでいた!
彼らは本当に悪なのか?
今、世紀を揺るがす悪魔的裁判が開廷される!
次々と明らかになる真実を前に、ほのぼの一家の明日はいかに?

 

感想

人間の思い込みは加速していく…勘違いしすぎて逆に心配になる程だが、人間の心理からして否定しきれないところである。

この作品を読めば、勘違いが呼ぶ面白さというものは決して無碍になどできないでしょう。公爵一家は見た目こそ悪魔のようですが、本を開けば微笑ましかったり笑えたりとそんな愉快なお話が楽しめます。明るい気分になりたい人に。

 

余談

様々な人物視点が展開されていくことで、勘違いとその回答といった見せ方をしています。勘違いものはこれが定石ですね。

 

総括

中身がライトなものを比較的選んで読んでいたかと思われます。が、日本文学…漱石さんと太宰さんを読ませていただきましたがかなり濃厚な内容で文体にも味わいがあり読み応えがありましたね。

今月初めて読んだライトノベルの中では「役立たずスキルに人生を注ぎ込み25年〜」が主人公の努力の末に豁然としていく冒険者生活は感慨深さがあり特に続編が気になりました。そして「人類は衰退しました」に関しては独特の文体に加え類を見ない世界観に惹かれました。「乙女ゲーのモブですらないんだが」も気になっています。ヒロインが可愛らしく、主人公も人のために動ける上、悪人がいない毒気なしの作品なのでお勧めできます。

癒し枠としては「天狗町のあやかし駆け込み食堂」がお勧め。なんとなく懐かしくなりながら主人公と妖怪達との関わりにほっこりします。

シリーズなら「エリィ・ゴールデンとイタズラな転換」は未完ですが軽快なテンポ感でスラスラ読めますので是非。

他にも続編を読もうかと考えた作品もありますが…私情ですが躊躇される要素があったので断念しております。

 

 

読んだ本の感想! 2021.7月分

皆様一月ぶりです。

梅雨の時期が過ぎ去り、待ってましたとばかりに顔を出すようになったお天道様はご機嫌。狂気的な日差しにジリジリ焼かれて…照らされております。日焼け対策を講じながら歩道を歩いたり、子供はプールを楽しみにしたりしなかったり。そんな季節になって参りました。

さて、私は文章を書くために本を読む習慣を続けております。読むからには毎日書くことも大切です。

そして忘れないためにもこうして記録に残し、分からない単語は調べ開けるように残すこともしています。表現の幅を広げたいものです。

 

先月は見づらい記事になってしまっていたため、目次をつけ、自分の練習がてらあらすじもつけております。

今後も改善に努めていきたい次第です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

7月のラインナップです。

1.死にやすい公爵令嬢 エーリカ・アウレリアと来航者の遺跡 1

感想を一度消してしもうた…(泣)

ハリーポッターの様な短い杖を扱う魔道士と、純粋に魔力を保有しそれを扱う魔法使いが共存する世界観。ファンタジー色が強く、魔法を主軸としているため独特な雰囲気があるので好む人もいるだろう。

その要素に加えて悪役令嬢・エーリカに転生した主人公という設定が加えられ、より親しみやすくなっている。

主人公は仄暗い過去もとい前世を持ちつつも、無条件に他者へ手を差し伸べる優しさを備え持っている。ゲームの知識だけでない基地に富んだり才覚を発揮したりと"補正"が強い部分はあるが悪印象はない。魔力を持たないのもバランスを取っているのだと思われる。

 

2.モブに転生したら断罪後の悪役令嬢の身代わりにされました

☆あらすじ

主人公ドロシーは王国に使える魔女の弟子である。

彼女には前世の記憶があり、30歳の会社員。特にチートな力を授かっておらず魔女の厳しい教育によって扱かれる日々を送っている。

そんな彼女であったが、魔女の提案により転機が訪れる。ある時、王国立学園にて婚約を控えていた公爵令息・オスカーに婚約破棄をされてしまった公爵令嬢・グレース。ドロシーは目眩しの魔法を駆使しグレースに成り代わる事になる。オスカーに婚約破棄を撤回させるべく、ドロシーは奮闘する事になるのだが…。

 

感想

まあ表紙で分かるのだけども完全に女性向けの恋愛ものといった感じ。そこに乙女ゲームの悪役令嬢に転生という要素を付け加えている。

一冊完結かと思われるので、展開もスムーズで時間が空いた時に手軽に読める。ただ、気になるのは主人公の思考だろうか。物凄く鈍いというか、今まで読んできた作品は「周囲が勘違い系」だったのに対し、この作品は「主人公が(鈍感すぎてもはや)勘違い系」かと思われる。明らかに好意を寄せられているのに、そんなわけないわ!〜に違いないわ!とあらぬ方向に思考がシフトされるのだ。平民と貴族という身分差を踏まえても鈍すぎるのでもはや一種の個性として描かれているのではないかと考えたのだが、そうなのだろうか?(というか、この手の恋愛モノは鈍感主人公が多いのだろうか)

気になる点を書き連ねてしまったが、読み手としては一つの乙女ゲームを文章に落とし込んだようにも感じられた。明白には書かれていないが、恐らくこの作品は「ドロシーを主人公とした一つの乙女ゲーム」というコンセプトがあるのだろう。ただ、本人はその事に気が付いていないだけで。

そう考えると、乙女ゲームとして見れば良作なんじゃないだろうか。(乙女ゲームをまともにプレイしたことはないが…)

 

3.聖女さま?いいえ、通りすがりの魔物使いです! 1

あらすじ

モフモフに尋常じゃないほどの愛情を激らせる主人公・カナタ。職業は魔物使い以外あり得ない!と決めていた彼女は聖女を筆頭にあらゆる候補を突っぱね念願の魔物使いになる。人々からは(ステータスが10/1にまで下がるデメリットから)忌避される職業であれどお構いなし!規格外の力で無双しまくる、カナタのモフモフを極めるなんでもアリな物語。

 

感想

今まで読んできた中では一番無双してるのは間違いない。主人公が人智を超える力を持っていることが前提となっている。そのため、割り切ってギャグ、およびコメディであることを受け入れて読むべき。

気になる点は、主人公がモフモフを好きになった経緯をもう少し掘り下げて欲しかったところ。後は(要約すると)「徳を積んだから優遇されて転生」といった流れだったがそれならば前世に関することにページを割いた方がより良い。作品自体が終始明るく一貫しているため、暗い過去の話を取り入れるのが憚れたのかもしれないが…。※二巻がある為、ここら辺に関しては次回に期待か。

とは言え主人公子の目的が常に一貫されており、テンポも良い。問題が提示されても力技ですぐに解決に向かう為、ストレスフリーである。この迅速感はイセスマを彷彿とさせる。

読みやすいことは確かな為、ちょっとした合間に楽しむには申し分ないだろう。

 

4.セブンキャストのひきこもり魔術王 1

あらすじ

物理法則が魔法によって覆せる時代。セブンキャストと呼ばれる7人の魔術師達をひきこもりながら操作する主人公・ブラン。彼が出席代理を動かし通う学院に突如として転入してきたのはデュセルというブルーダイヤモンドの瞳を持つ少女。彼女は、ルーヴル王国のロンドン塔に10年間幽閉されていたアルビオン亡国の姫君であった。ブランは彼女と友達となるが、後に合衆国大統領の一人娘・ステラを含め、彼女らは三種の神器の奪還を試みていることが明らかに。ブランはそのうちの一つである草薙剣を死守すべくセブンキャスト達を自在に動かし、時に自身が憑依し立ち回ることとなるが…。

 

感想

学園ものであり、魔術も絡んでくるラノベらしさに溢れた作品。主人公ブランは魔術王という肩書きはあるものの、最強無双し過ぎるということもない。学園では最弱のキャストを操っている為クズ石呼ばわりされたり、ネタバレは伏せるが敵もかなり強い。メインヒロインの設定もしっかりしている為、特に欠陥も見当たらず好感が持てる。ラストに向かうにつれ転の部分に差し掛かり熱いバトルシーンもちゃんとあるので読み手を楽しませてくれるだろう。ラノベらしくヒロインとの絡みも抜け目なく書いている上で、癖が少なく読みやすい。

最後の方で起こした主人公の行動には少し驚かされたが、今後の展開が気になる引きだったと思う。良い意味で堅実な作品だった。

 

5.滅びゆく世界を救うために必要な俺以外の主人公の数を求めよ 1

☆あらすじ

ジンこと辻道尽は、現代と異世界を往来する能力を持つ。14歳でありながら前世の記憶を持つ令嬢・リルネと親しくなったジンだが、次の誕生日に彼女に死の危機が迫っていることを知ることになる。

他者の助けになることを信条とするジンは、リルネを守るべく正体不明の敵に立ち向かう。

新たな力に目覚め敵を追い払うことに成功するが、人々は石化してしまった。元に戻すべく、ジンはリルネに加え奴隷兼メイドのスターシアと共に旅に出ることになるが…。

 

☆感想

後書きから察するに2巻以降が盛り上がりそうな気配がある。タイトル回収も同じタイミングになると予想。主人公の能力については割と最初の方から〇〇○なんじゃないかなと思ってたけどその通りっぽい。

 

良かったトコロ

個人的にはリルネの性格は好ましい方。主人公を支える立場として、少し我儘でツンデレ気質なくらいが可愛い。

主人公に邪気がないので嫌いになるような性格ではないところも同様。

 

気になったトコロ

スターシアの掘り下げだろうか。次巻以降だろうし仕方ないとは言え、未来予知だけで主人公に従順すぎる気がする(まあ奴隷となるとそんな感じになりがちだけど)。リルネはともかく、主人公の前世に関してはもう少し語っても良かったと思う。人助けに執着する理由とかね。

 

 

 

全体的に無難な仕上がりになっている印象。ラノベらしいお色気シーンとかは少なめ。

作者名見るまで気がつかなかったけどあのみかみてれん先生だったとは…。(百合小説書かれてる方です)

 

6.英雄の娘として生まれ変わった英雄は再び英雄を目指す 1

あらすじ

国々でさえも歯が立たなかった邪竜を討伐したたった6人の英雄達の内一人・レイド。レイドは操糸と隠密のギフトを持ち、暗殺を得意を生業としている。そんな彼は邪竜の討伐にも大いに貢献していた。彼自身は、英雄でありライバルでもあるライエル——剣を扱い、勇者を体現したような彼に羨望を抱いている。ニコルとして生まれ変わったレイドは、ライエルのような人々から憧れの的になるような英雄を目指すことになる。

 

感想

カクヨム産の作品。転生ものですが、無双するどころか主人公は弱体化しているように思えます。ですが、潜在能力が高いので今後次第ではかなり化ける…と言った匂わせがある。

TSモノなので、中身が男であることを嫌がる人は読むのはお勧めできない。

ラノベということもあり、主人公には性欲は当然ある上、そのような描写は散見される。

 

良かったトコロ

主人公に向上心があり、体が弱いというリスクに挫折することなく努力を欠かさないところ。暗殺を得意としているが、性格は正義感が強く他者を思いやる心の持ち主。

 

気になるトコロ

主人公の目的が個人的にはあまりしっくりこない。その理由としてはライエルが勇者たらしめている描写が少ないところにあると思う。確かに聖女であるマリアを嫁に迎えたり、剣を極めているのだが…レイド自身が彼と関わって感じたこととかを知りたかったかも。

 

7.英雄王、武を極めるため転生す〜そして、世界最強の見習い騎士♀〜 1

☆あらすじ

女神の加護を得る事で神騎士として国を統治していたイングリス王。彼はその命が尽きる瀬戸際で女神に自らの望みを告げた。しがらみのない中で武を極めたい——その為に転生を遂げたイングリス(女)は強敵達と手合わせすることを渇望しながらも鍛錬を重ねていく。はるかな未来では世界の様相も大きく変貌を遂げていた。——魔印を持つ者たちだけが扱える魔印武具や人の魂を持つ魔印武具・天恵武姫、更にはそれらを地上に分け与える天上人という存在。

それでもイングリスが求めるのは強敵と戦える愉しみのみ。魔印を持たない彼女は侯爵家の娘・ラフィニアの従者として武を極める…。

 

☆感想

またしてもTSモノだが、主人公が戦闘狂なので良い意味で快く読めた。戦闘狂とは言えど、きちんと善意は持ち合わせている。人間側でも天上人を肯定するわけでもなく戦い優先。ある意味中立の立場に近い印象がある。

世界観に関しても想定以上に作り込んであるので次巻以降の話にも期待が持てる。

 

良かったトコロ

前述の通り、主人公が戦闘狂+元英雄キャラという事で一貫している。女神の加護を受けている為無双しているのでストレスフリーである。それでいて世界観がしっかりしているのも相まって飽きない。

嫌味がなく照れたりしてるところも普通に少女として愛らしく気持ち悪さはない。

また、相方のラフィニアが正義感のある明るいキャラクターをしているのでバランスが取れている。

 

気になるトコロ

戦闘狂なのが気に食わない人には合わない可能性がある。後は主人公は苦労してなんぼ派とは相性が合わないだろう。実際に特訓している描写はそんなに多くなくしたという事実だけで飛ばされている。

ノーヴァの街関連の話は賛否が分かれそうな印象。

 

8.願わくばこの手に幸福を 1

☆あらすじ

冒険者ルーギスは勇者達のパーティメンバーから虐げられる惨めな日々を送っていた。幼馴染の聖女であるアリュエノでさえも労りはするが、彼女を含め女性ら全員が勇者に心酔している。

そんなルーギスは、ある時得体の知れない男によって逆行を果たす。大聖堂へと送り出されてしまうアリュエノと再び会う為、ルーギスは冒険者として名を馳せようと奔走することとなる。その過程で、ルーギスはかつて虐げてきた女騎士や魔術師、さらにはあの勇者とさえも出くわすこととなるが…。

 

感想

人とは矛盾を抱える生き物、というのはまさにその通りで後書きの通り、それが如実に現れている作品。ルーギスは凡才という設定だが、正直言って並の人間ではないことは確か。史実を把握し切ってるのはもちろん、人の心理を理解した上で行動する人間が普通な訳ないw

個人的にかなりの良作だと思うので続いて欲しいですね。

 

良かったトコロ

ルーギスはかなり人間臭いキャラしてると思う。それ相応に恨み妬み怒りの感情を持ちながらも、ヒロインを見捨てられないところが好感が持てる。

ヒロイン達もキャラが立っており、特に騎士のカリアなんかはただの生真面目騎士キャラに収まらずある意味良い性格してる。(ネタバレは避けときます)

 

気になるトコロ

読み手が一貫したざまぁ系を望んでる場合は相性が悪いと思われる。

 

9.異世界転生した僕が最強なのはベッドの上だけなようです 1

☆あらすじ

高校受験当日の日に異世界へと転生してしまったクロノ。男爵家へと引き込まれ、3年間に渡り軍学校に通うが卒業も危ぶまれるほどの劣等生であった。

そんな彼だが、戦前にして逃げ出したエラキス侯爵に代わって軍勢の指揮をとることになる。初陣である上、勢力差があるにも関わらず勝利を収めた。

同級生であり友人のティリア帝国皇女に依頼され、軍事費の横領をしているエラキス侯爵を摘発することに成功。その後、ティリアによってクロノが侯爵の地位を継ぐよう持ち掛けられるが…。

 

☆感想

まず言わせて欲しいのがタイトルからゴテゴテのエロを期待している方は回れ右した方が良いと思われるということ。肝心のまぐわう場面はカットされてるので、ベッドの上で最強かどうかは全くわからないという…。

 

良かったトコロ

主人公の参謀キャラ達は有能で良い性格してるので好感が持てる。メインヒロインのレイラ(ハーフエルフ)は主人公に一途である。

 

気になるトコロ

主人公自身に信念というか軸のようなものがない。仲間を思いやるようで、性欲にはがめつかったり、敵とはいえ容赦無く暴力を振るい狡猾になる…などとキャラクターが安定してない。全体的に漫然とした印象さえ受けてしまう。

 

 

メインヒロインであるレイラ以外のキャラクター達は主人公の地位や借金などを欲して体を売りにくる。まあ下手に恋愛されるよりは良いと思うが、これは好みが分かれるところだ。

 

10.どうも、好きな人に惚れ薬を依頼された魔女です。1

☆あらすじ

森の湖の中心に住う魔女・ロゼ。物で溢れかえり散乱とした家内に引きこもる彼女には想い人がいた。王国騎士のハリージュ。4年前、慕っていた祖母が亡くなった時、周囲の心無い言葉に打ちひしがれそうになっていたロゼがハリージュの言葉を引き金に、ロゼは恋に落ちていた。

恋心をひっそりと仕舞い込んだまま魔女としての毎日を送る彼女の前に現れのは、なんとハリージュ本人だった…。

想い人から惚れ薬を作って欲しいと頼まれ、複雑な恋心を持て余しながらもロゼは材料調達をハリージュに依頼する。

 

感想

想定通り異世界(オーソドックスな中世ベース)を背景にした恋愛モノ。

特徴としては主人公が食事はレタスだけだったり同じローブで済ませたりする(作者曰く)ズボラ系であるという点。

 

良かったトコロ

特に嫌味なキャラクターが中心人物にいない。全体的に起伏が穏やかな雰囲気である為、安心感がある。ハリージュも(作者曰く)尽くす系のイケメンなので、大方の人は好感しか抱かないのでは。

恋愛ものとしてはそれ特有の甘いやり取りもちゃんとあるので過度に甘すぎない程度を求めてる層にはおすすめできます。

 

気になるトコロ

強いていうなら主人公のズボラっぷりが気に入らない人がいるかもしれません(好みの範疇ですが、あらすじから察するのは難しいので)。

それにちなみ、返事を「へい」と言うところは少しだけ気になったかもしれない。

 

主人公はズボラですが、恋愛に奥手でウブなところは可愛らしいと思います。

ハリージュに関しては彼視点があるとなお良かったかも。

 

11.魔導の黎明 (真理の織り手シリーズ)

☆シリーズ全体のあらすじ

魔導士が虐げれるラバルタ国。小さな村で治療の魔導士として在住するレオン。自身の魔導の力は三流と自負しながらも、かつての師の願いにより私塾を受け継いでいる。

レオンの元に魔導士の最高機関・黒の砦から1人の少年、ゼクスを託される。

レオンはゼクスの教育に骨を折りながらも、やがてゼクスと心を通わせていく。

ゼクスはレオンの反対を押し切り黒の砦に入団するが…。(1巻)

 

2巻以降、魔導士以外の人物視点も展開。また、ラバルタだけでなく他国との魔導士に対する認識の違いにも触れている。人々に植え込まれた根深い差別意識が主体となっている。嫌悪する人、当たり前を疑わない人などの中で、寛容な人、関心を持つ人、考えを改める人…とそういった人物の心境の変化が緻密に描かれている。

 

感想

シリーズ四作全て読み終えました。全作読みたいと思う程には好きなシリーズで、出会えて良かったと思います。

師弟関係で別れが訪れない作品って意外とないのかな…?

個人的には2巻が好きですが全部気に入ってます。

 

おすすめポイント

人物達に内省の心得があり、向き合おうとする意識がある。その中身も共感しかない。

差別を取り扱った重いテーマの作品ではあるのだが、する側もされる側も向き合おうとしている姿勢は好感が持てる。

魔導に関する設定が面白い。観点を変えているのも世界観に深みが増してる。

 

 

ただ、ファンタジーの世界観を楽しみたい方や、明るいノリの作品を求めてる方向けではありません。

 

12.英雄王、武を極めるために転生す そして、最強の見習い騎士♀ 2

概要

1巻から続き、騎士学校に入学。相変わらず戦闘狂のイングリスは反天上人組織である鉄血鎖旅団や新たなる魔印喰いの存在との戦いに期待が高まっていく。

感想

学校に入学する新展開ですがやることは変わってないwひたすらイングリスは戦闘力で無双している。しかしながら天上人と地上世界、天恵武姫の異変など問題の解決に関しては基本周囲の人間達やラニになるべく任せる方向らしい。(とは言えイングリスの圧倒的な力で解決しているのは確かだ…)

イングリスの鍛錬シーンはないが向上の意識は強いので多分やってる。

 

余談

TS要素を活かせてないという指摘があるようだ。

自分としては、この作品以上に深く掘り下げられると逆に不快感が出てくるのだが…今作品程度が自分には合っている。

 

13.魔道具師ダリアはうつむかない 1

☆あらすじ

魔道具士カルロの一人娘であるダリアは転生者であり、彼女もまた魔道具士である。

ある時、婚約者であるトビアスから一方的な婚約破棄を宣告される。それ以来、トビアスはダリアの商品登録を差し替えられたり、指輪を返して欲しいと強請られたりと散々なものだった。

それでもダリアは俯かないと決めた——周囲の提案で商会を立ち上げ、騎士であるヴォルフを救ったことをきっかけに親睦を深めていく。ダリアは多くの人々を幸せにするために、新たな魔道具を生み出すべく前進していく。

 

感想

ワインと飯テロ比率が多めの作品。水飲む感覚でワインを飲んでいるといっても過言ではない。

(まず酒に弱い人はここまでワインについて書けないと思った)

婚約破棄とざまぁ系、いわばなろう要素も盛り込まれている。しかしメインはダリアの魔道具関係、そして訳ありイケメン騎士ヴォルフとの馴れ初め関係で展開されていく。

 

良かったポイント

ワインと飯テロ描写が多めなので想像して美味しくなれる。(お酒はほぼ飲めないので本当に想像になってしまったが…)

主人公ダリアやヴォルフ、幼なじみやギルド関係のキャラクターなど、献身的で良い人達が多い。

進むにつれ、ダリアと父親の関係が掘り下げられていくのも良かった。前世や婚約破棄から立ち直っているのも成長の証だろう。

 

気になった点

特にないです。

 

余談

異世界系の中でも平和的で比較的スタンダードな世界観です。女性向け寄りではありますが、文体にもクセがなく読みやすかったです。

ダリアとヴォルフは、単純な恋愛関係だけでは済まないながらにも深い絆を築いていきそうだ。

 

14.ヒトの時代は終わったけれど、それでもお腹は空きますか? 1

☆あらすじ

24世紀の東京が荒廃した年の一部、「アラカワ」。

廃墟ビルが林立するアラカワには、一軒の食堂があった。「伽藍堂」と呼ばれるそこには給仕を務める指折りの仕事人・リコリスこと、リコという少女。

そして天使のような少女・ウカが切り盛りしている。ウカは腕利きのリコに食材の調達を依頼し、時には彼女に同行したりして未知の食材——ドラゴン、毒キノコ、アヘン…etcウカにかかれば、豊富な知識を生かすことで極上の料理に変身。

美味しいものを一緒に食べるために!奮闘するリコとウカの物語。

 

☆感想

SFワールド全開の世界観。現代にある食材ではなく、SFにしかないような未知の食べ物がどんどん出てきます。(蜘蛛型ロボットの中身肉、拳銃のマガジンの蜂蜜かけなんて想像するしかない)まず現実では食べられないもの達ですが、これがとても美味しそうで食べられないのが悔やまれます。

ただSFグルメではなく、百合要素も多めです。男キャラもいますが、恋愛にはならず。

個人的には百合が大好物だったので大歓喜。世界観もユニークで面白いですし、大変気に入りました。

 

良かったところ

SF好き、グルメ好き、百合好きなら間違いなくハマると思います。

リコとウカの関係性もとい心情の揺れ動きもしっかり描かれているので突拍子感はありませんでした。

悪人がいない、癖のあるキャラもいないので快く読み進められました。

その上、戦闘描写まであるので満足感ありすぎる。

 

気になったところ

ファンタジーチックなグルメになりますので、現実的な料理を期待していた方はご一考。

ソフトですが百合(公式)なので苦手な人は同上。

 

余談

前から気になっていましたが読んで良かったと思いました。マジで感謝。

 

15.願わくばこの手に幸福を 2

概要

ガルーマリアの壁外、貧民街に拠点を置いたルーギスとフィアラート。ルーギスはカリアに自衛組織への接触を図るよう持ちかけ、自身は紋章教徒をまとめ上げる聖女・マティアを通じ使者のアンから貧民達を奮起させて欲しいと持ちかけられる。

やがて、ガルーマリア奪還の日を迎え、ルーギスはかつての勇者・ヘルトと真っ向から対峙することとなるが…。

 

感想

相変わらず台詞回しが味わい深い作品。

ヒロイン達もただの純粋な好意だけにとどまらず、ルーギスを試したり過剰評価し依存していたりと一筋縄ではいかないのも変わらず。

実際、感情とは単純なものではない。ましてや、簡単にコントロールできるものでもない。

ルーギスは葛藤しながらも、自分の心の声にきちんと耳を傾けている。彼らの胸中が丁寧に語られていることが、私がこの作品を気に入っている大きな理由である。

 

16.カタブツ聖騎士様は小悪魔な男装美少女に翻弄される 甘い口づけは執愛の印

あらすじ

聖女の力によって神の加護を受け、長い歴史の中平穏を保ってきた神聖エヴァン王国。戸籍を持たぬ移民もとい難民達は迫害され、日々を凌いでいくのに必死であった。優れた記憶力を生かし、難民街で情報屋を務めていたシルヴィは、娼婦達に引き込まれそうになっていた聖騎士・アルヴィンを助け出す。

町で医者をしていた亡き母・モニカを探していたという彼に対し、シルヴィは自身の性別と彼女の娘であることをひた隠しアルヴィンの従者を買って出る。

 

感想

小悪魔系男装女子という、属性モリモリの美少女とカタブツ系平凡男子の組み合わせ…ですが後者はヒロインの補正が加わりイケメンのようです。

まあ分かる人は買う前から分かっていそうですが、普通にベッドで暴れているので苦手な人は気を付けてください。

 

良かった点

意外というと失礼ですが世界観の設定が凝っている方ですね。聖女の力により国民が平和ボケし、長らく保守派の王国、という設定なんですが主人公がその聖女なので改革の根幹に関わってきてます。

 

気になった点

純愛好き、というか18シーンがいらない人向けではないです。

アルヴィンは童貞という設定があり、他にも誘因はありますが性描写関連が生々しく感じました…。(気持ちの問題かもしれません)

主人公が翻弄しているのは序盤あたりくらいのもので、あとは寧ろアルヴィンに翻弄されている気がしました。

 

余談

アルヴィンは途中からシルヴィに可愛いor天使ばかり言っていた気が…w

盛りついた猿になっていたのは苦笑いでしたが…それはもう個人の嗜好なので。(スミマセン)

もう少しページ数伸ばしていたら難民での生活や、主人公の内面を掘り下げられていたのかな…とちょいと惜しい気持ちに。

ともあれ、この手のゴテゴテ恋愛小説(?)はお腹いっぱいですな…恋愛メインはしばらくはいいかも。

 

17.難攻不落の魔王城へようこそ 〜デバフは不要とパーティーから追い出された黒魔道士、魔王軍の最高幹部に迎えられる〜 1

 

☆あらすじ

冒険者達が「アバター」となりダンジョンを攻略する姿が中継され、エンターテイメントとして確立された世界。周囲から軽蔑されがちな【黒魔道士】のレメは、親友であり、四大精霊のうち炎の精霊と契約した【勇者】フェリクスと1位のパーティーになるという誓いを立てていた。

しかし、レメはある事情により自らの実力をひた隠しにし、可視化されない【黒魔道士】のデバフを使役していた。そのことが事情を知らないメンバーから蔑まれ、追い出される形でレメはパーティーを抜けることとなる。

そんな路頭に迷うレメに声をかけたのは、亜人——吸血鬼のミラことカーミラだった。

誘われるがままに彼女に連れられたのは何と魔王城で…!?

 

感想

知る人ぞ知る「パーティーから追い出されたけど真の実力を隠していた」というパターンの作品。実力を隠している理由も真っ当なものなので、そこに違和感はなかった。黒魔道士蔑ろにされすぎでは…という気もするが、主人公が特別なのと、そこは物語を展開していく上では欠かさなかったのだろう。

 

良かったポイント

ヒロイン達に毒気がなく、特にカーミラは主人公を好きになったのに理由付けがきちんとしている。

カシュに関しては純真ロリなので言わずもがな。

そして主人公と親友であるフェリクスとの関係性もしっかりと掘り下げられている。レメの過去にも触れているので後の展開がより楽しめた。

終盤に熱いバトルシーンが見られるのは王道ながらにこの作品を良作たらしめている。とても好みの構成だった。

 

気になったポイント

特にないですが主人公とカーミラがその内🔞にならないかちょっとハラハラする。

 

余談

キャラクターの掘り下げが丁寧な部類だったように感じました。序盤でハーレムかと思わせておいて、カーミラの掘り下げやフェリクス関係がそれだけに留めさせなかった。

ざまあ系、無双系とも少し違う気がする。

 

18.魔王様、リトライ! 1

☆あらすじ 

かつて日本中のプレイヤーを熱狂させた「INFINITY GAME」。運営を務めていた大野晶は、15年間もの間続けられていたGAMEに終止符を打つ。

大野が瞼を開けた時、目前に広がるのは別世界であった。しかも…なんと、"大帝国の魔王"・九内伯斗の姿になってしまっていた!?

どうやらGAMEとは違う魔法の存在する異世界のようだが——

九内の持つ圧倒的な魔王の力は波紋を広げ、討伐を試みる聖女から狙いを定められてしまい!?

 

感想

ラノベかと思ったらなろう発だった(このパターン何回目)

多分だが、他ゲーのネタは結構入ってるんじゃないかなと感じた。後ネットスラングとか。

例の如く…というよりか想定よりもかなり無双系でした。

 

良かったところ

軽快なノリなので読みやすい。筆者がゲーム知識に富んでいるからか、ネタを絡めつつ展開していく。

故に、バトルシーンなんかは緊張感というよりかは安心感と笑いが込み上げてくる。

細かい部分を気にしなければエンターテイメントとして楽しめる作品。

 

気になったところ

ヒロイン達の癖が強い。一概にツンデレといっても口が悪かったりする…(一応主人公が指摘してはいる)

バニーっ娘、更には男の娘までいる。

中盤以降は更に無双色が強まるのは好みによりけり。

主人公の魔法耐性がない部分に関してはあまり触れられていなかった。

主人公は外道と良識人の二面性がある。

 

余談

挿入イラストに関しては絵師さんがカラー専だった可能性があるのだろうか?表紙は目を惹くのだが…。

アニメ化するほどの人気を博している作品。

 

19.ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミン 1

☆あらすじ

カトヴァーナ帝国は、隣接するキオカ共和国と戦争状態にある。イクタは、怠けたいと理由から司書の仕事にありつくべく——幼馴染のヤトリシノのツテを利用する代わりに、彼女を高等士官試験に首席合格させると言う、取引を交わしていた。

その事件当日、イクタとヤトリシノを始めとした5人が乗り合わせていた送迎船が浸水し、救命ボートにありつくもそのまま見知らぬ土地へと流されてしまう…。

イクタ自身は戦争を忌避していたが、本人の意思とは裏腹に運命は悪戯に彼を軍人の道へと導いていく…。

 

感想

戦記モノであり、そこに精霊と呼ばれる人形みたいな存在をパートナーとして連れている世界観が加わる。更に文体はラノベ特有のライトな感覚を加味しつつも、三人称神視点で展開される独特の語り口である。(なんとなく、前に読んだカドルステイト物語と文体が似ている気がした)

 

ここが良かった

ヒロインだけがただ多いというわけではなく、男子キャラも2人メインで登場するところ。

それぞれの個性が際立っており、悩み葛藤している一面が見られるのは好感が持てる。

戦記モノであり、かつ主人公は賢く弁が立つ。その為戦略を巡らせるのは彼の役目であり、他者の追随の余地もないほど。見方によっては無双系に近いかもしれない。

 

気になるところ

主人公イクタの性格はかなり癖が強い。合わない人にはとことん相性が悪いのではないかと思われるので以下のリストを鑑みた上で一考していただきたい。

・17歳にも関わらず女漁りをしており(年齢の基準に関しては作品の世界観によるが)、若年に限らず熟女にも手を出している。

・怠ける為に全力を出し、頭脳をフル発揮する。

・頭を使うことなら大体やってのける

・子供っぽい性格の人間が好きで、見た目にそぐわず大人っぽいのが嫌い

・上記も含み更にイケメンが嫌いだが、なんだかんだで良心はある為放って置けず手助けしたり時には心痛めたりする。

・論理的だが感情を爆発させ、掴みかかることも。

・基本的には飄々としており、物おじしない。

 

 

余談

一見、なろうであるような周囲の能力を下げて主人公をマンセーさせる方式に見られるようで、読み進めると実際にはそうではないと分かる。

詳しくは作品の最終盤に至らなければ分かりかねることだが、憎めないキャラをした主人公を受け入れられる上で気になった方は読んでみても良いと思います。

ところで、実は正ヒロインはヤトリではないのかな?

 

20.なぜ僕の世界を誰も覚えていないのか? 運命の剣 1

☆あらすじ

英雄シドにより、人間達が五種族の対戦を勝ち取った世界。英雄が携えていた煌めく剣の存在——さらには悪魔らを封印していた墓場に転落した際に目の当たりにした光景をカイは現実のものであると信じていた。

見張りや鍛錬を抜かりなくこなしてきたカイは、ある時幼馴染のジャンヌとの買い物中に景色に異変が起きる。気を失い、目を覚ますとそこにはカイのいた世界とは全く別の世界が存在していた——

街は悪魔らが徘徊し、人間は奴隷にされる…更には、カイの存在を仲間達やジャンヌでさえも忘れ去っていた。戸惑うカイであったが、元の世界と同じく存在している墓場に向かうと、天使と悪魔の羽を持った不思議な少女との出会いを果たし…。

 

感想

ページ数が控えめで、かつ読みやすいライト感。

きちんと完結している作品でもあるので最後まで読み切るのにも適しているんじゃないかと思います。

世界観をざっくり言うと人間と亜人類が敵対しており、主人公が居た世界では英雄を中心とした人間が勝利を収めましたが突如改編された世界に飛ばされるというもの。

主人公はなろう系と言うほど無双はしていませんし、努力家で真面目なキャラクターといった感じです。

 

良かった点に関しては、上述の主人公の性格もあり嫌味が少ないところでしょうか。

ラノベらしく最後の方で決戦シーンがあり、主人公がヒロインの助けを得つつも苦戦を強いられる為楽々勝利ではなかった。この点に関しては圧倒して勝つよりか(この点に関しては見せ方によっては圧倒してたとしても面白くできると思ってます)は好感触ですね。

世界観も相まって、厨二心をくすぐられそうな設定がいくつか出てきます。

 

気になった点に関しては、ヒロインのリンネが主人公を慕う経緯がやや薄かったところですね。助けたには助けたのですがリンネは亜人系なので人間に対する警戒もあるでしょうし、もう少しでもページを割いても良かったんじゃなかったのかなとは思いました。

 

余談

ラノベ好き、厨二っぽいのが好き、バトル好きな人なら1巻以降も楽しめるんじゃないかなと。学生さんあたりの若年層は特に好みにハマりそう。

なんとなく、本当に雰囲気だけならカゲロウデイズっぽい感じもありますし。

6巻まではunlimited適用内なので是非。

 

21.竜の住処

あらすじ

騎士ライオネルの元で育てられ、仕えていた類稀なる美貌の持ち主・ルサカ

ルサカは盗賊に攫われ檻の中に閉じ込められ運ばれていたところをファイアードラゴンのタキアに救われる。タキアは、美麗なものを愛するドラゴンの例に漏れずルサカの容姿に惚れ込み、ルサカはされるがままに印を刻まれてしまう。「竜の番人」となってしまったルサカは、ドラゴンと人との価値観の差異に戸惑いながらもタキアの無垢で純真な性格と触れ合っていく。

 

感想

BL×ファンタジー。unlimited適用内のBL作品少なくないか?もしかしてラノベの括りに入らないのかな(汗)

それはさておき、宵さんの作風はこれで二作品目になりますが、竜の住処は龍にスポットを当てられた世界観が関心を惹きました。

良かったところは、タキアは風貌とは反比例に子供っぽいキャラクターなのですが、それが好みだったところ。可愛い攻めが好きなんですよ…。

濡場も多く、満足感も期待できるのではないでしょうか。受けのルサカはショタっぽく、これもまた自分の好みに(ry。

盗賊以外は皆善人なので、癖の強いキャラクターが居ないのも良いですね。

 

気になった点に関しては物語の「転」部分含め、やや起伏が緩やかな構成である点でしょうか。とはいえ、濡場があるのでバランスは取れてるのかもしれません。起承転結は基本ですが大切なので!

 

余談

タキアが人間に近しい価値観を持っている経緯があれば読んでみたいですね。

続編では世界観をさらに掘り下げられそうなので楽しみです。

 

22.謙虚すぎる勇者、真の勇者を導きます!

あらすじ

赤の勇者・クレスは自堕落かつ横暴な振る舞いが災いし魔王の前で無惨に喰われてしまう。

現世でフリーターをしていた曽山光一と統合し、再びクレスとして転生を果たすことに。前世の行いを改め、死に至る手前に覚醒した黄金の勇者・ロランを育て導くためにと謙虚な姿勢を貫きつつ修行に励むことに…。

 

感想

文体が無職転生に近い。手軽に読む分には楽しめるんじゃないかなと。

主人公は女の子にモテているという意味では無双してますが実際に勇者として無双するのは別のキャラです。それでも主人公も平均より全然上のようですが。魔王の傘下達と戦うのは、次巻以降の模様。

良かった点としては、やはり手軽さでしょう。サクサク読めるので、ネット小説としては適していたんじゃないかと考えられます。

気になった点は、ライトさゆえの物足りなさだと思われます。戦闘描写ももっと力を入れてくれれば、厚みが増すと思うのですが…軽さがウリなのでやむを得ないのでしょうか。

ヒロインがちょろいのも気になりますね。主人公が鈍いのでがっつかれるよりは全然良いですけどね。

 

余談

前になろうで少し読んだパーティーに離脱されたヒロインが覚醒して魔王倒す話をなんとなく思い出しましたね。

 

23.シャバの「普通」は難しい 2

☆あらすじ

7人の大罪人と共に監獄で育ったエルマ。王子フェリクスの命により、ルーカス、イレーネと共にフレンツェル領へと視察に向かうこととなる。そこでは、魔に連なるものと長く渡り合ってきた歴史があり、フレンツェル家は魔に強いはずであったが…。領主は妻に先立たれ心を閉し、娘のデボラは魔蛾の瘴気に侵され醜女となってしまった。弟のケヴィンは病弱ゆえに閉じこもり、性格を拗らせていた。

エルマ一行はフレンツェル家に宿を取らせてもらうこととなるが、拗らせたデボラが嫉妬のあまり嫌がらせの横行に走り出し…?

 

感想

やっと読めたよ2巻。(中々一冊一冊の値段が張るためぽんぽん買えない事情があります…)

相変わらずの「様式美」が織りなす安定した面白さ。エルマが破天荒をやり遂げる度、その説明付には作者さんの知識力なしでは書ききれないと思う。

エルマ達のパートと、獄中パートの二つで織りなされていく形式なのですが1巻に続き新たな事実が次々と発覚していきます。獄中パートはネタが切れそうとか思っててゴメンナサイって感じでした。

そしてルーカスさんは振り回されてるようでエルマに首っ丈の模様。今後どうなるかがとても気になる次第です。

 

24.転生した大聖女は、聖女であることをひた隠す 2

☆概要

第四魔物騎士団へ派遣されたフィーナは突如現れた黒竜の探索任務に駆り出されることに。

フィーナが黒竜と契約を交わしている事を見抜いていたクェンティンは、フィーナに尾を振るようになる。そんな魔物騎士団長の変貌ぶりに、ザカリーらも困惑を隠し切れない。

星降りの森へ探索にやって来たフィーナ含む騎士団は、次々と現れた高ランクの魔物と対峙することに。挙げ句の果てには、なんと青竜が二体も現れて!?

 

感想

(二巻目読むのに1ヶ月以上も空いた件について。)

この作品、作風のお陰で終始コミカルなので楽しく読み進められます。フィーナの過去が凄惨な辺り、表現の仕方によってはシリアスに仕上がりそうなものなんですがね…。とは言っても、黒竜ザビリアの回想シーンに関しては心傷に浸れそうですが。

ただ、主人公を立てるために周囲を弱体化させるにしても程度というものを弁えるかどうか、というのは考えもの。あまりにも著しいと不自然ですかね…。

この作品に関してはまだ明かされていない部分も多そうなので設定に関しては次巻以降にも期待を。

 

25.ひきこまり吸血姫の悶々 3

☆概要

ムルナイト帝国、七紅天のテラコマリことコマリは、ゲラ=アルカ共和国の月桃姫・ネリアの招待状を通じて核領域に建立されたリゾート地夢想楽園へやって来た。コマリは海を満喫(?)した後、ネリアと対面することとなる。彼女はコマリの力を称賛し、共に世界征服をしないかと持ちかけるが…。

コマリの部下達が夢想楽園のホテルを破壊したことが引き金となり、ムルナイト帝国はゲラ=アルカ共和国から宣戦布告を受けることになり!?

 

感想

ようやく3巻。ラノベの軽快なノリに百合要素が加わっている美味しい作品です。主人公が基本ポンコツ気味ですがやる時はやるので愛され系に昇華しているのも好みです。

出てくるヒロイン達がコマリと通じ合う部分を持っていて、互いに手を取り合っている姿が読んでいて楽しいです。

特に男性向けのラノベ作品は女の子主人公のものは中々少ないようなのですが、今作品のように百合要素を盛り込みつつコメディや熱い戦闘シーンで魅せてくれる作品が増えてくれるといいですよね。

3巻目、最後の方で魅せてくれる様式美も成立していて安心感がありました。

あと絵がめっちゃ可愛いです。これだけでかなりアドバンテージのある作品ですね。

 

余談

戦争が絡んでくる作品ですが、基本エンタメという設定となっています。また、主人公達が巧妙な作戦を立ててどうこうというのではないのでそこを期待してる人には合わないかも。

あくまでキャラ同士の掛け合いやコミカル加減を楽しむ作品です。百合要素も匂わせ程度です。

私個人にはとてもマッチしていますので、次巻以降も購入予定です。

 

26.願わくばこの手に幸福を3

☆概要

自らの過去へ戻り、かつて失った尊厳を取り戻す旅をしている冒険者ルーギス。
エルフと同盟を結ぶため彼らの統治都市・空中庭園ガザリアに赴いたものの、老王ラーギアスの謀略に嵌り、囚われの身となってしまう。これが後にガザリア内戦と目される壮大なクーデターの始まりだった。
エルフの姫君・エルディスの騎士となった彼は、智略を巡らせ、大軍を率いて、王座を目指す。
これが真の英雄へと至る道――凡庸な君よ、その手に栄光を掴み取れ!
一発逆転リプレイ・ファンタジー第3弾!

(筆者体調不良のため、Amazonの商品ページのものを引用させていただきました)

 

感想

なろうの方では最終章まで更新されていますね。

次から次へとルーギスが危機に晒されているというか、自分から突っ込んでいるというか…。

ヒロインたちの歪み具合にハラハラします。てっきりかつての勇者にくっついてる女の子達だけかと思ってたんですが聖女マティアも惚れるとは予想外。

地の文のハイセンスで、登場人物の複雑で重ーいいろんな味の混ざった蜂蜜みたいな心理描写が好みの作品なので、完結まで本が出てくれることを祈っております。

 

余談

本当は体調の良い時にじっくり読みたかったのですが…風邪をこじらせて熱を出してしまいました。反省しますorz

 

27. エリスの聖杯 2

「最後に笑うのはこのわたくしだということを、嫌というほど思い知らせてやるわ」


希代の悪女スカーレットの亡霊にとり憑かれたコニーは、その復讐に付き合う羽目になった。
十年前の処刑の真相を調べるための潜入捜査に、死神閣下ことランドルフ・アルスター伯との偽装婚約、果ては大貴族に睨まれての弾劾裁判と、忙しい日々を送るコニー。
だが、王国内に潜む陰謀の影が見え始めたと同時に、彼女自身にも得体のしれない魔手が迫る。謎の襲撃者をかろうじて撃退したのもつかの間、今度は親友であるケイトが誘拐されてしまい――!?
リリィ・オーラミュンデが遺した謎の言葉『エリスの聖杯を破壊しろ』の意味とは? そして、スカーレットを処刑台に送り込んだのは誰なのか?
悪女の亡霊×地味令嬢のコンビが、王国の闇に潜む巨大な陰謀に立ち向かう、大好評の貴族社会クライムサスペンス第二弾!

(Amazonから引用)

 

感想

前日よりは頭を回して読めていたと思います(多分)

サスペンス・ミステリー風味ということもあり、登場人物が多く混乱しがちだが、時折挟まれる人物

紹介がいい感じにカバーしてくれている

3部作の2作目は遂にスカーレットが処刑された理由、そしてその首謀者が明かされます。

ちょっとした登場人物も後で関わってきたり、意外な接点があるなど点と点が線でつながっていきます。初めは婚約破棄から始まりましたが、遂には国規模の話になってきたりと展開に目が離せませんね。コンスタンスは平凡ではありますが善良な心の持ち主で、共感を生みやすいのもこの作品の長所でだと感じています。スカーレットとの関係性も好きです。3作品目も楽しみ。

 

28.剣とティアラとハイヒール 〜公爵令嬢には英雄の魂が宿る〜 1

あらすじ

英雄と謳われる騎士、オルトゥスは二十万の軍を率いて百万もの魔物の大軍を退けるという戦果を上げその命を散らした。死の間際、彼は来世でも王の側にあることを願った。

転生を果たしたオルトゥスは、公爵家の令嬢・セレティナだった。類稀なる美貌を持ちながら、身体は軟弱——それでもセレティナは王を守る騎士になる事を諦めきれない。淑女であれと厳しく教育を施してきた母メリアが反対することも覚悟の上、打ち明けようと決心する。

 

感想

TSモノは読まないとか言った気がするんですが数が多いからね、仕方ないね(言い訳)。

この作品に関しては地雷感は全くなくて、主人公が「英雄王、武を極めるために転生す」と似た感じに戦闘狂じみているので楽しめました。ふんわりですがTS百合、NLと王と騎士の主従要素があって作者さんの嗜好の広さが窺えました。

あとがきにもありましたが主人公は精神面が特に完成されており、周囲が影響を受けて成長していく形になっていくようです。1巻の時点では主人公が苦戦している場面が多かったですが、今後は持ち前の才覚を遺憾なく発揮しそうな予感がありますね。気になる点としては、グロ要素もあるので、苦手な方は注意したほうがいいかなといった程度か。主人公の中身は男だが、女性に寄っている部分もあるようなのと1巻の時点では色事に構う気がないので恋愛要素楽しみたい方向けではないでしょう。

 

余談

TSモノは作者次第、作風次第という結論に至りました。そりゃそうなんですけどね。

病弱だけど勇敢みたいなギャップも良かったですが、今後はそうもならなそうですね。

 

29. サベージファングお嬢様 史上最強の傭兵は史上最凶の暴虐令嬢となって無双する

☆あらすじ

野蛮なる牙(サベージファング)の異名を持つ傭兵のエンヴィルは、魔術を使う相手とも渡り合える実力者。イルタニア神の寵児ミレーヌ嬢の処刑が敢行される手前、押し寄せたコルオーン軍と対峙し女帝に魅入られるもそれを拒み死に至る。

目を覚ましたエンヴィルは、あのミレーヌ嬢に転生していた——慎まやかなお嬢様の本性は野蛮な傭兵!魔力も得た最強の傭兵(ミレーヌ)は崩壊する国の未来をも覆すのか!?

 

感想

ちゃんと見てなかったけどタイトルに無双ってついてた。またまたTSモノなんですが今までの中では最も中身はヤンキー…否、雄々しい主人公。

中世風世界なんですがなんか893…任侠モノっぽさまである。

良かった点としてはやはり主人公のギャップですね。陰気臭さもなく決めたことはやるという清々しさ。殺伐とした傭兵時代から離れたことで人との交流に絆されていて好印象でした。

メインキャラに男の娘的キャラを置いているのも面白いですね。

気になった点としては主人公が拷問もできてしまうところですね…。爪を一枚一枚剥がしていく様はこちらまで痛々しさを感じてしまいました。傭兵でしたし、価値観や倫理観が異なるのは当然ではありますけどね。

 

余談

百合要素も今後増えていく予感を感じさせる締め括りでした。

 

30.青い鳥はオスかメスかわからないようです 前編

あらすじ

暁は、突然の落雷により気絶。その後、病院で意識を取り戻すも、そこは自分の知っている世界とは違った?電車の中——美男子の尻を、大型霊長類によく似た女が撫でさすっているという異様な光景を目の当たりにした暁は、彼を救出。

その際に居合わせた紀ノ川雫と友達になり、暁は男女の力関係や常識が入れ替わった世界では女子の方が気が合うことに気が付く。

やがてニシノ、栃丸も加わり共にカラオケに行くほどの中になるが…。

 

感想

設定は独特で面白い作品でした。やる夫スレに関しては詳しくないのでかなり新鮮でしたね。

男女の力関係というのは入れ替わっても存在自体は変わりませんね。男と女は当然違いますし、同じ性別でも考え方なり違ってくる。どうやったって同じにはなれない。この作品に関しては、男らしい男の価値観を持った主人公が立場の逆転した世界で過ごしあべこべ感を味わうというものですが…どうやら下巻以降ではそれとは別のSFストーリーが展開されそうな感じ。

気になったところは、男女の立場が入れ替わり、主人公が特に困っているようには思えないところ。何かしら障壁が生まれそうなものですが上手くやってるんですよね…。

ラノベ調なのもそうですが、主人公はかなり楽観体質のようなので、陰鬱な展開はやらない・そもそもそれがメインではないのならそこまでかもしれませんが。

 

余談

後編もunlimited範囲なので気になる人はどうぞ。

 

31.淡海乃海 水面が揺れる時 〜三英傑に嫌われた不運な男、朽木基綱の逆襲〜 壱

☆あらすじ

一五五〇年。足利将軍家が三好家に追放され、室町幕府の崩壊が始まった歴史的な年。
近江にある小領地・朽木にわずか二歳にして当主へ就任した少年がいた。
その名は朽木基綱【竹若丸】。実は歴史好きな現代日本人の生まれ変わり。
天下布武に想いを馳せる彼の前には、財政難、人材不足、狡猾な他領の計略など数々の試練が襲いかかる。
だが、歴史を知る基綱は屈しない。圧倒的な知識と交渉術、豪胆さを武器に乱世を駆け抜けていくのだった。
史実に埋もれた、稀代の軍略家が日本史を塗り替える!
信長、秀吉、家康の三英傑を救った唯一人の戦国武将・朽木基綱の生涯を、大胆に描く大河ドラマ誕生!

(Amazonより引用)

 

感想

スミマセン、内容が複雑なのであらすじは引用しましたorz。

読むのに時間がかかり、内容も理解し切れませんでした(苦笑)。

日本史に倣った作品は初めて読んだ上に、特に戦国時代は自分も真面目にやってなかったので…。

ただ、それでも面白く読めるように作られていたので勉強になりつつも完読できました。

ヨーロッパなんかは他国との小競り合いもあったでしょうが、日本の場合は島国なので国内で領地争いしてる感じですね。

主人公がかなり日本史に精通しているのと利発的なため窮地をどんどん打開していますね。生き抜くためには私情に流されず、利用できるものは利用するというスタンスです。

国とか関係なしに、「社会」に生きる人間は腹の探り合いをするもんなんだなあと…。

そういうのがあるから、感情的になることは必要とされないんでしょうね。自分とは程遠い世界ですが、不必要とは言い難いものです。

 

余談

必然的に正史とは異なる展開になってきます。それでも、というか寧ろ日本史好きには楽しめるんじゃないでしょうか。文体も読みやすいでしょうし、人物や土地名、文章から正確に状況を飲み込む力があれば楽しめるはずです。私は学生時代、日本史には暗かったので難しかったですが。

 

 

7月分通しての所感

自分がファンタジーものを書きたいのでそのジャンルを読み漁っていました。それに加えてラノベ系志望だったので、やはり先月に引き続きなろう系が多くなりました。今月は文学系は真理の織り手シリーズくらいのものだったのでより顕著だったかと。

そろそろ海外文芸ファンタジーや、和風なども読みたいのですがこれが見つからない。

気に入った本は続巻も買いたいですし、だからと言ってたくさんは買えないので難しいところ…。

(ちなみに今月は全て電子書籍です。なので家に本は増えてませんw)

みなさんもぜひファンタジーラノベを読んでみてください。今時は転生ものが多くを占めていますが、その中でも面白い作品は確実にあります。

もちろん当たり外れはあるので、Amazonの星の数が参考になってきます。

Amazon Kindle unlimitedでは月額980円で読み放題です。本のラインナップも変わっていくので、読書をしたい方におすすめです!

 

以上

 

読んだ本の感想をば。2021.6月分+α

またまたお久しぶりです。

前回の投稿以降、日が空いてしまいましたが…主に本を読んでいました。

個人的な記録のようなものですが、何かのお役に立てば幸いです。

 

本を読むにあたって、以下の決め事がありました。

 

・ファンタジー中心に読んでいく

・知識書を+αで取り入れる

・知識書は紙媒体で買う

・知識書は読み返す

・1日1冊+休日は紙媒体を並行読みする

・紙媒体はKindle Unlimited適用外の物語を含む

・読んだ本はメモする

・読んだ本の感想等を投稿する

 

6月いっぱいまでに読んだ本達です。※☆マークは5月以前のもの。

 

なるべく避けていますがネタバレも含むため注意。

冊数は多分電子書籍が37冊程度なので45冊くらい?

文体が敬語だったり語り風だったりと統一されていませんが堪忍ください。

 

 

 

 

☆太陽の坐る場所

中々に衝撃的だった作品。何が驚きかと言えば、かがみの孤城を読んだ後にこの人間の黒さ全開なストーリーだったので。

だが、一見ドロドロに思える登場人物達の群像劇も終わりを迎える頃には前向きさを感じさせます。

過去に執着していた人たちが縄を解いていく姿を見送っていくうちに、核心へ近づいていく構成が好きだなあと思いましたね。

 

☆精霊に愛された姫君〜もう王族とは関わりたくない!〜

たまたま書店で見かけて、ファンタジーが読みたかったので手持ちの図書カードで買った作品。

内容は王道寄りではあるんですが、寧ろ王道が好きなので安心できる。最後まで楽しく読めましたね。

主人公の成長をきちんと描いてますし、強いていうならイケメン騎士団に加わるのちょっと遅かったかなくらい。続編あれば買いたいです。

 

精霊の守り人

和製ファンタジーの金字塔とも呼ばれる作品。

友人に借りて読んだのですが、自分は結構気に入っちゃいましたね。和と中華を掛け合わせたような世界観に加え、人物同士の心の触れ合いに温かみがあって好きです。

アニメも見たんですが、バルサが超かっこいい用心棒として描かれてて良かった。チャグムに関しては、終盤は中々感慨深い気持ちになりましたね。原作から結構改変多めなんですが行き着く地点は同じだったので続編見たいなあ。

 

 

 

 

☆転生した大聖女は、聖女であることをひた隠す①

なろう系統の作品も読んでいこうということで何気に第一弾。

意外にもコミカルで、主人公がそれなりの天然であること後手伝って陰鬱な雰囲気などは一切ない。

それが読み口の軽さに繋がり、この作品の魅力になっている。

なにより、登場人物は件並みイケメンであるのはよくある話であるとしてきちんと魅力的なキャラクター付けをしているのでより楽しく読み進めることができる。

次巻も読みたいが、お値段高めなのでいつになるだろうか。

 

ツンデレ悪役令嬢リーゼロッテと実況の遠藤くんと解説の小林さん①

この作品の良いところは二つあっだと思う。まずは小林と遠藤の推しである悪役令嬢・リーゼロッテだけでなく乙女ゲーの主人公であるフィーネもきちんと掘り下げているところ。次に、遠藤から小林への恋情をきちんと経緯を持たせているところだろうか。何気に、乙女ゲー悪役令嬢モノと青春モノの二つを合体させているのだが意外にも違和感がなかった。

こちらも二巻以降は有料のため買うかはまだ未定である。

 

☆MBTIへのいざない

こちらに関しては他の記事で。

 

☆竜と水面に光る街

舞台はオーストラリアで、典型的な日本人ISFJ的な三十路手前の男×長身(超人)の30代イケメン。(他にも属性モリモリだがあえて避けとく)ちなみに買ってからBLだと気付いたのだが、寧ろばっちこい。

SFということでどんどんファンタジー味が濃くなっていく展開。

登場人物達もイケメンに美女、国籍を混ぜた人達やイルカに時々竜といった個性派揃いで楽しく読める。その上、二人の関係性もきちんと掘り下げており作品の異文化の雰囲気を楽しみつつ、ファンタジーとしての展開にワクワクできる作品です。

下巻にあたって、メッセージ性がより強まっていきました。それは、自分の心からの望みは何か?ということで——それは案外難しいことです。私もよく考えているテーマではあるので、下巻まで読み終えて、感じることは一つや二つではありませんでした。作者によって様々な価値観が文へと形を変えていく。改めて小説って良いなと思いましたね。

 

 

・青の王-ナルマーン年代記

三部作ということですが毎度登場人物は違うようなのでこの一冊でも完結しました。

典型的な中世ベースのファンタジーということで魔族周りの設定が面白かったです。

特徴的なのは善と悪をハッキリ分けている部分に感じた。特に人間は顕著だった。

魔族は洋風ファンタジーみを感じる容姿だなあと勝手に想像してます。

メリバエンドにでもなるんじゃないかと途中不安になりましたがそれでもハピエンで良かった。

白の王、赤の王も機会があれば読みたいですね…。

 

・ティアムーン帝国物語Ⅰ

蓋を開けてみると逆行転生ものでした。

そう聞くとなろう系か…?と思い引け目を感じるかもしれませんが、決して退屈するような内容ではなかったです。転生前の記憶や経験を生かし、周囲に良くも悪くも勘違いされまくりながらも奮闘するミーナ姫が描かれております。

ミーナ姫はわがままで天真爛漫なおバカキャラですが逆にそれが飽きさせない、面白おかしさを引き立たせていると思いました。

このシリーズは結構続いているようですが、一巻でもかなり楽しめましたね。

 

・おかしな転生1 アップルパイは笑顔と共に

読む前に勘違いをしていたのだが、この作品はスイーツ作って異世界無双するのではなく、スイーツ作るために頭を働かせて無双するというのが正しかった。ゆえに、しばらく困惑しながら読んでいた。

つまりお菓子作りの描写自体は0なのだ。拵えたお菓子を食べさせるシーンはあるが…。

この作品の肝は貧しい土地の領主である父親と、その息子が機転を効かせたり(息子である主人公が大体無双するが、父親も主役格である)持ち前の力を発揮し窮地(?)を乗り越えて美味しい思いをするかという部分にある。

そして文章自体は辞書で調べないとわからないような単語がそれなりに練り込まれており語彙の豊富さを感じさせる。その分やや複雑さも感じさせた。貴族や土地を管理する者達の内情等がこと細やかに書かれているのでそこに興味が持てる人は説明的な地の文も楽しめるかもしれない。三人称(神の視点)であるため、やや淡々とした印象もある。お菓子でみんなを笑顔にしてほっこり…という展開は少なくとも一巻時点ではなかった。(タイトルは笑顔だが…)

漫画版もあるので、そっちの方がライトで読みやすい可能性もありそう。

 

・ひきこまり吸血姫の悶々1

上の作品を読んだ後だと読みやすくて感心してしまった。主人公を魅力的に描くという作品の鉄則に近い部分を意識して組み立てられており、新人賞も納得の出来でした。

唐突感があるように思えた終盤の展開も、至るまでに伏線があったためそこを考慮すると筋が通ってると思いました。

百合好きにも親しまれそうな内容ですし、こういう作品もラノベ界にあるということを知れて良かったです。イラストも可愛らしいですし、機会があれば2以降も読みたい気持ちはありますね。

 

知らない映画のサントラを聴く

ゆっくり読み進めていた作品なのですが、途中で紛失するという事件もあり思ったより読み終えるのに時間を要してしまいました。

中盤以降からが本腰といったところで、作品の印象もガラリと変わりましたね。主人公の枇杷ちゃんは結構はっちゃけてるというか…ニートでガサツ。結構な芋っぷりの女の子なんですがそれが女性作者じゃないと書けないなーって思うんですよね。

なんでも綺麗にまとめてるもんじゃなくって、10年同じTシャツを着回してる人もいると思うんだ。それは男女関係ない。

ファンタジー中心に読んでいますがこういう現代とコミカルの結合しているのも良いですね。とはいえ、一概にもコミカルで片付けられるような作品にも思えないですね。だからといって恋愛とも言い切れない、ラノベだからといって軽くなく、深いメッセージ性も感じれる…そんな作品でした。是非その感覚を確かめてもらうためにも一読を勧めたいですね。

 

・レミアの翼

児童文書らしく、ページも比較的少なめでした。

かなり展開は早めですが、伝えたいことは一貫しています。主人公のレミアは典型的なENFJで、誰かの幸せを心から願い行動できる子です。

そんな彼女の身を挺した行いが周囲を変えていくという、王道ながらにメッセージ性の強い話なので確かに子供が読んだらわかりやすいですね。

これを筆者さんが中学生で書き切ったというのが一番の驚きですが…。

 

・カドルステイト物語1

偶々なんですが、レミアの翼と同じ作者さんです。

中世基盤の世界観だと思うのですが、地に足がついてるからかオクトラっぽい!というのが所感ですw

盗賊の話が多かったのでテリオンについて考えちゃいました…。(多分TRPG要素もあるからだとは思うのですが。…TRPGについてはそこまで詳しくは知らないけども)

主人公がこれからどう成長するのか気になるところです。

 

・水属性の魔法使い 第一部中央諸国編

お馴染み(?)のなろう出身作品。しかしながらテンプレ的展開ではなく毛色は異なります。

まず主人公が努力家という特徴があります。何もしない怠惰な人間じゃないというだけで印象が大幅に違ってきます。与えられた魔法に関しても制限があり、試行錯誤を繰り返している姿が三分の一もの枠を割いて描かれています。主人公の性格が天然だけど毒味の少ない穏やかな人柄なのが個人的にマッチしてました。無駄に思える努力シーンも成長を感じさせる上、掘り下げにもなってる。

アデルが出てきてからが本領発揮といったところで、無駄に美少女出してこないところも評価ポイント。続き出たら買いたいですねw

 

・魔術師の杖-錬金術師ネリア、師団長になる

蓋を開けてみればなろう小説でした。Kindleのなろう率の高さからなのか、自分のチョイスが引き寄せられているのか…多分後者です。

序盤よりも中盤以降からが安定して面白くなってきているなという印象です。

序盤はネリアが師団長になろうと話す→突然悪態をつくという展開に疑問を覚えましたがそれ以降は豊富な発想力と誰かの役に立つようなものを作りたいという広く良心的な動機で周囲を巻き込んでいきます。(根底は師匠であるグレンが関係しているでしょうが)

キャラクターの個性も確立されていますし、なにより飽きさせない文章なんですよね。

まあ、錬金術師という、手を出してなかったジャンルということもあるでしょうけど…だとしても説明臭さを感じさせません。

また、本仕事と騎士団長、魔術師団長との仲を深めるパートとのバランスが良いです。

私的には心境の変化がきちんと描かれているユーリが好きですが、キャラデザがイメージと違ったなあ…。

全体的に見ると普通の逆ハー的転生ファンタジー作品かもしれませんが、作りは丁寧だと思います。今後の作品が楽しみですね。

 

・ティアムーン帝国物語Ⅱ

この作品は安心して読めますね…一見、ミーア姫が我儘と打算的な思考で動いている様に見えるんですけど、一回過去で失敗を繰り返し悲惨な目にあっているわけで。そうなると一周回って、今は祝福されているのではないかと思えてくるんですよね。

そして実質的に周囲も救ってるという…。

ミーア自身はファンタジーちびまる子ちゃんみたいな子ですが、ほんと憎めない性格してます。(ESFP感ある)

このままみんなに愛されて幸せになってもらいたいものです。

 

・水使いの森

国を抜け出した王女と水蜘蛛(水を中心としたあらゆる魔法的なものを扱える種族)との出会いと成長を描いた作品…というと精霊の守り人を思い出す。

ただ、手法としては群像劇形式で、王女ミーアの他に呪文を唱えない風使いのハマーヌと皇室視点などで展開されていく。

友情とも似つかわしいようなハマーヌと相棒のウルーシャとの関係性は上手く描いてるなあと…。読み進めていくうちにハマーヌの異端さが明らかになっていくと共に素直に感謝を伝えられない不器用さがお互いにあるところが中々…近い距離にいるからこそ言えないことってあるよなあと。

ミイアに関しては、もう少し内面の掘り下げや葛藤が欲しかったところ。かなり最初の方から肝が据わってた上に、最後の方では大人も顔負けである。とても子供とはとても思えない。一方、彼女の師匠であるタータは水蜘蛛の長であるラセルタとの対比が効いていた。

古い価値観に囚われた集落を新しい知識で導こうとするタータと、一族をまとめ上げながらもタータを尊重するラセルタ。

テーマ性としては恐らくは過去の確執や時の流れや人々の心理によってねじ曲げられてしまったものからの脱却。また、水蜘蛛族の男と結婚して、子供産む主義を謳ってるあたり、精霊の守り人とはこの点かなり違うと思うんですよね…。(まあ文化の違いではあるけど)

 

・聖女とは仮の姿ッ! 1

転生もののパターンとして完全に別の世界(だいたい地球)から転生するか、世界軸が同じの状態で転生するといった組み分けがある感触。

今回は後者であり、主人公の前世は貴族。その設定も無下にされておらず、立ち振る舞いや度胸などに現れている。そして驚いたことに転生以上の秘密が主人公に秘められていたことにも驚いた。動機付けをきちんと掘り下げようという意識が感じられました。

作風自体はシリアスすぎなくて口当たりも良い感じにライト。

 

はてしない物語

かなり前の作品ですが色褪せない名作の一つでしょう。海外のファンタジー作品も取り入れていきたいところではあります。こちらは30ページずつちょこちょこ読んでいたのですが後半の展開が気になって制約を破りましたw

やはり世界観が日本製とは違うなあといったところ。より人物や世界が多様的に展開されていくんですよね。キャラクターも全員印象に残るレベルで濃い。

下巻が楽しみです。

 

異世界NTR

何読んでるんだって?いや、気分転換にね。寝取られは嫌いな部類なんだけどこっちは寝取りな上に、寝とりをする経緯が命を救ってくれた男友達のためという動機が根底がある。

ネタバレは避けるがこれは不器用な男の物語なんだと私は思いました。きっとね。(BLというよりかは友情だと思う。多分)

荒削りな展開ではあるものよ、そこにエロという二次元エンターテイメントが加わることでここまで楽しめるとは。感謝。

気分転換のつもりが結構気に入ったので漫画版も買いました。たまにはこういうのも楽しいね。

とにかく胸糞悪いNTRではないと思うので異世界(ゲーム風)+エロで無双が読みたい人は是非。

 

・ひきこまり吸血姫の悶々 2

前作が気に入っていたので続きを。

主人公が魅力的に描くことの大切さが身に沁みます。基本的なことなんだけど、難しいことでもあります。

臆病だけど勇敢という言葉が似合うコマリンの信者になるしかない。というか絵師さんが強いのでキャラクターみんなイメージ通りというか美少女可愛い。

 

・聖女とは仮の姿ッ! 2

自分が読んだ限りでは転生した経緯とか前世について明かす主人公はいなかったんですが、今回で前例が打ち破られましたね…。

そして願ってもない形ながらでも前世との因縁を打破する主人公は男も惚れるでしょう。

イケメンとの絡みだけでなく、同じ聖女との友情との配合も絶妙でした。主人公の目的も明確なので脱線していたり、漫然とした感じもなかったです。

 

・魔導の系譜 1

意図せずともファンタジー×師弟ものを読んでしまう現象。今回は男男で…。基本的に弟子を送り出す流れかと思わせておいて、そうじゃないパターンです。

まずメインのレオンとゼクスは自分と向き合うことができる類のキャラクターだと感じました。お互いに物理的な距離を置いたことにより内省を重ね、出来事を乗り越えることで自分なりの答えを得ていく姿勢が好感を持てます。

この作品は差別問題にかなり重点を置いています。ただ、ひたすらに差別する側の非情さを描くのではなく、される側もまた一筋縄ではいかない内情があります。

それでも、理解者が居たり仲間同士の繋がりを感じたりと節々に人間及び魔導士達の心の温かさも感じられました。

魔法関連も独自の設定を組み込んでおり興味深かったです。

 

・転生ぽっちゃり聖女は、恋よりごはんを所望致します!

転生ものの中でも、コメディ色が強い内容。あまり細かいことを気にせずノンストレスで楽しみたい人向けかなという印象です。

期待通り食べ物の描写は良かったのでそこのところは文句ないです。

ただ、ストーリー性でみるとやはりご都合主義展開寄りですね。聖女ということで、神の力を使い放題しちゃってます。展開もサクサクで、周囲の人間達は大体すぐにマンセーしちゃってます。なろうの波動を感じた。

 

転生令嬢は冒険者を志す 1

こちらもなろう発祥。中盤辺りまでは通例の無双を繰り返す感じですが、今作は乙女ゲーム?の世界なので悪役令嬢的ポジションである主人公は、原作のヒロインを目の当たりにすることがターニングポイントになりました。

そこで心の葛藤を描いており、今後の展開が気になりましたね。こちらの作品も前世は明かしてくスタイルで、意外と数はあるのかなあ。

一応、魔法は天性のもので前世の知識を生かしていますが、騎士学校に入学するために剣技も努力で身につけてます。すんなり習得できるのはまあお約束ですかね…。

ところで、カタカナの固有名詞多くて覚えられないなあ…。

 

・穏やか貴族の休暇のすすめ。1

主人公愛されはもはや転生者の鉄板ですね…。

この作品の主人公である元?宰相のリゼルは頭脳明晰な人物で、冒険者ではありますがあまり戦闘シーンには割いておらず貴族ということもあり交渉や打算的に動いている場面が多めです。

BLというよりかは手前くらいの友情という感覚。主人公は男にしかモテませんし(今のところは。というか女キャラまともに出てきてない)、それを踏まえると女性向けの作品ですね。結構緩めの雰囲気が好きな人にもおすすめかと。

 

・処刑少女の生きる道 1

GA文庫新人賞対象受賞作品。

ラノベって文章稚拙だよね?設定に複雑さがないよね?とかいう偏見をひっくり返すほどの精密な作り込み。

また、男主人公がハーレム系が多い中で女主人公が愛され風味というのも個人的には好きなポイント。

異世界人であるアカリの性格は違和感があるように思えてきちんと理由があり、それによって作品の深みが相当に増している。

無駄な設定がない気がする、本当に。伏線回収も華麗にこなすしレベルが高い。

ただ世界観としては異世界人=日本からファンタジー系世界へ召喚された人を殺さなくてはならないので明るい雰囲気の作風ではないですね。(それも明るい性格のキャラクターがいることで和らいではいるかも)主人公のメノウとモモも重めの経歴持ち。

魔法のメカニズムに関しても説明がやや複雑ではあるが書き込まれた文字、聖書の一節から抜き出すという発動方法はカッコイイ。

最近の流行りである異世界という要素に加え、新たな視点から切り込む緻密な世界観、伏線回収などあらゆる点において秀でた作品だと感じました。

気になる方は是非一読をば。

 

・悪魔のような公爵一家 1

勘違いモノのコメディもの。この作品、アニメか漫画にしても人気が出そうです。

まず挿絵が良い仕事してます。とにかくこわーい顔をしたり意味ありげな発言をしたりで誤解されまくりな公爵一家ですが皆総じておちゃめであり悪人どころか寧ろ良い人。

息抜きに読むには適している作品ですね。

 

・精霊幻想記 1.偽りの王国

なろうで掲載されていた作品。ですが、近年の転生ものとは異なり、こちらも転生要素はあるのですが内容はシリアス色がかなり強いです。

また、文体も丁寧ですしラノベ作家さんが書いたと言っても遜色ないんじゃないかなと。

主人公は貴族や王族などと言った権力の大きさを理解しており立場を弁えた上で実力を隠したがり、謙虚な姿勢を貫きます。

その分、拷問されたり虐められたりと散々なものですが、心の拠り所であるヒロインはちゃんと居ます。ただ、そのヒロインも立場上どうにもしてやれないというのがもどかしいですね。

この作品は既に巻数がそれなりに出ているのでどんな場面で実力が発揮されるのか、報われる方向へと転換できるのか気になるところではあります。

 

無職転生 1 〜異世界行ったら本気出す〜

アニメ化もした作品ということで何巻か無料になっていましたので拝読。

まず途中で断念しそうになりました。「転生したらスライムだった件」の原作をなろうで少し読んだことがあるのですが、この「無職転生」にも似たような気持ち悪さを感じました。

その最大の要因は主人公が性欲に忠実であること。彼視点なので生々しさがダイレクトに伝わってきます。例えば…

(ネタバレ注意)

 

 

 

 

彼に魔法を教える側の少女のパンツを盗んで保管するシーンはかなり気色悪いですね。個人的にもっとも嫌悪感を抱いたのは両親の性行為に対してお熱いねぇと感想をこぼすシーン。…流石にキッツイ。

しかしながら、頭の中が性欲に忠実な人間なんてわんさかいるでしょう。そんなもんなんだよな。

断念を回避したのは主人公の父親が主人公と同格かそれ以上のクズキャラだったからです。彼はいろんな女性を抱いています。(しかも使用人を孕ませてしまい家族崩壊しそうになりました)

それにより相対的にいっそこの世界の男キャラはグズなのだと割り切ることができたため読み切ることができました。

(まあ、基本的に男性向けだと思いますこれ。)

読み終えてみて分かったのですが、寧ろ主人公の気持ち悪さがなくなってしまうと、よくある普遍的な転生ものになってしまうんですよね…。(とはいえ、2014年あたりの作品なのでまだ新鮮だったかも。転スラと似ているのは時期が同じなため)

 

魔導の福音

魔導のシリーズ第二作目。前作「魔導の系譜」のレオンとゼクス師弟コンビは出てきますが主人公は地方領の貴族の嫡男であるカレンスですね。

前作同様、やはり差別問題が主軸に描かれています。魔導要素は少なめです。

今作で登場したサブキャラクターであるアニエスという王国でも力のある貴族の令嬢がかなり好きです。

(ネタバレ注意)

 

 

 

アニエスは学院で唯一の女性。剣技が逸脱しており、男顔負けの実力者です。

彼女はレズビアンだと自分から告白しています。普通じゃないと周囲から嫌厭されても跳ね除けてしまうくらいには度胸もあります。

カレンスが自分を卑下したくなるのも彼女がカリスマ的存在なのが大きいかもしれないですね…。

ただ、それはカレンス視点であるからこそで、彼にもアニエスが信頼を置くほどの何かがあったんだと思いますね。私的にはアニエスを異性、つまり恋愛対象(または性的に)見るのではなく友人として対等に接してるからなのではないかなと思ってます。中々いないと思うんですよね、そういう男友達って。

カレンスは根底に優しさがあり、間違った選択を自身の過ちであると認めることができました。そもそも彼は貴族であり、中々差別される側である魔導士のことまで考えてやれないと思うんですよね…そこを改めるようになったのは間違いなく彼自身の意思によるものです。

三作目も読む予定。

 

星の羅針盤 サラファーンの星 1

ファンタジー読むとなると創元推理文庫作品が多めになりますね。

こちらの作品はかなり世界観が壮大かつ緻密に練り込まれています。ファンタジーではあるのですが、戦争を大きく取り上げているからか地に足がついている感覚があります。

それでいてメインに据えているのは人々の緩やかな日常と心情の変化でした。

戦争に関することが多いためか複雑さが拭えず、全てを理解するのは難しかったですね。

一作目ということでまだ序章もとい導入部、物語の盛り上がりはこれからと言ったところでした。

これだけの人々の心情、世界観や戦争関連に関してこと細やかに描くのは作者さんの技量あってのものだと思います。

主人公たちは戦争に加わる側ではありません。日々を生きる中で不穏感は見え隠れしながらも少しずつ変化していく。終始穏やかささえある不思議な作風でした。

 

シャバの普通は難しい 1

無双系ですが、人様の言葉を借りればそれも様式美として完成されている本作。

主人公であるエルマは監獄で施された教育により逸脱した能力の持ち主。それゆえに普通になろうとしても上手くいかない…完璧だけど変なところで抜けているという、なんとも魅力の感じるキャラクターに仕立て上げられています。

彼女の背景にとどまらず育て元の囚人達に関しても練り込まれており、物語の終盤から明かされる事実にはあっと驚かされましたね。

まとめますと、この作品のうまいところは惹き付けられる設定と飽きさせない一種の様式美にあるでしょう。

これは次巻も読みたい良作です。

 

友人キャラは大変ですか? 1

上の作品から勢いで二冊読んでもうた。

この作品はとにかく展開が読めないという部分で面白くて、本当に最後まで分からないw

主人公は友人キャラ極める!というか友人キャラでいたい!という姿勢だが与えられた役は全うする気はあるらしい。とにかくポジションを気にしているようだ。

まあ悪い意味では期待は裏切らず、楽しめると思うのであっと驚かされたい方は是非。ネタバレすると面白くなくなるのでやめておきますw

 

手のひらにひとひら

貴族×奴隷のオーソドックスなBLモノ。

受けのミカくんは、奴隷として売り払われ体が弱ったことで前の主に突き返されてしまう。高熱で衰弱し、捨てられかけていたところを攻めのエルネストに拾われ、懸命な介抱により元気を取り戻す。

ミカは命を救ってくれたエルネストを直向きに慕い、エルネストはミカを自身に変化を与えてくれた存在として認識する。

ミカは控えめですがとても健気な子で、従順さから数年後も少年に思えるくらいですw個人的にはバルテルさんが良い人だ…と泣きそうになった。

奴隷関係の事情も詳らかに描かれていて参考になりました。

総合的に見えても癖が少なく、読みやすい文体でした。息抜きにBL読みたい方は是非。

 

ガリ勉地味萌え令嬢は、俺様王子などお呼びでない 1

表紙絵がくろでこさんで可愛らしかったのもあって食指が動いた。

好みの差もあるだろうけど自分にはめちゃくちゃマッチしてました。というのも、かの昔は如月シンタローをめちゃくちゃ推していた自分ですので…。なんか目の下にクマがある感じのよれた男子可愛くて好きなんです。

今作品はそんな地味陰キャ系男子であるリオルの魅力がマシマシです。主人公兼ヒロイン視点ではありますがそれが魅力を引き立てる良い仕事してる。

リオルに一途すぎて天然とお馬鹿キャラの混合になってますが、愛を貫く姿勢は一貫していますからね。

それに、ヒロインちゃんは好かれるためなら努力を惜しまない子ですので好感持てます。

ちょっとだけ敵側の王子達が残念キャラ過ぎましたが。

恋愛ものでキュンとしたことない身からしてもその感覚が分かってしまった。キャラデザが素晴らしいのもありますが…挿絵って大事だなあ。かっこかわいい男の子キャラは正義。(可愛い成分多めの方が好きですが)

紙媒体が欲しくなったので漫画はそっちで買おうかな(と思ったら電子版しかなかった)

 

・地球さんはレベルアップしました! 1

女の子4人組による、ゆるゆるダンジョン冒険譚…かと思いましたがそれだけではなかった。

中盤あたりまでは緩い空気感がありましたが、4人揃って迷宮突破を目指すあたりから面白い。

4人のキャラ付けもしっかりしており、仲が深まっていく様子が分かります。マンネリしがちな戦闘描写もきちんと書き込まれていました。

無双系ではなくじっくり努力して成果を上げていくタイプの作品で、明るくコミカルな文体で展開されていくので読み手を楽しませてくれます。

主人公の命子が明るく物おじしない性格なので良い意味で他のメンバーを引っ張ってくれてます。

人間の業及びカルマが数値化され、悪人は淘汰される世界観…というのがなかなか考えもの。とは言え、間接的に小出しにされる程度。メインは命子達の冒険でしょうし、広げられていくは分かりませんが。この作品で私が感じたのは、世が変わりゆくのならば、自分が努力をし合わせていくことが生き抜く術であるということですね。突然の変化を、どれだけの人達が受け入れられるでしょうか。ですが世界はそう簡単には変えられません。自分が変わることも一つのさだめと言えるのかもしれません。

この作品自体は娯楽的な要素が強いですが、世界観やメッセージ性に関しては考えさせられるものがありました。

 

・エリィ・ゴールデンとイタズラな転換 1-2

3巻の途中まで読んでいたのですが続編の望みが薄いことを知り引き上げました。

この作品自体はテンポが良く、一気に読み進められるほどに惹きつけられる展開が構成されており間違いなく良作です。

まず主人公はイケてる男ですが不細工な女の子、エリィに転生してしまうというハンデが上手い。そしてエリィの過去を知り、元に戻った時のために色々してやろうという主人公の心意気及び動機がブレない。(うっかり百合に落ちることもない徹底ぶり)

他人のために手を差し伸べるということも躊躇しない、魅力的な主人公です。

読めば読むほど惹き込まれるので、巻数が進むほどダレる現象もない。8巻以降は望みが薄いですが全巻Kindle Unlimited無料なので読んでもらいたい作品。続きがもし出たら読みたいな…。

 

・魔導の矜持

魔導のシリーズ三作目。魔道士の卵・訳あり貴族の嫡男・元騎士の"落ちこぼれ"メンツを主軸に展開されていく。作者が自己と向き合ってきたことが作品を通してよく伝わってくる。

差別の要素は多いが、その中で葛藤を超えて理解し、支えとなってくれる人達が必ずいるのだということに心が温かくなる。

過去に作品のキャラクターの出演頻度も多めで、人同士の結束の輪が着実に広まりつつあるのを感じる。そこから何が生み出されるのか最終作が気になるところです。

 

・エリスの聖杯

これがなろうで掲載されてたのかという驚き。世界観自体はなろうで多くある貴族社会を描いたものだ。主人公のコンスタンスは普通の冴えない令嬢である。そこに驚異の記憶力と才知を働かせる公爵令嬢スカーレット(幽霊)が窮地を救うことでストーリーが展開されていく。

コンスタンスは平凡に見せかけて、他者を思いやり、自分の中にある信念を貫くことのできる心の強さを併せ持っている。これはスカーレットにはなかった部分であり、作中でもコンスタンスの優しさによって上手くことが運ばれる場面が幾つかある。

例によって無双するわけでもなく、サスペンス風味も漂わせる一種の成り上がり系統の作品。人物の多さによる混乱も、時折挟まれる人物解説のページによって一応解消はされている。

 

 

 

【第五世代】ホワイト2をチャレンジモードで再プレイ。

あんまり記事投稿できてませんでしたが、その辺の事情はまた別に更新しようかと考えています。

 

ピノキオピー - すろぉもぉしょん feat. 初音ミク / SLoWMoTIoN - YouTube

 

なんとなく昔の感情がフッと甦るとき、ありますよね。

 

 

 

 

はじめに

 

BW2の難易度ってDS-3DS世代ではウルトラサンムーンの次辺りだと思うんです。

まず一般トレーナーの中にも強い輩が紛れ込んでいる。特にクリア後なんかはレベルが高くて数も多いわで持久戦にすら感じてしまう。またこっそり道具持ちが紛れ込んでいることも…。

トリプルバトルローテーションバトルを強いられる事もあるためその点を加味しておくと全体的に苦しい場面が多いと感じます。

ノーマルモードでも十分しんどくて、3周はしてますけど楽だったことがない。

そうなるの、

きつかったわーでは済まず、

苦い思い出を払拭し、無双したくなりませんかね。

私はなりますね。

そんなわけで早速準備に取り掛かりました。

 

 

 

用意したもの/準備したこと

 

ポケモンホワイト2

ブラック2しかやったことがなかった為。マップや出現ポケモンなどに違いが出てきます。

・やり込んである中古ソフト

幸運にもブラック2は所持金多+持ち物充実+丸いお守りあり+ジョインアベニューランク10のソフトだった為ありがたく孵化厳選に活用させてもらった。

・3DS2台

通信で送るため。

・孵化厳選

BWでは非推奨。(性格遺伝50%なため)今作も特性遺伝が完全ランダムなため厳選はやや時間がかかる。

努力値振り

ジョインアベニューがあったので楽な方ではあるが何にせよ野生狩り×6匹は結構根気がいる作業。所持金多めだったので助かった。

・技の整備

教え技、思い出し、技マシンを使用。

・持ち物の整備

かなり良質なデータ内容の中古ソフトだったためかなり短縮された。

・イッシュリンク

こちらも大方解放済みだったため初回から始められるということで良かったです。

 

☆チャレンジモードの変更点

・ジムリーダーの繰り出してくるポケモンのレベルが3-4上昇

・ジムリーダーの手持ちが+1体される。手持ちの一部がノーマルモードから変更される場合もある

・多分道中トレーナーなど全般的にレベルが上がってる

・野生は変化なし

・チャンピオンアイリスの手持ち全員に道具付与(オノノクスはディフォルトでタスキ持ち)

 

冒険でお世話になった皆さん

エルレイド

対悪の組織。格闘とエスパーという組み合わせは使われがちな毒や悪タイプに刺さります。(ゴルバットには先手取れればまあ勝てる)

サイコカッターさえ覚えればPP持ちが良い。格闘技は大方トゲキッスに任せておく。

特に連戦ばかりな今シリーズに適してると考えHGSSで大活躍な経験を活かして採用。

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トゲキッス

この世代ではノーマル・飛行タイプ。

エルレイドの格闘技がインファイトとPP低めなのを気にして波動弾入れてあります。

 

マニューラ

このポケモンはチャンピオン対策として力を発揮。

特にこの世代ではサザンドラへの打点が少なすぎる。なのにニューラが出てくるのは終盤だしリメイクしたらそこんところ改良して欲しさ。

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ドリュウズ

鋼、地面という攻守共に優れたタイプ。

この世代では多くのタイプを半減できるのが強い。だからと言って後の世代でも元々特性が強いので型が多い事、フェアリーへの打点になるためドリュウズは今も大活躍中である。

一見いかついが顔が可愛いので好きなポケモン

 

ランターン

このポケモン種族値こそ低いのだが、タイプが優秀な為活躍できる。

発光に関してはシニ特性すぎるためなんとか改良してあげて欲しい気持ち。

電気に対して強気で出せるため、対戦ではサンダー対策に採用されるとかなんとか。

 

・ミュウ

秘伝要員。チャンピオンロードポケセンについてからいあいぎりを忘れさせれば全て回れるがフラッシュに関しては技枠が空いてたランターンに任せた。

 

完走した感想

サザンドラがやたら強いゲームという印象はやはり揺るがないなと。

対策がマニューラで殴るかS抜き前提でルカリオで押し切るか…といったところか。(S補正付き物理型推奨)

この世代はフェアリータイプがいないため格闘、ドラゴン、守備面は鋼がかなり強いです。

ドラゴンに関しては育ちが遅いため導入しづらいので格闘は入れておくと悪の組織突破も楽になります。

何より、強敵サザンドラ対面を想定するとやはり序盤から捕まえられるルカリオは必須になってきます。ルカリオゲーと言っても過言ではありませんが序盤から強いわけではないので注意を。

あと性格は無邪気にしておけば両刀で楽そうだと思いました。PPの問題もありますので。

チャレンジモードだとアイリスの手持ちが持ち物付与されるのですが、こっちも命の玉とか送り込んでおいたので大体ワンパンできましたね。良質中古ロムのおかげですわ…(感謝)

ただ、やはり1番の強敵はチェレンだと思いました。

通信交換を利用するには彼を倒さなくてはならないため手持ちで突破しなくてはなりませんが…

まあ鬼畜でしたね。リオル育てればマシかもしれませんが時間かかりますし…。

メリープの静電気が入らなかったら自分は負けてましたね。運ゲーでした。

今回分かったことはやっぱりポケモン個体値努力値技持ち物等完備すれば無双できるという事です。これはもう間違いないと思いますね。(強いていうなら初見殺しのウルトラネクロズマは別か)

第五世代はBWの続編であるBW2に関してはしばらく手をつけてなくて、高校生あたりでプレイしてみた記憶があります。

その時点で難易度の高さに苦渋の思いでしたが払拭できたかというと当時の感情が強すぎて打ち消すよりも思い出としてとっておけばいいかなという結論に至りました。

振り返るという意味では楽しくできたので満足です。

実はその当時からBW-BW2の二次創作について色々と設定を練っていたのでそこら辺の折り合いもつけたいと思ってます。

 

 

 

ポケモン剣盾をようやくプレイしてみた【ガラル図鑑完成】

 

ちょうど剣盾をプレイし始めた時期がポケモンプレゼンツ発表日に近かっただけという…。

所感は最後に。

 

 

このところ体調が芳しくなく、かなりの時間が空いてしまいました。

1ヶ月程度休養を取り、やっとめまいをほとんど感じなくなりましたので(完全になくなるのは厳しいが)回復致しましたので療養しながらやってたポケモン剣盾のストーリーやシステム面などについての感じた事と、図鑑完成について記録をここに残しておきたいと思います。

 

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まず自分は旅パであれど適当な個体でプレイしたくないという人によっては首を傾げる拘りがあり…

日本語ROM、英語ROM共に厳選、努力値振り、技はできる限りの整備をした状態

にしてポケモンHOMEと通信交換を駆使して送り、旅パとして運用しました。

厳選するのに対戦は一切やろうとは思ってませんし、今作はスタンプがないのでバトルタワーもある程度触るくらいの気持ちでいます…。

こうなった経緯として明確な理由こそありませんがサンムーンを発売日あたりにプレイをして、バンクを使えなかった事を悔やんでいた過去が少し絡んでいるのかなという気もします。

ウルトラサンムーンも厳選、整備済みの子達を使っていたのですが…変なところで極端というか完璧主義のようです。ウルトラの方は難易度が高く戦闘用アイテムを使うシーンもたまにあったので逆に旅パだと苦しまされそうだと思いましたしね。

 

今回剣盾でメイン起用した12体をざっと紹介。

御三家は使いたいと思い、個体はそのままなので厳密には完全整備ではなかったです。スマソ

 

日本語ROM(シールド)

・ゴリランダー

夢特性努力値は振ってない

あまり活躍してなかったのはグラスライダーがなかったことと、地面タイプとの相性が悪かったとか色々あったかも。しかしながら有利になれる相手にはちゃんと仕事できてたと思う。

 

ラグラージ

想定以上に活躍した。

最遅のんき個体なのもあってか、硬い上に的確に相手を落とす力がある。ステロはカブやダンデのリザードンに刺さったからすげえ。

リザのダイソウゲン耐えたのも凄い。

あくび持ちなので捕獲役にも使えた。

欠点挙げるなら遅いので野生相手に逃げれなかったりすることくらい。

 

ボーマンダ

進化が遅かったので出番が少ないのではと想定していたが序盤中盤は後述の理由に加え草に強いのでそこら辺で出番があった感じ。個人的にボーマンダが好きなのでいてくれるだけで嬉しい気持ちはある。

 

ポリゴン2

元々進化が交換前提なのでそれを済ませてから送った。噂に聞く耐久力はちゃんと実感できたのでそれだけで満足。冷凍ビーム持たせてたのでキバナ戦で活躍した。

 

ミミッキュ

フェアリーとゴーストの技範囲の広さに加え絶対剣の舞するマンなので安定感があった。

意地っ張り型は持ってたので陽気で採用した。

じゃれつく覚えさせてなかったのはミスったがその分マンダの出番が増えた。

 

ジバコイル

今までなんとなく起用したことのなかったポケモンだが鋼と電気という組み合わせの時点で活躍するのは見えていたようなものだった。

強い相手には強いので分かりやすい感じ。

 

英語ROM(ソード)

 

・エースバーン

最強格らしい特性リベロなのだがゴリランダー同様、あまり出番がなかったというか…卵技がないためビルドバトン型にしたのが災いしてか案外脆く扱いにくかった感。ASブッパにしたのも良くなかった…?

格闘技があんまり強くなかったのが痛いというか格闘タイプか技は案外欲しい場面がある…。

 

ミロカロス

かちきで採用。カブ戦ではよく刺さった。

水タイプである以上腐ることはなく、それなりに活躍してくれた。

主のPSの問題か、ミラコを使うことはなかった。

 

トゲキッス

プラチナ時代からかなりお世話になっていたため元々印象が良かったのだが久々に起用するとやっぱり耐久あるわ今は悪巧みで詰めるわで安定感がある。苦手な鋼相手も耐えつつかえんほうしゃで返り討ちにできたりする。極悪エアスラッシュも健在だ。

 

ドリュウズ

筆者の好みで採用した。意外と耐久はないが火力は安定しており地面と鋼技を一致で打てるのはやっぱ今の時代では強いなーと思います。

レイドでも出番多いです。

 

バンギラス

このポケモンも進化が遅いので終盤までは置物覚悟で起用。やはり最終進化で化けるポケモンだと再確認。三体目だけど、型も違うし良いよね。このポケモンもレイドで使いがち。

 

ロトム(草)

単純にカットロトム可愛いので使ってみただけ。いざ使ってみると案外弱点が多いのが気になったものの、ボルチェンで先頭に置きやすかったのでやはりロトムは強いんだなあと再確認しました。

しかしロトム自体上手く言えないけど癖があるとなーは思いますね。水や氷のロトムは命中が不安定なことを踏まえると、火か草が選択肢に入るということで…。

モーター音が予想外に煩いのが面白かった(小並感)

 

以下、感想をば。

 

目次

 

 

 

 

メインシナリオ(殿堂入りまで)の感想

 

 

剣盾のストーリー自体は想定通り、賛否両論である。筆者はサンムーンで後悔して以来、元々期待値が高くなかったのもあってか中々楽しめたと思う。

旅パを整備してたのもあってかストレスが少なかったのも大きい。(サンムーンは鈍足が多いからか先手を取られてやられかけるとかでイライラしていたような)やっぱりHOMEが実装されていなかった発売日に買うのは楽しめないなと個人的には思ってしまいました。

正直なところ、ポケモンがメインに添えられてるかというとやはりトレーナーに焦点は当てられてたなと思いました。今作から始めた人からすれば人間キャラからの方が入り込みやすいし、ポケモンへの愛着はバトルや育成、触れ合いからくるものなのかなという感触はあるためまあこれくらいが丁度いいのかな…と思わなくもないです。

で、前作のウルトラサンムーンでは主人公が能面だったのですが今作は喜怒哀楽がしっかり吹き込まれておりビジュアルも高品質に感じられたのでそれだけでも本当ポイント高い。ゲーフリさんは主人公のデザや表情、モーションに252振りするだけでも高評価にしてくれる層がいることを理解して欲しいなと思いましたよ。

…とまあストーリーの話からずれてしまいましたが

本編は主人公<ダンデ<ホップくらいの存在感だったのは否めなかったですね。

というのもメインキャラ——主にホップ、ダンデ、ソニアあたりは物語の最初から変化もとい成長を遂げているのが目に見えて分かります。

(ダンデさんに関してもガラルスタートーナメントで補完されているように感じましたので)

それでも楽しめたのは嫌いなキャラが1人もいなかったからでしょう。前述の通り人間キャラたちの作り込みはきっちりやってるので印象の薄いキャラクターはほとんどいなかった。

 

 

メインキャラクターに対する所感

・主人公

可愛い。どっちも可愛い。服も髪型も良い感じで好きやで

 

・ホップ

ひたすらに良い奴。毒気がないので応援したくなる。幼馴染らしさが過去1。

ウールーが最初の相棒なのはなんか新鮮かも。

 

・ソニア

やる前の印象とかなり違ったキャラクターではソニアさんが1番かもしれない。

ダンデさんとくっつける人達いるけど全然そんな匂わせがないのが素晴らしいというか好きです。

ちょっと現代のOLみたいなとこあるよね。そこが良い。ややいじられキャラでワンパチを進化させてないのもポイント高い。

 

・ダンデ

本音を言うと過去のチャンピオンズでもトップレベルに好き。強いし主人公感凄まじいのに最終的には負ける。だがそれが良い。

リザードンの面倒見が良さそう。

 

・ビート

プレイする前からかなり好きなキャラクターでビート×ユウリを今も支部で漁りまくってる。

顔が可愛い男の子が好きなのは大体どの作品でも同じらしい。

分かりやすいツンキャラだが野心に溢れてるのが良い。

 

・マリィ

意外と出番が少なかったのが残念だが印象は強め。

この子もとにかく良い子で、前作とシナリオライター違うんかなと思った…。面倒見が良さそうだし、相談事も乗ってくれそう。モルペコに振り回されてるのも可愛い。

 

ジムリーダーの皆さん

 

・ヤロー

とりあえず胸筋凄そうなので触ってみたいと思った。すごい農業男子感ある。ジムトレーナーの男の子が可愛すぎて無理なんだが…?

 

・ルリナ

ソニアさんと親友というその設定…すこやで

今作の女性キャラあんまり純粋な子居ないような…

リーグカードセクシーすぎて震えた。ゲーフリさん変なところで凝ってますね(遠目)

 

・カブ

一定の層から熱狂的な支持を受けてるイメージ。実際良い男だし惚れる人もいるかもしれん。

この人のおかげでヤクデとマルヤクデが可愛く見える。本編では結構ボコっちまったけど…鬼火は普通に厄介だと思ったから頑張ってほしい(?)

 

・オニオン

ショタコン好き大歓喜。てか可愛い。

一回くらい一緒に散歩してみたい。何言ってんだろう自分…。ジム戦ではかなり厄介で、呪い撃たれる前に倒すか挑発入れると良いかも。

 

・サイトウ

英語版なので何言ってるかはあんまり分からなかったけどあの笑顔は最高に可愛いと思うんだ。実は女性ファンもいそう。

 

・メロン

ママー!ジムの仕掛けが厄介すぎてヒィヒィ言ってました。攻略サイト見ながら一度も落ちずにやり遂げると褒めてくれました。ダイマボール片手で投げる数少ない女性。

 

・マクワ

サングラスの裏はファンになりたいほどの愛くるしさが隠されていた…。でもファンはガチ恋ばっかやろね。主人公と歳が近いらしいが、礼儀正しくやることは真面目。そのギャップが良い。セキタンザンの特性は厄介なので、水ではなく地面タイプで攻めた方が安全ではある。

 

・ポプラ

彼女がビートに見出したピンクとはなんだったのかそれは誰にもはっきりとしたことは分からない。

ジム戦はクイズ正解できれば難易度が下がる。

 

・ネズ

顔は覚えているのにジムの存在は忘れがちなのなんで?

ダウナーな雰囲気とは裏腹に戦いはとってもロックです。手持ちも結構厄介なのでダイマが使えないからと言って舐めてかかると返り討ちに遭う。

一度出てきてからの出番が多くて驚いた人です。てか腰細いね!?

 

・キバナ

なんか二次創作で酷い目に遭わされてる人。マジで可哀想(見てないとは言っていない)

キャラデザが秀逸すぎて人気が出ないはずがないんだよなこの人。ニコニコ顔も先頭の時の獰猛さも好きです。

それとは裏腹にダブルバトルを仕掛けてくるので最後の鬼門です。1匹縛りの人は苦戦間違いなしですし、なにより天候が厄介すぎて…。ジュラルドンは物理相手には要塞なので早く倒したくても難しいのも中々…。

このお人がフライゴンではなくガブリアス使ってたら強さが更に増してたと思うんだ。

 

DLC

 

・セイボリー

この人結構好きというかユウリちゃんと1番脈あると思うのよね。まだ修行してるとこ見てないけどめちゃくちゃ意識されてるし立ち位置とか気にしないで接してくれるのマジで良い人だなと思う。ネタキャラに走ってるの良い息抜きになりましたありがとう。後こう見えて暗い過去持ちらしいのも燃えたよ

 

・クララ

まだサブロムでやってないから分からんけどどくびしの方がサイコフィールドよりよっぽど厄介では?と思った。とは言え顔芸と言動が面白いだろうから許すと予想。

 

マスタード

可愛いくてかっこいいおじいちゃんキャラ。

ただ自室?でテレビ見まくってるので本当にトレーニングしてんのか気になってしまう…w

そんなこと言ってたら来るスタートーナメントでボコられそう。

 

・ミツバ

チャンピオンの経歴があるらしい剛腕の女性。

物理的にも敵に回したくない。

挑む時は来るのか…w正直ヨロイ鉱石集めるの怠いんでやる気が来ないと…

 

・ピオニー

癒し枠のパパ。なんだこのむさ苦しいおじじは!?とはならず、良いポジションに着いてしまった模様。

本人はかなりの実力者で、鋼タイプの使い手。

ローズの弟で仲が良くないとかなんとか。

 

・シャク

ピオニーと似てるのは肌色と顔やないかね?

稀にマックスレイドに駆けつけてくれるのでありがたい。

 

NL推してるように思われるだろうがマサル君受けも同じくらい好きです

 

以上。ちょっと完全にやり込んでないので後から書き直すこともあるかと。

メインストーリーは2周した…といっても英語をすぐに脳内で翻訳できるほど有能じゃなかったのでたまに読めたりGoogle翻訳使ったりといった感じ。

後はポケモンの名前と技に関しては大人しくネットで調べるべきだと思った。

 

図鑑埋めに関して

 

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正直なところ、ウルトラサンムーンよりは難易度自体は優しめだったかなと感じます。

ウルトラサンムーンで図鑑を埋めていればより楽にこなせます。そうでなくてもこちらで出現率の低いナックラーバクガメスジジーロンなんかを送ることが可能です。今作の図鑑埋めはワイルドエリアを主体に走り回ることになるかと思われますが、どうしても天候に振り回されやすいです。レイドも確率が渋かったりしますし…(一応日付バグを使えば突破は可能)その事を踏まえるとウルトラサンムーンを始めとした過去作から送る方が楽ちんです。

人望のある方は問題はないでしょうが、こちらの都合で動かせる2ROMはやはり推奨していきたい。特に今作はレイドバトルの難易度も下げられるのではないかなと。

ごく一部ですが、DLCの方が捕まえやすいポケモンもいました。モノズカブルモらへん。

あと鬼門になりがちな御三家はHOMEで配布してくれてるのありがたすぎるな…。

 

 

育成面に関して感じたこと

 

ここが良かった

・剣盾は目覚めるパワーが廃止されたため厳選がしやすくなった。

・性格変更が可能になったのは革新的。色違い厳選の気軽度が上がった。

・技思い出しが気軽に行えるようになった

・ニックネームスキップや自動ボックス送りが可能になり、厳選がより楽に。

DLCにより特性カプセルなどが手に入りやすくなった

・更に夢特性へ変更可能な特性パッチも追加された。

・王冠もそこまで難易度は上がっていない。

・ドーピングアイテムの上限が増えた。お金はかかるが252振りは楽に。

 

気になった点

・有用な技を覚えさせるのに当たって消費アイテムである技レコードが導入された。

対戦含め実用的な技が多いものの、消費アイテムなのがやや不便である。レイドが苦手な人からしたらきつい。

・ジャッジ機能導入までが面倒。バトルタワーを攻略する必要がある

・ミントが1つ50BPは高い。日付バグで集めるにしても時間がかかる。

・特性パッチは伝説ポケに使うにしても鉱石300個と敷居が高すぎるように感じる。

 

なんとも言えない点

・レベル上げ。

王冠を使いたい機会が多く、100にするにあたってポケジョブバグ使うにしても適正タイプが来るかは運ゲー、気にせず突っ込むにしても1ヶ月も飛ばすのは気が引ける。

レイドで飴集めるのは複数体向けではないのが気になる。リーグ周回は金策と並行なら問題はないが意外と経験値は入らない。

最近は草むらぐるぐる回りながら天気が霧の時にハピナス狙いでやってます。マップ切り替えるより大きめの草むらをくるくる回っていても出てくるし、意外と飽きない。

ここに関しては個人のやり方次第だろうか。

 

中々歴代シリーズを顧みてもポケモンというゲームは育成面を始めとしたシステムの利便化を図る反面、不便さを完全に撤廃する気はないように感じる。

前作と比較すると技マシンの劣化とレコードの追加、BPの溜まりにくさが目立つが総合的には良くなってるようにも感じはする。

しかしながら、日付バグの存在が緩和に拍車をかけているという風にも感じる。

特にDLCが追加される前はバグなしではとてもじゃなかったのでは?と思う。

 

総括

約1ヶ月間ほどぶっ続けでやっていたのもあってか楽しみと作業感が結果的に半々になった感じです。

とは言っても作業じゃないゲームというのも少ないだろうし…アクション系はあまり手をつけないので分かりませんが、520程度ほど卵を割って手に入れた色ワンパチの達成感は確かなものでした。厳選やレベル上げなどの作業が伴う分、精神的な満足感は得られるのではないかとも感じています。

その上個体値や色などにこだわりがなければそれなりに楽しめるゲームなんじゃないかなとは思います。

あまり一気にこなそうとせず、気持ちに余裕を持って楽しむのも良いかもしれません。

 

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発売前後では化石ポケモンを始めとした奇抜なデザインのポケモン達が批判を受けていましたが今となってはウオノラゴンやパッチラゴン辺りはタイプが優秀で大戦でもよく使われていますし、キャンプで戯れてみると可愛らしいです。

 

 

 

 

 

 

 さて、ここからは余談となりますが自分はダイパ、BW辺りが思い出深く、ちょうど剣盾をプレイしていたのもあって今回のリメイク発表はとても心待ちにしていました。

まずダイパリメイクに関してはまさかの外注。

原作に忠実と言う事で、わざわざ買う必要があるのかは考えものですね…。

グラフィックはSNSで散々言われてますがパワプロLEGOに似てるなーと思いました。ソノオ発電所の部分は味があるので場面によるのかもしれません。

(ただ、キャラの頭身グラに関しては気になりました。ピカブイは結構綺麗めだと思うのですが)

 

等身のダイパキャラ見たかった!と思ってたらまさかのポケモンレジェンズアルセウスの発表。

ゲフリさんはポケモンレジェンズに全振りだということは、映像見ればすぐに分かっちゃいましたね。アクション苦手な身としてもかなり気になってます。発売日に買う!とまではいきませんが楽しみにしてます。

ここのところオープンワールド形式のゲームが注目されていますし、時代に合わせた新しい試みなのでしょうね。(元よりワイルドエリアでその鱗片は感じられた)

自分は前向きに捉えています。ダイパというか特にプラチナは元々完成された作品にも感じられますからね…。過去より今を、先をという事でしょうか。

ポケモンとの距離がより近くに感じられるようなそれかより世界観に入り込めるような作品だと良いなーと期待しております。

 

【あつ森】青いバラ咲かせるのがとっても大変だったという話

 

自力でレシピをコンプする、家具を全種全色揃えるのは1人では膨大な時間がかかるだろう。家具に関してはつねきちや…特にゆうたろうを周回するならば、ある程度集めてからの方が断然効率が良い。

レシピに関しては、住民の性格を揃えたくない強いこだわりを持つ人にとっては他者の手を借りずにはいられまい。※揃えるのもまたこだわりと言える

なお、リース系統は完全ランダム性であり、難易度は高い。救済措置もないのが中々に痛いところだ。

筆者は「木製の本棚」のレシピが住民の性格を揃えているのにも関わらず中々手に入らなかったが、この前ようやくボトルメッセージで手に入れることができた。だが、その他にもヒーローロボ製作には必須である「ゴールデンアーマー」は鉄製一式、ヘルメットや靴は所持しているのにも関わらずレシピが手に入る気配は、ない。

 

つまりは、友達はいるに越したことはないのだ。あつ森に限らず(信頼のおける)フレンドはゲームの簡略化という観点においてなくてはならない存在だろう。

 

それは花の栽培に関しても同等である。

低確率の花色を求めているのならば、より確率を上げるために友人を島に招くのが最も効率的なのである。(ただし、正しい遺伝子の組み合わせでなければ意味がないが…)

だが、花の水やりのためだけに他者の時間を頂戴することに対する引け目を感じる人や、そもそも身近にあつ森をやっている友人等がいないなんてことも考えられる。

本気でのめり込まなければのんびり自分の歩幅で進めればいいので、基本問題はないだろう。特に時間を超えることもなく去るもの追わず、来るもの拒まずの精神でいられるなら尚更だ。

花の水やりと交配スピードというのも、焦りは禁物であると言える。島クリエイターで何度も壊したり創造するように、過去作をプレイしていないなら試行錯誤の繰り返しにもなるかもしれない。

 

今回は紆余曲折あって青薔薇を咲かせることに成功いたしましたので、筆者が挑戦した青いバラルートをいくつかご紹介いたします。

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ご存じの方も多いだろうが

薔薇の交配難易度は、

青(異次元)>>>>>>>(超えられない壁)>>>>>金>>>紫≧黒>ピンク=オレンジ

である。

というかほとんどのプレイヤーが薔薇の青の交配はめちゃくちゃ難しいと感じているだろう。

やってみると心から理解できる…

 

難易度"鬼畜"だと。

 

筆者は青薔薇を咲かせるのに通算4ヶ月程度かかりました。

他の花も並行してやっていたのと、あつ森がどう森シリーズ初プレイなのもあり知識があまりなく、効率も悪かったのは確かです。

島に自生していたユリが勝手に交配して黒色が生えていたのを見て楽勝かもなー(笑)なんて思ってましたよ。

今思うと舐めんなよ!と言いたいのですが…。

青バラ生えるまでの間に黒コスモス、紫ヒヤシンス、紫チューリップ 、緑キクが交配されましたよ…。他の花との差がすごい。※パンジーアネモネは適当にやってたりしてほとんど手をつけてないです。現在最初から交配チャレンジしてます。

 

 

青の遺伝子は、

【11-11-11-00】のみです。

血液型遺伝のメゾットが頭に入ってると分かりやすいかも。

白(01-00-00-00)と白(01-00-00-00)を交配した場合

①白(01-00-00-00)

②紫(11-00-00-00)

の2通りが考えられる。

 

ここら辺は分からなくても手順と管理を間違えなければ失敗はしないと思われます。

ただ、理解しておくと目当ての花と同じ色でもハズレが紛れ込むことへの理解が深められやすいかと。(後述)

 

 

一般的なルート

お勧め度☆☆

ソロ向け度☆

①白種×白種=紫

②赤種×黄種=橙

③紫×橙=赤☆

※同色のハズレあり→(01-00-01-00)

④赤☆×赤☆=青

赤(01-01-01-00)×赤(01-01-01-00)の組み合わせのみ出現。1.5%

 

紫とオレンジを組み合わせて赤を作り、超低確率ながらに青を生み出すというものです。

こちらは驚異の1.5%。その上、青薔薇向けの遺伝子が含まれていない場合もあるためソシャゲのガチャ最高レア狙いより厳しくなるんじゃないかと。

島中に植えまくったらワンチャンあるかもしれないくらい。これで生えてきた人は己の豪運に感謝しましょう。

 

 

筆者が挑戦したルート1

お勧め度☆☆☆

ソロ向け度☆

1.白種×白種=紫① 25%
2.紫①×赤種=赤②50%or桃②50%
3-1.赤②×黄種=赤③25%
3-2.桃②×黄種=赤③12.5%
4.赤③×赤③=青 約6%

(01-01-01-00)×(01-01-01-00)

結論:生えませんでした。

最後の6%だけ記載されておらず、自分で計算したらソシャゲのガチャより少し高い程度の確率で落胆し、最後の手順まで行き着いたものの断念しました。友人に恵まれている人ならば挑戦してもいいかもしれません。ソロはお勧めしません。

 

 

筆者が挑戦したルート2

お勧め度☆☆☆☆☆

ソロ向け度☆☆☆

25%で青薔薇を咲かせるルート

Twitterを通して攻略サイトなんかでも記載されている25%で青薔薇を咲かせられるという、ある程度知名度のありそうなルート。

結論から申し上げますと、こちらはひとり=自力でやるとなるとこれより確率の高いルートをやった方が良いです。

こちらの攻略サイトは比較的丁寧に解説されていますが→https://gamewith.jp/atsumori/article/show/193568

①白種×白種=紫a

25%

②白種×黄種=白a

50%

③白a×紫a=紫b

25%

④赤種×黄種=オレンジa

50%

⑤紫b×オレンジa=オレンジb

12.5%

⑥オレンジb×オレンジb=赤☆

12.5%

6%で青が生える

⑦赤☆×赤☆=青

25%

(11-11-01-00×11-11-01-00)

紫b×オレンジ=オレンジbを交配する際、見た目で判断できないため紫a(種の白同士を交配させたのと同じ遺伝子を持つ)を使ってしまっている場合があり、更にオレンジbは8/1とすぐに判断ができないのが痛手。友人5人に毎日水やりして貰えば判別も早まるかと思われることから、その点を考慮すれば手順も少なく、慎重に行えば花を取り違えることも少ないため効率が良いと言えます。

 

筆者が挑戦したルート3

「ソロプレイヤー向け」の青薔薇交配

お勧め度☆☆☆☆

ソロおすすめ度☆☆☆☆☆

①白種×白種=紫a

25%

②白種×黄種=白a

50%

③白a×紫a=紫b

25%

④赤種×黄種=オレンジa

50%

⑤紫b×黄種=黄b

50%※

⑥黄b×黄b=白b

25%

⑦白b×オレンジa=オレンジb

25%

⑧オレンジb×白b=赤☆

25%

⑨赤☆×赤☆=青

25%

(11-11-01-00×11-11-01-00)

 

手順が多いが、紫のハズレを使うことにより難航しがちな手順⑤が50%という高確率で楽に突破できるのは非常に魅力的だ。(なお、それ以外の手順で求めている花と同じ色のハズレが咲くことはない。)

また、全て25%以上で咲かせられるため毎日水やりをしていれば一手順につき遅くても体感8日程度でお目当ての花が咲くこととなる。

手順⑧では白、黄、オレンジの薔薇が咲くのだが、捨てる必要はなく、むしろこれらはそれぞれ⑥⑦⑧で使い回すことが可能だ。このことを念頭に入れておくと交配がとても楽になる。⑧以降は使い回し前提で花畑を広げていくと、実際の確率よりも体感高めに感じられるので精神衛生的にも良いです。

 

どの確率でも成功はします。では何が問題であるかというと、花の管理が甘いと失敗につながるのです。その次に、どのルートでも根気は必要だという事。

最初は種から必ず育ててください。離島産の花※や、種から育てた株からでも己の記憶を過信してはいけません。適当なことやると失敗します(戒め)。

※アプデ前の話になりますが、離島で交配でしか手に入らない花が持ち帰ることができたのです。薔薇の場合、青薔薇向けの遺伝子のものがありました。(ルート2つ目の⑥のオレンジのことです)区別さえできていれば、こちらに限っては利用可能です。…そもそも、発売からやっているようなプレイヤーは既に咲かせているか、譲ってもらっていそうですが。

 

まとめ

難しいことはしたくない、よく花を取り違えたりする。花を植える広いスペースが十分にある。根気もある。

→一般ルート

 

なるべく難しくない方が良い。多少確率が低くても水やりをしてくれる人達もいるのでカバー可能。

→ルート1

 

水やりをしてくれる人達に恵まれているし、なるべく早く咲かせたい。途中で少しくらい確率が低くても最終的に青バラに見込みがあるなら挑戦してみたい。

→ルート2

 

基本的に1人でやることが多く、水やりをしてくれる人は特にいない。または自力で咲かせたいので多少時間がかかっても確実な方法が良い、青薔薇で他のやり方は挑戦してみたりしたけれど、確率が低くて諦めた。ちなみに筆者はこちらで成功した。

→ルート3

 

個人的には薔薇に挑戦する人はガーデニングに慣れてきてる人達だと思っているので、ルート2か3を勧めます。どちらかは人脈で決めると良いかなと。

一般ルート以外は有識者の方が構築されたものですので、間違いはないです。

ありがたや。

 

植え方のポイント

①違う色の花同士での交配

通称交互植え。

画像の右の場合は紫bを咲かせたいため、白と紫の配置を逆にすると失敗します。(交配成立する花

左側は違う手順の花畑になっている為2マス離していますが、同じ手順で隣接するなら1マス空けでOKです。

手順⑧で交互植えしていますが、白の自己繁殖(赤と同時に生えていたら単独増殖の可能性がある)のリスクを踏まえるとやはり後述のペア単独を推奨します…(汗)

また、手順⑤でも外れの紫薔薇の見分けがつきにくくなる為、他の方法を勧めます。下記参照。

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②同じ色同士の交配

①よりもやや大きめの畑になりますが、交互植えで、交配された花の位置がわかるように島クリエイターの道路整備をお勧めします。土の道、茶色い土の道です見分けがつくようにしてください。

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③遺伝子事故を絶対に起こさない

特に手順⑦⑧は同じ組み合わせであり、⑦ではしばしば赤が生えてくる為目印を必ずつけるように。地面の色、数字の床をマイデザインで作ってわかりやすくするなど工夫が必要になります。

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手順が異なる花は上図のように2マス以上離してください。

どちらの花かわからなくなります。また、柵や花の生えない床で囲むという方法もあります。

交配された花が生えるのは、周囲1マスずつです。
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手順が同じもの同士であれば、このような配置であれば金のジョウロでの水やり効率が高いです。

ただし、手順⑤に関しては当たり外れを見極める段階である場合この配置ではなく、2マス離すか柵や道路で対策を講じ、黄色が生える組み合わせのみで上記の並びにするという段階を踏む必要があるでしょう。

 

まとめ

同色交互植え:手順①⑥⑨

 

交互植え:手順②③④⑦

 

ペア単独:手順⑤⑧

 

このように分けることはできるんですが、ペア単独植えならば開けるマスなどに気を付けさえすれば確実に交配される為慎重派の方は全ての手順をペア単独型に変えてみるのがいいという自論に行き着きました…。確実な方がいいですからね。

勘違いしてはいけないのはハズレの花はコピーではなく交配によって生み出されたハズレですので、頭に入れて置きましょう。こちらはペア単独型でも生まれてきます。当たりが生えたらすぐに印をつけておくといいですね。

 

 

その他の注意点&ポイント

・時間操作をする場合は、時間を巻き戻すとその前に水やりをした効果が無くなりますので、5:00を跨ぐ前に調整し、水やりをしてから5:00を迎えると良いです。時間を進めるのに関しては効果が消えません。

訪問者を招く場合は終えたあと時間を進めるだけにするなどして注意してください。

・雨の日が多い6月などは水やりの必要がなくなり楽なように思えますがきちんと蕾状態の株を移動したりして畑の形を整えなければ遺伝子事故を誘発します。

・金ジョウロがあると効率が良く、周回と並行している方にとっても旨味があります。取得条件は難しめですが普通のジョウロと使い分けていけば中々壊れないです。

・ジョウロの範囲マスはきちんと把握しておくと無駄が無くなります。

・とても時間がかかりますので、周回などと並行した方が気が楽かと思います。筆者はフーコやつねきち周回などとセットで行っていました。

 

とても苦労して、更にはルート構築は拝借したものの自力で青薔薇咲かせたので…これでSwitch light壊れたら笑えないなと思います(苦笑)そんな兆候はないですが…せめてデータ移行できるようにはしておきたいところですね。

 

参考になれば幸いです。

定期的に…

自律神経乱れるのなんとかしたい。

3年ぶり、いやそれよりも今回は酷い。

そんなわけでまだ始めて1ヶ月近くだれども…あつ森辞めます。のめり込むと睡眠時間が削られるわ眠りが浅くなるわであんまり良いことないのに気が付いてしまった。実際、癒されるためにやってるはずなのに変な使命感が邪魔をする。「あれやらなきゃ」「これもやらなきゃ」と言い聞かせてばかりで、楽しめているのかも分からなくなってきてしまった。

ポケモンもそうだったかもなあと思うけど、あつ森は終わりがない分、さらに重荷だったのだろうか?

似たようなゲームで、ルーンファクトリー4をやっていたことがあるが…こちらは比較的のんびりやれていた。

ただ、私はあつまれどうぶつの森が嫌いになったわけではない。(とは言え、シリーズファンでもないというのは事実だが)マインクラフト的崖や川・池の開発できる要素の他に、自作・既存のもので床を好きにデコレーションしたり、家具を飾ったりできるので再現や自分の追い求める島を作り出すことができるという自由度の高さは現在巻き起こっているあつ森ブームという言葉を裏付けるものとなっている。

実際、私もつい前までそれらを楽しんでいた。

また、その合間に愛らしい動物たちとの交流が楽しめるのもシリーズ通しての魅力であると感じられた。より自分好みの…というのは住民だって同じで、多くのプレイヤーが厳選、カード購入、取引などを行っているのである。

代々の人気キャラ・ジュンは納得のキザ可愛いキャラクターだ。

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※実際のゲーム画面は筆者のメンタル的問題により載せられませんでした。

 

とは言え、性格が同じ住民がいるとどうしてもBot感が否めない。私の島には性格が普通のタコリーナとパセリ、さっちとフラッペというどうぶつがいたのだが、特に性格が普通な前者は同じような台詞が目につく。キャラクターが総勢350人程度もいるとなるとやむを得ないのだろうか?(ポケットキャンプはキャラ交流がメインのようだが)

その他にも、選択肢の位置が不便、収納面、マイデザイン枠の少なさなどあつまれどうぶつの森にはまだまだ改善すべき点は多いと言える。

だからと言ってそれらがやめるべき原因にはならない。やはりというべきか、それは私の精神的な部分にあるのだから。

そんなわけで、漢方処方されたので飲みます。

【第2類医薬品】加味帰脾湯エキス顆粒クラシエ 45包 https://www.amazon.co.jp/dp/B005UK3EXU/ref=cm_sw_r_cp_api_i_nKiqFbN01EKPB

病院で処方されたのとは違いますがこれ。

前に飲んだら2週間60分毎の下痢が起きたんだけど大丈夫かいな…まあ、乗り越えなくては治らないのだろうけど。

頑張りすぎるな、そう主治医さんには言われたけれど、中々どこまで手を抜くのか、頑張るのかというメリハリの付け方が分からない。自分って不器用な生きものだなあ…。

やりたいときにちょくちょくオクトラのレベル上げしてるくらいがちょうどいいかもな。

以上です。